福井俊彦の発言 (予算委員会)

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○福井参考人 お答え申し上げます。
 委員がお示しくださいましたこのグラフが明確に示しておりますとおり、諸外国に比べても日本の金利は非常に低い水準で、かつ、これが非常に長く続いているということは事実でございます。
 一般的に、金融緩和政策を行いますと、家計部門に負担がかかり、そして、その負担を企業の方としては支援材料として受け取って景気の回復につなげていく、そういう構図になるわけでございますが、日本のように、ほぼゼロ金利、しかもこれを非常に長く続けているという状況のもとでは、家計部門の負担が異様に重くなってきている、このことは私どもも十分認識いたしております。
 私自身も、町に出ますと、多くの年金生活者の方々とか、家計を預かっておられる主婦の方々、その他多くの方々から、もうそろそろ金利は少し上がってもいいのではないですかという率直な声をお聞きいたします。そのお声を聞いておりますと、確かに、随分長い間我慢したという負担感と同時に、やはり経済が少しずつよくなってきているのではないかという感覚を同時にあわせ持っておられるように私どもは感じております。
 私どもの経済の分析とも、その点は平仄が合っておるわけでございまして、私どもの分析でも、やはり民間部門、特に企業部門の構造改革が過去数年のうちに相当進捗して、日本経済の底はかなり固まってきたというふうに思っています。間もなく四月になりますと、いわゆるペイオフの全面解禁が恐らく無難に実行できる。ここまで経済はよくなってきたということは確かだと思います。しかし同時に、私どもの判断は、ペイオフ解禁後、本当に、企業の前向きの活動と金融機関の前向きの活動が歯車が合って、景気回復の持続性という意味で、より強固に基礎を築いていかなきゃいけない。今、そこが重要なターニングポイントだというふうに思っています。
 同時に、委員お示しいただきましたこのグラフで、日本の金利が一番低いわけでありますけれども、物価の変化率で見ますと、このグラフのイギリス、アメリカ、ユーロエリア、いずれもプラスでございます。日本だけがまだわずかにマイナスの物価上昇率を持ち続けているということで、その点でも違っておりまして、景気の回復の持続性をしっかり確保すると同時に、やはりこのデフレは脱却していきたい。
 日本経済はショックにかなり強くなってきておりますが、デフレを引きずっているという点から見ますと、十分ショックに強いというところまで行っておりません。しばらく、なお家計部門の方々に我慢をお願いして、我々としては、粘り強く金融緩和を続け、この目的を達成していきたい。今、その重要な局面に来ていると認識しております。

発言情報

speech_id: 116205261X02020050302_013

発言者: 福井俊彦

speaker_id: 9074

日付: 2005-03-02

院: 衆議院

会議名: 予算委員会