松宮勲の発言 (憲法調査会)
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○松宮委員 自由民主党の松宮勲でございます。
私も、この平成の時代において新しい憲法を制定する、自主憲法を制定するという大前提のもとで、憲法前文は憲法のいわば顔でございますから、全面的に書きかえらるべきだと思います。
その際、一番注意すべきは、簡潔に、平易に、そして明瞭な前文にすべきであると。今の憲法前文についての問題点、いろいろな委員の先生方が御指摘のとおりでございまして、ボリューム的に言いますと、私は、現行の前文のほぼ半分程度の前文でよろしいのではないかという感じがいたしております。
その中で、現行憲法がうたっております平和主義あるいは主権在民、そして前文でうたわれていない基本的人権、この三大原則については新しい憲法の前文で明確にうたわれるべきである、これが私の第一点目の主張でございます。
と同時に、二点目といたしましては、多くの我が自民党の委員の方が御指摘のように、長きにわたりましてこの我が国の国土空間で培われてきました伝統、歴史、文化を踏まえていかなる国家を目指すべきであるかということについての方向性というのも、前文でうたわれるならばうたうべきであるという気がいたしております。なかなか適当な短い文章での集約というのは容易でないとは存じますけれども、自然との共生、あるいは、他者を敬い、慈しみ、いたわり合う、こういう精神のもとで私たちの歴史、伝統、文化というのは継承されてきたはずでございます。
そうしたものを墨守するのではなしに、しっかりと踏まえて、セミがあたかも成長する過程で多くの脱皮をいたしますが、漢籍では蝉脱という言葉でうたわれているようでございますが、まさしく私どものこの国家においても私たちは、過去のよき伝統、文化、歴史を継承しつつ、これを蝉脱して育成していく、そういうことで日本の独自性というのをより固め、そしてそれが国際社会に対して日本のレーゾンデートルとして発信していくゆえんでもある。こういう意味でのいわば共生の文化、あるいは、国家として世界に冠たる文化国家を目指す、なかなか適当な言葉が見つかりませんが、そういう方向性というのを横軸でぜひ強調すべきではないかというふうに思っているところでございます。
三点目は、能動的、積極的な国際貢献であります。
現在のグローバリゼーションの進展のもとで、我が国の生存は国際社会との平和、安全なくして存続し得ないということはもう一目瞭然でございます。とりわけ、相対的に恵まれた立場にあります我が国といたしまして、我が国の国民の安全保障のためにも国際社会に能動的に貢献し、先ほど申しました平和と安全と世界の繁栄のために我が国がポジティブに貢献していくということを、私は高らかに前文でうたうべきだと思います。
四点目といたしましては、こうした前文の精神を実現していく主体は国民であります。国民の強い決意と責務というのをぜひ最後に前文でうたって、我が国の国家としての道しるべ、その最高規範たる憲法の前文としてまとめるべきではないか。
以上、考えている次第でございます。ありがとうございました。