中川正春の発言 (憲法調査会)
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○中川(正)委員 民主党の中川正春です。
まず、八十九条の問題でありますが、大まかな点、多くの点について枝野幹事のお話と私も同調するわけでありますが、その中で、特に「公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業」というその具体的な中身ということになると、今、いわゆる公益法人の改革論議が進んでおりますが、これをどのように位置づけるかということにも密接に絡んでくるんだろうというふうに思うんです。
恐らく、私は、八十九条を想定したときの社会観というか世界観といいますか、そういうものは、この公益法人でなされるパブリックサービスを、補助金といういわゆる国に一たん通したお金を国の意思によって、権力の意思によってその公的サービスの質を順位づけながら資金を配分する、そういうシステムではなくて、国民の中から出てくる価値観に基づいた寄附金とかあるいは会費とかいうものが、いわゆる国に対する税と、それからこうしたものと選択的に拠出ができて、国民の意思に基づいた、それぞれの個人の意思に基づいた形で公益法人が運営をされていく形態、これを想定した世界観の中でできているものではないかというふうに思うんです。その実態が日本の今の法制度の中でもあるいは我々の頭の中でも整理ができていないということが問題ではないかというふうに思います。
そういう意味で、私学も含めて、先ほどの議論の整理が必要なんだろうというふうに思っております。
それから、もう一つは分権の話なんですが、分権というのは、いわゆる権力をどう分権していくか、権力の行使だと思うんです。それを類型化していくと三つほどになるんじゃないかと私は思っております。
一つは、いわゆる法律というものを媒体にして社会の規範を制定していく、この機能というのが一つあるんだろうというふうに思います。二番目には、具体的な、それを実行していく中で許認可権というのをどこに付与していくかという議論があります。これは事務事業と言われるものだと思うんです。三番目に、公的サービスを供給していく機能。これは、課税権と予算権というのを組み合わせてこの公的サービスを供給していくということであります。
今進んでいる分権議論というのは、実はこの二番目と三番目、許認可権とそれから公的サービスの供給機能をどのように国と地方が分担していくかという議論は、やっと今、本当に第一歩でありますが、進んできたんだろうと思うんですが、一番大事な規範制定機能、法律をどう組み立てていくかという機能について、これは全く整理ができていない、あるいはこの議論が進んでいないということに一つの混乱の基本があるんじゃないかというふうに思っております。
そうした意味で、もっと具体的に言えば、法律の枠組みの中で、例えば公害という問題についての規範を決めなきゃいけない、あるいは道路交通法なんかのルールを決めていかなきゃいけない、こういうものをつくるんですが、その中身というのは政令、省令で具体的に国が全部一括してコントロールしているわけですね。この政令、省令の部分をいかに条例化していくかということ、この議論をもう一つすることによって、日本の場合、具体的にどこまでパワーの配分、権力の配分というのが地方へ向いてなされるのかというのがもっとはっきりしてくるんじゃないかなというふうに思っております。
続きは、また後ほど、五分ほどいただいてさせていただきたいというふうに思います。