中川正春の発言 (憲法調査会)

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○中川(正)委員 民主党の中川正春です。
 表現の仕方についてはさっきの河野さんのお話のとおりだと思うんですが、それこそ、工夫の余地も含めてあるんだというふうに思います。
 もう一つ、歴史的な背景の中で、前文だけじゃなくて憲法そのものを考えていったときに、私は二つの意味合いを持って考えていくべきだと思っています。
 一つは、普遍的な価値観、主権在民あるいは平和主義、あるいはまた、前文にはそう強調されていませんが、人権ということについて、この憲法で日本国民はこれを普遍的な人類の原理であるということを受け入れたというか、それを普遍的な価値観として日本国民としてもしっかりと実現をしていこう、そういう価値観として定義をしたということが一つあるんだろうというふうに思うんです。
 その後の歴史のプロセスの中でそれを実現していくというのは、日本人の気持ちの中には、いわゆるキャッチアップというか、戦前の日本の歴史の反省ということもあって、日本はおくれているんだ、だから、このユニバーサルな普遍的な価値に向かって日本の国をつくっていくんだという、キャッチアップ的な、追いつけ追い越せという、そういう形の中で国づくりをしてきたんじゃないかというふうに思います。
 それが、今回、この日本国憲法をもう一度原点に戻って見直していくというプロセスの中で、特に私たち戦後世代が、新しく心に秘めたというか、これではだめだというところから出発するのは、やはりキャッチアップだけということじゃなくて、私たち自身が世界に向かって発信をしていく、あるいはつくり上げていく価値観を、もう一回歴史を見直す中で何かこの憲法の中に表現をしていきたい、そういう基本的なものを日本の国民として持っていきたい、そんなものが出てきているんじゃないか。それが何なのかということをしっかりと議論していくということが、私たちのこの調査会あるいは国民全体としてのこれからの生きざまにしっかりかかわってくるんだと思うんです。
 一言で言えば、発展途上国型からしっかりとした成熟型の社会になって、それで、その成熟した我々の生きざまというのをこの憲法の中に表現していくということ、このプロセスが今私たちにあるんだろうというふうに思います。
 そんな中で、さまざまにこれから議論をしていきたいというふうに思うんですが、さっきから出ていたように、では、日本の価値観というか、私たちの中にあるほうふつとしたものというのは何なのかというのを漠然と今例えば指摘をするとすれば、自然との調和、これを重んじていく、あるいは生命の尊重、慈愛というようなもの、あるいは多神教的な包容性というのを全体の中に持っていく、あるいは勤労というものを善とする価値観であるとか、あるいは社会や家族による共生、その温かさ、そんなもので包み込んでいく社会のあり方とかいうようなことを、法的にあるいは法的規範として憲法の中で表現していくのがいいのか、それとも、それは憲法という形を使わずに、もっと違った社会的規範の中で私たちが価値観を高めていかなければならないのか。
 この議論は一つあるんだと思うんですが、そんな中でも、やはり成熟した私たちの日本人としての気持ちというのをどこかで表現していきたいということ、これを憲法の中にも、ぜひこの前文の中に入れていきたいということでございます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 中川正春

speaker_id: 15692

日付: 2005-02-24

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会