柴山昌彦の発言 (憲法調査会)
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○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦でございます。
先ほど来御指摘がある健全財政主義についてのプログラム規定化ですけれども、私も、現在の深刻な財政状況を見るにつけ、こうした規定の創設が必要だと思っております。
先ほど、土井委員から御指摘がございました、予算の審議をもう少しきちんと実質化すべきではないか、私も同様に感じておりますけれども、そのためには、やはり国会の審議の中身の充実というものをしっかり図っていかなければいけないと思っておりますし、また、そのためには、決算についての情報をしっかりと国会でそしゃくすることが必要なのではないか。会計検査院の機能の強化、それと、新しく設けられました決算行政監視委員会、それとの連携を図っていく、あるいはこうした国会の決算行政監視委員会の調査の外部委託等についても、しっかりと行っていくことによって、予算というものを、きちんと中身のある審議を確保していくということが必要ではないかと考えております。
先ほど来、単年度主義についての御発言がございました。私は、この単年度主義は、もちろん規律という点から望ましいものであるとは考えますが、ともすると、前年の前例の踏襲、また、船田幹事から御指摘のあったように、年度末の無理な予算の執行などの弊害があることも事実ですので、しっかりと、五カ年計画など計画を持った形での積み上げ方式による、真に必要な予算の検討ということも私は部分的に進めていかなければいけないのではないかなというように思っております。
八十九条の問題については、いろいろ価値観の対立もあったところではあると思います。私の意見を申し上げると、やはりここは、支配の意味というものを緩やかに考えていくべきではないかなという考えに立っております。もちろん、公益あるいは教育の中立性ということを厳格に考えるという解釈も成立し得るわけですけれども、葉梨委員からお話があったとおり、やはり、国として必ずしも容認できないような内容の団体あるいは教育というものについては、緩やかな事業の報告等を徴求するというような形で、その公費については、一定程度の支出をしてこれを助成するというような形で運用をしていくというのが私は一番望ましいのではないかなというように思っております。
公費の乱用の防止のためにこの八十九条というものは設けられたものと解するべきでありまして、そういった趣旨がしっかりとわかるようにするために八十九条の規定を改正するべきだというように私は考えております。
地方自治の分野についてでありますけれども、先ほど来、分権についてのさまざまな御発言がありました。私は、現在の日本の実情というものを考えると、連邦制に移行するということはいささか難しいのではないかなというように思っております。地方は、やはり自治体が自治の固有権を有するというよりは、国の主権から伝来をする、ただし、その地方自治の本旨となる部分、いわゆる住民自治、団体自治となるような部分については侵せないというような制度的保障説に立つのが私は最も穏当ではないかなというように考えております。
そのような観点から考えるときに、道州制というものは、私は採用することもしないことも現行憲法上は可能であると考えておりますが、現行の自治体の統廃合を行うには、しっかりともちろん憲法上明記した方が明確化するのではないかな。二層性というものを維持して、そして行財政改革というものを行っていく、そして、地方のより一層の権限というものを確保するという観点から、もし道州制を採用する場合には、やはり憲法上明記する方が望ましいのであるというようには考えております。そして、地方自治の本旨についても、憲法上、先ほど言った団体自治、住民自治のほか、そういった形での補完性の原則などについても書き込む余地があるのではないかなというように思っております。
法律の範囲内でしかさまざまな規制あるいは課税等について認められないのはやはり問題であるというようなお話がありました。私は、徳島公安条例判決に見られるように、法律の範囲内ということを一定程度緩和して解釈するということが可能である以上、現在のシステム自体をいじる必要はないのではないかなというように考えております。
地方交付税を水平的な交付制度に改めるということについては私も検討の余地があると考えておりますが、これは、憲法ではなくて法律のレベルで考えるべき問題だと思っております。
以上です。