船田元の発言 (憲法調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○船田委員 自民党の船田元でございます。
 まず、財政健全化あるいは財政規律の問題でございますが、現在のこの国家財政の状況を考えますと、憲法は、やはり財政の健全性ということについてきちんと規定をしなければいけないと思っております。
 ただ、これにつきましては、例えば単年度ごとのプライマリーバランスを保てとか、そういう義務規定ということは、やはりその時々の財政出動あるいは景気対策というものができないということにもなりかねません。そこはある程度柔軟であるべきでありますが、中長期的に見て、財政の健全化を図ることは極めて大事でございます。したがって、これをプログラム規定として、政府、場合によっては国民の責務として書き加えるべきであるというふうに思っております。
 また、予算の単年度主義がどうか、こういう話も出ておりますが、私は、これについてはやや抑制的だと思っております。やはり、この予算単年度主義というものが財政の規律を辛うじて保っている、これが崩れるとますます健全化から離れる方向に行ってしまうというふうに考えます。
 しかしながら、全く厳格な単年度主義ということでは、年度末の予算の消化のことであるとか、あるいは、その予算が本当に効率的に使われたかどうかということのその検証ができません。したがって、限定的に緩和していくということが必要であると思っております。
 それは例えば、国庫債務負担行為などの財政的な裏打ちのある場合、あるいは五カ年計画などが国会において認められた場合、それを一年ごとに計上していく、このような場合には予算単年度主義を一部緩和するということは有益であるというふうに思っております。
 それから、地方自治の方に話が行きますけれども、地方自治の本旨、先ほど来多くの議員からも指摘をされております。一方では、憲法は住民自治というものを明確に規定をし、同時に、地方公共団体による団体自治も認めるということでございまして、私は、この地方自治の本旨というのは両方存在をする、両方の意味があると思っております。
 ただ、昨今の世論あるいは地方自治をめぐるさまざまな情勢を考えますと、住民自治の方にややバランスが移りつつあるのかなと考えておりますが、団体自治の重要性も、やはりきちんと憲法の中で把握しておく必要があると思っています。
 特に、住民投票の扱いということでいろいろ議論が出ております。確かに、住民投票は即時性があり、また、テーマごとに住民の意思を知るという点では非常に大きな効用があると思っております。しかしながら、この住民投票制度が頻繁に行われる、あるいはいろいろなテーマで何でもできる、こういう状態が常套化しますと、やはり住民自治の要素が強くなり過ぎるというふうに思います。
 それから、住民投票の結果と議会における意思が異なった場合、それは、従来から知事や市町村長がそれを調整するということで何とか乗り切ってきたわけでありますが、この問題につきましても今後さまざまな議論がなされるかと思っております。
 私が言えることは、この住民投票というものを万能のものとして考え、そして議会の意思を無視するということになりますと、首長による議会の否定ということにつながりかねません。要はバランスが大事だ、このように考えております。そういったことも含めた地方自治の本旨ということを憲法上明確にする必要はあると思っております。
 以上でございます。

発言情報

speech_id: 116204184X00320050217_019

発言者: 船田元

speaker_id: 31837

日付: 2005-02-17

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会