坂本剛二の発言 (予算委員会)

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○坂本(剛)委員 また、この自由党の助成金、つまり国民の税金が、その後、民主党との合流で今日の民主党が結成された折、解散した自由党の政治資金団体である改革国民会議に、残った政党助成金五億六千九十六万四千百四十三円と政党助成金以外の政治資金七億四千五百八十九万九千四十一円をまぜて、合計十三億六百八十六万三千百八十四円が寄附されたことになっていますが、こんなことが道義上許されるんでしょうか。
 今申し上げた改革国民会議は、現在、政治団体として、どんな存在として法律上届けられているのでしょうか。一般のいわゆる政治団体、自民党でいうと派閥と同じ扱いの政治団体ではないでしょうか。そうだとすると、現在の民主党結成の折、国民の税金が民主党内の一部グループの政治団体に移され、流用されていることになります。そんなことが許されるのか。民主党は、きれいごとを並べる前に、まずこの大変大きな疑惑に、みずから調査、解明し、国庫に返納すべきではないでしょうか。
 以上、強く申し上げまして、次の質問に移ります。
 国家戦略等についてお伺いしたいと思います。これは、私の年来の考え方を申し上げながら、二、三質問いたします。
 今年は戦後六十年、こう言われております。そして、去年の暮れごろから、いろいろな角度でいろいろな議論が起こっていることは御承知のとおりであります。私も、成熟した民主国家として目指すべき方向、国家としての戦略をこの辺でいま一度考えてみる必要もあるんじゃないか、こう思っているところでございます。
 総理が自民党総裁になって間なし、国家戦略本部を立ち上げました。私はその場でも実は申し上げたんです。今、日本が国家戦略としてやるべきことは、日本にないもの、欠けているものを備えるべきじゃないか。自前の憲法であるとかエネルギー資源であるとかですね。
 それで、いろいろありましたけれども、その中で私が最もこれは大事だなと思っていることは、この国には友達がいないんですね。友人がいないということを私は憂えるわけであります。(発言する者あり)どういう意味というと、日本が災害とかあるいは国際紛争とか二国間問題等で困ったとき、そういうときに、真に日本のためになって本当の友情で日本をカバーしてくれる、守ってくれる、そんな国があるのかということを私は疑問視しています。アメリカの核の傘で守られている日本に本当にそういう友人がいるのか、こういう感じもいたしておるわけでございます。
 冷戦終結後、国連の機能麻痺というのはもう明らかなものです。それから、今は民族紛争、宗教紛争が行われていますけれども、これがおさまっていったときに、果たしてアメリカが今のようなスタンスで引き続き日本を支援してくれるのか、これも考えておかなければならない事項だと思うんです。
 そこで、アメリカとのつき合いはさらに密度を濃くして一生懸命なおつき合いをしなくちゃなりませんけれども、一方では、真の友人を得るような新たな外交戦略、いわば国際社会を複眼的に見ていく、そういう時代にいよいよこの六十年でなってきたんじゃないのかな、こんなふうに思っているわけでございます。
 日本と似た国でイギリスがあります。このイギリスは、イギリスが一たん何か問題が起こったときには、旧英国領、いわゆるコモンウエルス五十四カ国が一生懸命に物資の支援とかさまざまなことをやってくれる、こうありますが、日本はどうも、いろいろと国際社会に貢献をしておりますけれども、何か容易でないものがたくさんあります。
 例えばオリンピック。ソウル・オリンピックは名古屋が負けました。大阪は北京に負けました。二〇〇二年のワールドカップは、直前まで日本単独開催が、いろいろな理由があったにしろ、日韓共催になっていったわけであります。それから鯨の問題ですね。国際捕鯨委員会では、日本の言うことがいまだに通りません。それから中部太平洋流し網漁業も、日本の最もいい漁場だったんですが、ここからも締め出されました。
 今度のこの国会には、中西部太平洋マグロ類条約というのが来ています。これも日本の漁場を締め出す、いわば向こうさんに言わせれば水産資源の保護だと言っていますが、外務省はかなり抵抗したらしいです。しかし、何といっても多勢に無勢ですからね。とてもじゃないから、最後まで反対するよりは枠組みに入った方がいいだろうということで、今国会にその条約批准の案件が提出されているんです。
 オーストラリアの南にミナミマグロというのがあります。これも日本漁船が行って開発した漁場であり魚であるのですが、オーストラリアとニュージーランドは日本の漁業を禁止させろという提訴をしました。しかし、提訴した場所が間違っていたものだから却下されまして、水産庁は勝った勝ったと喜んでいますが、またやられますよ、別な形で。私はそう思っているんです。
 ですから、日本は随所で孤立化させられるような状況が多々実はあるわけでございまして、今から七十年前、国際連盟を脱退するなんという、こんなばかなことを招いてはいかぬと私は思っております。そのためにも、友人をつくるということは必要ではないかなと思っているんです。
 友人を得るにはどうしたらいいかということでありますけれども、スマトラ沖地震に対して大変な支援をしております。アフガニスタンやイラクの復興支援にも相当日本は力を入れています。それから、ODAは、長い間、全世界にお金をばらまいてきたわけです。
 しかし、いずれもこれは我が国ができる範囲内の支援なんですね。本当の友情、友達をつくるということは、相手の国のために、ある国のために犠牲を払ってまでも支えてやる、抱えてやるという姿。いわゆる、単なる支援と犠牲というのはやはり違う。そこから友情というものが出てくるんじゃないのかな、私はこう思っているんです。
 今までに、では、友達をつくるチャンスがなかったかというと、幾たびかあったと思うんですが、一、二、例を挙げますと、ミャンマー。ミャンマーは日本が最大の支援国家だったんです。ところが、ある日軍政府ができました。軍政になると、民主化を求める国際世論やアメリカの圧力で、日本はその後、支援を手控えちゃった。しかし、今なお、アウン・サン・スー・チーさんも軍政府も日本に救いを求めてきている。今度は農林省がいろいろなことでまた新たな支援をミャンマーとやるということで聞いていますが、これなどは、ミャンマーは、どちらかというと日本と同じモンゴル系なんですね、民族が。それから仏教国なんですね。非常に共通点がこれはあるわけです。
 今、モンゴルの話が出ましたが、モンゴルも、社会主義から資本主義に移行するときに、全面的に日本を頼ってきました。しかし、日本は結局、アメリカを通しての支援しか行わなかったわけですね。モンゴルが日本を頼ってきたのは、そういう民族的な同一性もあるということもあったでしょう。こういうふうなチャンスを実は逃してきているわけです。
 サミュエル・ハンチントンも、「文明の衝突」の中で、EU圏、アラブ圏、北アフリカ圏、東南アジア圏といろいろ経済圏、文化圏が世界にあるが、ただ単一なのは日本だけなんだ、全く特異な存在だ、こういうことを指摘しているんですね。
 ですから、自由貿易協定とか経済連携協定が脚光を浴びていますが、この経済連携協定やODAで真の友人をつくっていく、そういう方向でこれから活用していく必要があるんじゃないかな、私はこんなふうに思っております。
 今、アジア各国とFTA、EPAの交渉に入っておりますけれども、メキシコとか中南米あるいはヨーロッパ各国と交渉事をやるように、お願いします、頼みますと言ってきているアジアに対して、だめなものはだめ、譲れないものは絶対譲れないんだよなんという、そんなスタンスで臨んでいって果たして友達ができるのかということですよ、友人が。中東、アラブ各国にしてもアフリカにしても日本を頼ってきている、中央アジア各国なんかもそうです。
 前の財務大臣塩川さんは言っていました。何をやっているの、日本政府は、みんな中国と韓国にとられちゃうんじゃないかと大変騒いでおりましたけれども、そういうようなことが随所にあるわけです。
 今度のFTAなんかでも、タイが今FTAの過程にありますけれども、タイという国はモンゴル系なんですよ、仏教国なんですよ。それで、唯一皇室文化を持っている国なんですね。さらに、交通ルールは自動車は左側、日本の交通ルールを完全にまねているんです。これほど同一性の強いタイ、こんな国を、生涯日本とともに歩む、そんな友人にしていくことも私は可能なんじゃないのかなと思っております。
 これは我が国六十年間の外交の大いなる欠陥だと思いますけれども、しかし、外務省が戦略的な行動はとれませんから、これはやむを得なかったと思う。これからです。この種の動きを示すのはやはり政治なんです。政治がリーダーシップを発揮しないと、そういう問題は解決しませんね。だから、あらあらでも結構ですが、日本は、六十年を迎えた今を一つの契機として、あらゆる面で国際戦略的な方向づけをやっていくべきではないか、私はこんなふうに思っております。
 そこで質問でありますけれども、総理は、昨年十二月の経済諮問会議において、自由貿易協定の担当大臣は私だ、こう言っております。今まで、外務省、農林省、経済産業省、ばらばらに省益ばかり追求しておったと聞いておりますが、私は、この言葉を聞いて本当に安心したわけですね。今後の経済連携交渉に向けて、総理は、どのような戦略に基づき、どのようなリーダーシップを発揮されようとしているのか、伺いたいと思います。
 また、政府開発援助、ODAについても、このような真の友人づくりという視点を忘れてはいかぬと思うんです。そういう意味で、今後の政府開発援助の具体的な方向づけ、さらには、真の友人づくりのための支援という考えがあるのかどうか、これは町村外務大臣にお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 坂本剛二

speaker_id: 3135

日付: 2005-02-04

院: 衆議院

会議名: 予算委員会