片山善博の発言 (武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会)

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○片山参考人 幾つか御質問をいただきまして、一つは、訓練をどのように行うのかということなんですが、石破代議士おっしゃいましたように、往々にして役所の訓練というのは、決められたスケジュールにのっとって整然と行ってうまくいったというのは、これは当たり前なんです。
 鳥取県でも、かつてそういう形骸化した、これは主として防災訓練でありましたけれども、そういう面が見られましたので、変えました。それは、例えば抜き打ち的に招集するということももちろんやりますし、仮にそうでない場合でも、招集は一応しますけれども、その後の状況設定というものを随時やっていく。その場で考えさせる、みんなで考える。私自身も、どういう被害が進んでいくのかという状況設定なんかをその場で知って、そこで判断して、バーチャルでありますけれども、指示を出す。そういうふうに変えましたら、随分やはり変わってきました。
 ですから、国民保護の場合も、訓練のあり方というのはそういうふうに形骸化していないものに変えていかなきゃいけないと思っています。
 それからもう一つは、今回ので住民の皆さんを巻き込むことになりますので、そこが非常に悩ましいところなんです。日常生活を遮断することになりますので、頻繁に各地でということにはならないものですから、その辺をどうするかということです。
 とりあえず、私は、まず、そういう訓練を受け入れていただくような素地がやはり住民の皆さんの間にできなきゃいけないので、それをどうやってやるかというのが、先ほどちょっとペーパーで御説明しましたけれども、町内会単位とか自治会なんかでこの問題をもっと取り上げることによって、これは市町村と協働しなきゃいけませんけれども、取り上げることによって住民の皆さんにそういう素地をつくっていく、これから始めるべきだと私は思っております。
 費用をどうするのかというのは、これはルールがあるわけではありませんけれども、私の相場観では、国と地方とで割り勘ぐらいかなという感じがしております。全部国だという意見もありますけれども、でも、要は国民、住民を守るわけですから、折半でいいんだろうと思います。
 それから、自衛隊の問題です。
 自衛隊は、災害のときには本当に大きな力になっていただいています。私のところで三年半前に鳥取県西部地震がありましたけれども、本当にこのときには自衛隊の皆さんに大きな力をいただきました。それは、住民の安全の問題もありますし、それから物資の供給もありますし、いろいろな面で助かりました。
 ただ、有事の場合にはそうはいかないと思います。やはり当面の敵を相手にするのは自衛隊の専権事項でありまして、自衛隊の皆さんを住民避難の局面で期待するということは、私は避けた方がいいだろうと思っております。ただ、状況によっては、例えば自衛隊も手がすいているというケースもあると思いますので、そういう場合にはできるだけのお手伝いをしていただくというぐらいの関係を日ごろから築いていけばと思うんです。
 世の中では、自衛隊がどこまでやるのだということで、きちっと明確に線を引けというような意見もありますけれども、それは私は邪道だと思います。むしろ野球なんかのことを考えるとよくわかりますけれども、内野と外野が別にラインを引いているわけではありませんので、お互いが力量とかその場の状況を見ながらどうやってカバーし合うかということだと思いますので、もちろん、我々は自衛隊のカバーは正面ではできませんけれども、自衛隊の皆さんが余力を持ってどこまでカバーしていただけるかというのは、その場その場で最善のことができるよう、そういう間柄をつくっておくことだと思います。
 それから、民間の防衛組織の問題です。
 先ほどちょっと申しましたけれども、一つは、地域に今まであります防災力、これは常備消防以外ですと消防団が中心になりますけれども、やはり当面はこれの強化が必要なんだろうと私は思います。それから、消防団以外には、例えば自主防災組織というのがありまして、ただ、ここは現実にはかなり高齢化していますから、これを若い人に入っていただいてモチベーションの向上を図るということも必要だろうと思います。
 それから、さっき石破代議士がおっしゃった退職自衛官との連携というのもあると思います。鳥取県でもOBの皆さんと連絡をとって、私もびっくりしたんですけれども、千五百人おられるんです、小さな県ですけれども。それで、比較的高齢の方もおられますけれども、それでもまだまだ元気のある方もおられるものですから、今、その退職自衛官の会の皆さんと相談をしながら、どういう御協力がいただけるのか、こちらとどういう連携がとれるのかということを相談しているところであります。これは全国でもぜひそういうことをされたらいいんだろうと私は思います。
 それから、市町村合併と国民保護の問題ですが、これは市町村が本当に私は大変だったと思うんです。合併というのは大変な作業だったと思うんですけれども、やはり政府が余りにも大号令をかけてしりをたたき過ぎたのではないかと思うんです。合併がむしろ目的みたいになってしまって、合併が終わるまではとにかく合併のさわりにならないようにというようなことが基本的な行動様式になってしまって、大事なことは後送りとか後回しというふうになっている面がないわけではありません。この国民保護の問題でもやはり全国的にはそういう問題があるんだろうと思います。ただ、一応合併騒動も一段落しましたから、いよいよ本腰を入れて本務に専念するということだと思います。
 ただ、地域によっては、例えば地域でしこりが残るとか、合併したところ、しないところとあって、同じ広域の範囲に入っていても、合併しないところがちょっと白眼視されるとか、そういうようなことがあってはなりませんので、それはよく県の方で目配りをしなければいけないのではないか、これは一般論でありますけれども、そんなことを考えたりしています。
 特に、合併で消防団が弱化する。特に中心市というのは比較的消防団が弱いところが多いんです、中心部になるほど。そこに縁辺部が入ってきましたときに、縁辺部も消防団が弱くなってしまうということにならないようにしなきゃいけない、そういう問題意識を持っています。
 それから、国の体制ですけれども、これもちょっとさっき人事の話で年功序列の話を申し上げましたけれども、年功序列なんというのをやっているのは霞が関だけだと思うんです。珍しい組織なんですね。だから、それをぜひ私はメスを入れられたらいいと思うんです。
 それからもう一つは、組織として、従来日本は、戦後は特にそうですけれども、危機管理の面では、存在感が非常に機関として小さくなっていると思います。
 例えば防災ですと、かつては自治省の外局で消防庁、今は総務省の外局で消防庁。外局なんですね。それから、海上保安庁も運輸省の外局で今は国交省の外局だと思いますけれども、いずれにしても外局ですから、どうしても、本丸に対しては支店みたいなことになります。人事でもやはり、わきと言うと失礼かもしれませんけれども、ちょっと二番手みたいになってしまう可能性があるので、危機管理ということを正面からとらえた場合には、やはり国の省庁の再編というものを私は考えた方がいいと思っております。

発言情報

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発言者: 片山善博

speaker_id: 18217

日付: 2005-05-11

院: 衆議院

会議名: 武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会