荒井聰の発言 (予算委員会第二分科会)
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○荒井分科員 今月号の文芸春秋なんですけれども、この文芸春秋の中に、立花隆、私は、今、日本の評論家の中で最も知的に高い評論家だと思いますけれども、彼が「日本の敗北 核融合と公共事業」という一文を書いております。
これの中で、日本が今進めている熱核融合、ITERという技術があるんですけれども、このITERの技術は本当に将来性があるのかどうか。このITERという技術に何千億もかける、このITERの施設を、日本とヨーロッパ、本当はもう一つアメリカの三者でそれの誘致合戦をやっていたんですけれども、アメリカはおりたんですよね。それで、今はヨーロッパか日本のどっちかでこの熱核融合の施設、何千億をかける施設をつくろうということで、文科省が中心になって一生懸命誘致合戦をやっています。
それに対してこの立花隆は、このITERという技術は、将来性はない、アメリカは別の技術に転換している、その技術はむしろ日本の大阪大学がつくり出した技術だったんだ、文科省が熱核融合にはこの技術なんだということを率先したために誤った方向に進んでしまったということを書いています。
私は、これはぜひ評価局やあるいは総務大臣に知っておいていただきたいと思うんですけれども、今の原子力政策というのは本当にこれでいいのか。旧科学技術庁が中心になってやっていたけれども、科学技術庁というのは、やはり産業界との関係というのはそんなに大きくないですよ。研究者の集団ですよ。そういう研究者の集団に日本の原子力政策の大宗というものをずっと任せていたというよりも、私は、旧通産省、今の経産省が、原子力については面倒くさいからと全部押しつけていたんじゃないかと。本当に今必要な原子力政策というものを、最も必要としている産業界との深い関係のある経産省が逃げていたんでは、日本の原子力政策なんてできないですよ。
このITERの問題に絡んで行政評価局はどんな行動を今までとってこられたのかというのが大変私は興味のあるところなんですけれども、別に通告はしていないですから結構なんですけれども、そういうのが実態なんですよね。私は、多分立花隆の指摘することが当たっているんだと思うんですよ。行政評価というのは、科学技術に関してはなかなか踏み込めない、新しい技術に関してはなかなか踏み込めないというところがあるんですけれども、しかし、それならば、行政評価局の評価の仕方自体をもう一回考えてみる必要があるんじゃないですか。自分たちだけで今やっておられるんだと思うんだけれども、そうじゃなくて、外部の知識人あるいは諸外国の知識人も入れたようなボードをつくって、その中で専門的なものをもっと評価のあり方、手法というものについて見直しをしていく、そういう時代になっているんじゃないですか。大臣、いかがですか。