町村信孝の発言 (予算委員会)
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○町村国務大臣 坂本委員にお答えをいたします。
大変大きな視点からの戦後六十年の問題把握、なかんずく日本の対外政策のあり方についての貴重な御示唆をいただいたものと受けとめております。
私も、外務大臣になっていろいろな国の首脳あるいは外務大臣等と話をしております。確かに、本当にこの国とは仲がもうちょっとよかったはずなのになと思いつつ、どうも最近変わってきたとか、あるいは、意外と私どもが気がつかなくても相手は本当に日本のことを頼ってくれているんだ、いろいろな感想を持つことがあります。
その際に、今委員御指摘のように、例えば今、これは総理が打ち出された東アジア共同体ということで、その具体的なツールとして経済連携協定というものも位置づけられ、ODAの活用といったようなことも位置づけられてくる。あるいは、そうした経済関係のみならず、時としては、それは文化面の交流もあるだろうし、スポーツ面、あるいは人的交流、やはり幅広いつながりというものをつくっていく。
日米間だって、先ほど委員御指摘ありましたけれども、いろいろ、時として経済摩擦があったり、いろいろないわば国対国の厳しい関係があったけれども、日米というものは非常に分厚い交流があるからそれが揺らぐことがない。それと比べると、アジア諸国とのつながりは、実は意外と、濃いようで薄い面がある。
もう大分前になりますけれども、福田赳夫総理がフィリピンで有名な演説をされました。これはハート・ツー・ハート、心と心のつき合いだと。お金というのは、あるときはお金のある方にみんな向いていきますが、お金が乏しくなれば一遍にその関係が薄くなってしまうというのではいけない。やはり人の心と心のつき合いをより深めようじゃないかというのが福田ドクトリンと言われておりまして、東南アジアの諸国に行くと、福田先生、福田ドクトリン、ハート・ツー・ハートという言葉が今でもよく出てまいります。やはりそういうコンセプト、そういう考え方でやっていくということも必要なんだろうと思います。
いずれにしましても、日本の利害ばかり主張してはならない。やはり相手の国が本当に大切だと思うようなことを、例えばODAを供与する際にはよく相手の国のニーズに合ったものをできるだけ出していくということが当然のことでありましょうし、経済連携協定においても日本の主張ばかりしてはいけない。やはり日本は、それは比較しようもないほど日本の経済力の方が強いわけですから、できる限り相手の国の意向も尊重し、日本が譲れるところは思い切って譲る、こんな姿勢でやっております。
昨年の十二月二十一日、経済連携促進関係閣僚会議という場で今後の経済連携協定の推進についての基本方針というものを決めまして、今まで何となくみんな頭には描いていたんですが、改めて、昨年の十二月、そういったものを文章で描いて、今委員が言われたような、国と国との関係をいかによくしていくのかということも非常に大きな要素として考えて今後はやっていこうと。
したがって、世界の国々から来ておりますが、私どもは、この連携協定についていえば、マレーシア、フィリピン、ASEAN全体ですが、あと韓国もありますが、こういった国々で、今とりあえずアジアを中心にこうした経済連携協定をやっていこうというのはそうした発想に立っているというふうに御理解を賜ればと思います。