予算委員会第二分科会

2005-02-25 衆議院 全165発言

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会議録情報#0
本分科会は平成十七年二月二十二日(火曜日)委員会において、設置することに決した。
二月二十四日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      伊藤 公介君    伊吹 文明君
      二田 孝治君    生方 幸夫君
      吉良 州司君    田中 慶秋君
二月二十四日
 伊藤公介君が委員長の指名で、主査に選任された。
平成十七年二月二十五日(金曜日)
    午前九時一分開議
 出席分科員
   主査 伊藤 公介君
      伊吹 文明君    坂本 哲志君
      二田 孝治君    荒井  聰君
      生方 幸夫君    田中 慶秋君
      田村 謙治君
   兼務 宇野  治君 兼務 加藤 勝信君
   兼務 佐藤  錬君 兼務 中山 泰秀君
   兼務 葉梨 康弘君 兼務 樽井 良和君
   兼務 赤嶺 政賢君
    …………………………………
   総務大臣         麻生 太郎君
   総務副大臣        今井  宏君
   総務副大臣        山本 公一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  中城 吉郎君
   政府参考人
   (総務省大臣官房総括審議官)           荒木 慶司君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 小笠原倫明君
   政府参考人
   (総務省行政管理局長)  藤井 昭夫君
   政府参考人
   (総務省行政評価局長)  田村 政志君
   政府参考人
   (総務省自治行政局公務員部長)          須田 和博君
   政府参考人
   (総務省自治財政局長)  瀧野 欣彌君
   政府参考人
   (総務省情報通信政策局長)            堀江 正弘君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局長)            有冨寛一郎君
   政府参考人
   (総務省郵政行政局長)  清水 英雄君
   政府参考人
   (消防庁次長)      東尾  正君
   総務委員会専門員     石田 俊彦君
   予算委員会専門員     清土 恒雄君
    —————————————
分科員の異動
二月二十五日
 辞任         補欠選任
  伊吹 文明君     坂本 哲志君
  生方 幸夫君     荒井  聰君
  吉良 州司君     稲見 哲男君
同日
 辞任         補欠選任
  坂本 哲志君     古川 禎久君
  荒井  聰君     田村 謙治君
  稲見 哲男君     吉良 州司君
同日
 辞任         補欠選任
  古川 禎久君     城内  実君
  田村 謙治君     今野  東君
同日
 辞任         補欠選任
  城内  実君     伊吹 文明君
  今野  東君     生方 幸夫君
同日
 第一分科員佐藤錬君、中山泰秀君、第六分科員宇野治君、葉梨康弘君、第七分科員加藤勝信君、樽井良和君及び第八分科員赤嶺政賢君が本分科兼務となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 平成十七年度一般会計予算
 平成十七年度特別会計予算
 平成十七年度政府関係機関予算
 (総務省所管)
     ————◇—————
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伊藤公介#1
○伊藤主査 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました伊藤公介でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本分科会は、総務省所管について審査を行うこととなっております。
 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算及び平成十七年度政府関係機関予算中総務省所管について審査を進めます。
 政府から説明を聴取いたします。麻生総務大臣。
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麻生太郎#2
○麻生国務大臣 平成十七年度の総務省所管予算案につきまして、概要を御説明させていただきます。
 一般会計の予算額は、十七兆四千八百七十六億三百万円であります。
 我が国の経済の再生と発展のためには、引き続き、構造改革をスピード感を持って実施し、デフレからの脱却を確実なものとしつつ、二十一世紀にふさわしい仕組みをつくり上げていくことが必要と存じます。
 本予算案は、これを踏まえまして、行政改革、地方分権、ICT政策、国民の安心、安全の確保等を重点的に推進するとの考えに基づいて取りまとめたものであります。
 以下の事項の説明につきましては、各委員のお許しを得まして、これを省略させていただきたいと存じます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
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伊藤公介#3
○伊藤主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま総務大臣から申し出がありました総務省所管関係予算の概要につきましては、その詳細は説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤公介#4
○伊藤主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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伊藤公介#5
○伊藤主査 以上をもちまして総務省所管についての説明は終わりました。
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伊藤公介#6
○伊藤主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。坂本哲志君。
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坂本哲志#7
○坂本(哲)分科員 おはようございます。自由民主党の坂本哲志でございます。
 最初に、質問の機会を与えていただきました、心から感謝を申し上げたいと思います。分科会初めての質問でございますので、どうぞお手やわらかによろしくお願いいたしたいと思います。
 まず、マスメディアの集中排除の原則の問題についてお伺いをいたしたいというふうに思います。
 現在、ライブドア、ニッポン放送株の取得合戦のようなものがやられておりますけれども、これとはまたちょっと違う問題でもございますし、昨年来いろいろと問題化していることでございます。昨年の十一月に、大手の新聞社のグループの会長がテレビ局に対しまして名義株を持っており、これが実質新聞社のグループ支配になるのではないか、そういう議決権を有する株であるというようなことで問題が浮上いたしました。その後、全国の新聞あるいはテレビ、そして地方の新聞、テレビ、さまざまな集中支配の構造というような問題が出てまいりました。マスメディアの集中排除の原則が守られていないのではないかということで、今日に至って社会問題化しているところでございます。
 マスメディアの集中排除の原則とは、これはとりもなおさず放送法第二条第二項に定められておりますけれども、放送することができる機会をできるだけ多くの者に対し確保することによって、そして、放送による表現の自由ができるだけ多くの者によって享有されるようにするという趣旨にのっとりまして、電波法第七条にのっとって総務省の省令が出ているところでございます。複数放送局の支配の制限というふうに言われるものでございまして、もう一つは、テレビ、新聞、ラジオ、これが一体となって支配することを禁ずるというようなものでございます。
 つまり、同一地域に議決権を有するテレビ局は一つである、議決権を持つ株一〇%超を複数以上に保有することはできないというものであります。省令で定められているということでありまして、裏を返せば、都道府県一県域に一局は一〇%超の株を持って議決権を有することができるけれども、複数はできませんよ、二局以上はだめですよということでございます。
 これらの原則が昭和三十年代につくられてきたわけですけれども、これが、名義株というようなものの存在によりましてこれまであいまいにされてきた、そして、なし崩し的に中央もそして地方も支配の構造といいますか、そういったものがいつの間にかつくられてきてしまっているというこの現実、事実、そのことは否めないのではなかろうかなというふうに思います。
 総務省がことしに入りましてこういった実態を調査いたしまして、二月に、新聞、テレビ七十一社に対しまして、名義株の保有、あるいは、その他支配する側、される側それぞれに省令に違反するものがあるというようなことで七十一社に対しまして是正の指導をしたところでございますけれども、これまでに、三月までに一社を除いて七十社が、名義株問題も含めて是正をする、あるいは是正された、問題が解消されたというような報告がなされているというふうに聞いております。
 放送法それから電波法にのっとりました集中排除の原則は、これからの放送事業に対してのさまざまな公平性、透明性、それを高める上でこれからしっかりと遵守されなければならない問題であるというふうに思います。これがこれまで何かにつけてうやむやにされていたところに、あるいは未整備であったことが、今回のライブドアとニッポン放送の間のさまざまな株の取得問題、ひいては外資によるマスメディアの間接支配、これは安全保障問題も絡んでくる重要な問題でございますけれども、こういうものに発展してきたというふうに思います。ここで、もう一度その原則にのっとって、集中排除の原則というものをしっかりと各マスコミ、マスメディアの中に浸透をさせなければいけないというふうに思うところであります。
 しかし、一方で、この放送局の発展過程というのは、非常に日本の場合にいろいろ複雑な、多様な要素をはらんでおります。特に、昭和四十年の後半から五十年にかけまして、各地方に地方の放送局が二局、三局と出てまいりました。UHFそしてFM放送局、さらに、その後、衛星放送、そして地域のコミュニティー放送局というような、さまざまなメディアの形態が出てまいりました。
 そういう中で、どうしてもやはり地方の、地域の有力なメディアあるいは新聞社、県庁あるいは市役所、そういったものが放送局の株の仕切りをしてくる、そして、地域なら地域の一つのメディアの構造がこれまででき上がってきているというのが現実であろうというふうに思います。最近はこれにデジタル放送の問題が出てまいりまして、ローカルテレビ局のデジタル放送化への投資に関する経営基盤の強化の問題というのも出てまいりまして、これは昨年いろいろと論議されたところでございます。
 そこで、集中排除の原則をとにかく貫くということは、これは道理であり、これは今後総務省の間でも各マスコミに対してしっかりと指導をしていかなければいけないところでございますけれども、私が問題にしたいのは、ここで放送局の整理が必要になってくるのではないか、もう整理が必要な時期になっているのではないかなというふうに思います。
 まず、中央のキー局あるいは中央紙と地方のローカル局、地方紙の区分けの問題がある、中央と地方の整理の問題があるというふうに思います。
 これは、中央と地方ではかなりその放送網の発展過程というのが違っております。そして、特にその中で、地方に行きますと、一つの都道府県をネットワークといたします、県域といたします地上波の放送局、そしてラジオ局、さらに後発のFM局というのがございます。そして、それにおくれて設立をされております地域のコミュニティー放送局というものがあります。これは、市町村を一つのエリアとして、それぞれが、議会の状況とかあるいは災害への対処の仕方とかあるいは交通情報とか、まさに生活の利便性を高めるために活用されている放送局ということで、これは、採算を度外視して、地域の新聞社なりあるいは放送局なり、あるいは市役所なり県庁が出資をして、そして、その中で生活放送局というような形で放送をされているというような局でございます。
 ですから、キー局がある、そして地方局がある、地方局の中にこれまでの都道府県をエリアとする地上波の放送局がある、そしてFMがある、そして地域のコミュニティー放送局がある、こういった非常に多様な複層的な構造になっておりますので、このことに対して、集中排除の原則、一〇%超の株を複数にわたって保有することができないということを原則的に適用するのはいかがなものかなというような気もいたします。
 地方の放送局を支えるためにはそれなりの良質の地方の企業が必要なわけでございますけれども、地方の良質な企業といえば、それは放送局、新聞社以外には、地方の銀行であったりあるいはデパートであったりということで、数が限られてまいります。どうしてもそこに出資という問題が絡んでくると、なかなか出資ができない、そして、その放送局あるいはコミュニティー放送局の存亡そのものにもかかわってくるというような問題が起きてまいります。そういうことで、一律の原則的なものだけでの指導が行われますと、地方におきましては、経済界も言論界も、それから行政も含めて困惑をしているというのが実情であります。
 そこで、今後、さらに地域の実情を勘案しながらいろいろな御配慮をお願いしたいと思いますけれども、放送局のそういった整理、その中でどういう形で集中支配の排除というような原則ができるのか、そして、本当に地域の小さなコミュニティー放送までそういったものが必要なのかどうか。それはそのまま災害時にはまさに公共放送になるわけでありますし、有事の際はさらにもっと大きな公共性を有するわけでございますので、今後のメディア排除の原則をどこまで適用するのか、そして、もっと地方の実情を勘案した、きめ細かな省令なりが必要ではないのか。
 ことしは免許更新をする放送局が多いわけですけれども、それ以降の指導のあり方、そういったものについてお伺いをいたしたいというふうに思います。
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山本公一#8
○山本副大臣 先生の御指摘は、今、麻生大臣とひそひそ話をしておりまして、大変難しい質問だなというようなことだろうと思います。
 基本的には、先生さっき御指摘がありました五百二十一社から報告を受けまして、そのうち五十五社がいわゆる違反をしていたということが判明をいたしました。その五十五社のうちに、テレビ局が二十五社、FM局が二十二社、コミュニティー放送局五社であったというふうに、これも地方ローカル放送局が主であったというふうに承知をいたしております。
 そして、その後、是正を求めましたところ、三月末には、おおよその社が是正をいたしますという回答をいただいております。それの回答の中で、一社だったと思いますけれども、どうにもうまく解消できないという答えが返ってきているところもございました。そこのところが、まさに今先生がおっしゃった問題点なんだろうと私は思っております。私も地方で放送関係、若干関係をいたしておりましたけれども、なかなか先生がおっしゃる良質な株主が確保できないというのが、地方のこれはやはり悩みなんだろうと思っております。
 そういう意味において、今後、総務省もやはりこの種の見直しを当然やっていかなければいけないわけでございますけれども、地方のローカル局に対する配慮というものが十分に生かせるような見直しをやはりやっていかなければ、中央のメディアと地方のメディアのありようという、メディアというのは本質においては一緒だろうということでございましょうけれども、経営においてはやはり内容に相当な差があります。といって、では地方にはメディアは必要ないのかといえば、これも十二分に、今日的な状況でございますから、必要であります。
 そういう中で、中央のありようと地方のありよう、メディアのありよう、経営のありよう等についてはやはり配慮が必要なんだろうというふうに思っておりますので、十二分に御指摘を踏まえまして見直していきたいというふうに思っております。
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坂本哲志#9
○坂本(哲)分科員 ありがとうございました。
 いろいろな技術革新に伴いまして、地方のメディアは地方で独自性を出そうというふうにしておりますけれども、なかなかやはりそれができないというのが実情でございます。
 これはやはり、非常にマスコミュニケーションそのものが同時化してきたといいますかスピード化してきたといいますか、それに伴って日本全体が同じような世論の中で動いていく、そういう中で、地方の世論あるいは地方の独自性、地域のメディアの特色、それをどうやってつくり上げていくのか、どうやって自主番組、自主制作、そういったものをしていくかということは、非常に現実的には厳しい問題になっておりますので、多様な意見あるいは民主主義の展開という上からもぜひよろしくお願いいたしたいと思いますし、今言われましたコミュニティー放送局にしても、一〇%超の集中排除の原則でやりたいんだけれども、もう買い手がいないわけですね。買い手がいなくて、とにかくそれの株を買ったら、その株を持つのは大したことないわけです。大したことないと言いますとおかしいのですけれども、一〇%ですから、三億の資本金に対して三千万ぐらいでありますけれども、それでも出す人がいないというような、それが今の地方の経済界の実情でもございますので、どうかその辺のところもしんしゃくをしていただいて、今後の対策をよろしくお願いいたしたいというふうに思います。
 続きまして、市町村合併の問題についてお伺いいたしたいと思います。
 平成の大合併、紆余曲折をたどりながらも、そして、それぞれの地方が、地域が問題を持ちながらも、かなり進んでまいりました。三千百ありました市町村が二月現在で二千七百七十一と、四百近く減ったということで、これからもっともっと進めなければならない部分はありますけれども、まずまずそれぞれの県や市町村の努力によって進んだ方かなというふうに思います。
 しかし、これによりまして、合併して大きな市ができる反面、合併しなかった村がそのまま残って、要するに格差が非常に地域では大きくなっていく、これらについてどうするか、あるいは、合併はしたけれども果たして財源は大丈夫か、あるいは、今後それぞれの住民意識を一つにしていくためにはどうすればいいんだろうかということで、いろいろな悩みを抱えながら、あるいはいろいろな不安を抱えながら恐る恐るスタートしているというのが実情でございます。
 私たちにとりましては、先々週から先週、今週、そして来週、来月だと思いますけれども、先生たちもそうだと思いますが、合併した市町村の市長選の選挙とかそういうのが次々に行われておりまして、私たちにとっては悩ましいところであります。どっちを応援してもいけないし、どっちかに手を入れたらまた言われるしということで、非常に私たちは私たちなりに厳しい選択なり悩みがあるところでございます。行政は行政で、そして、住民の皆さんは住民の皆さんでそれぞれにやはり不安を抱えてのスタートでございますので、これに関しての不安解消といいますか、あるいは今後の道筋をつけるという意味でも、国の今後の第二段階の、次の展開の対応策というものをしっかり示していただきたいなというふうに思うところでございます。
 そこで、何点かお伺いいたしたいと思いますけれども、まず第一に、合併市町村としなかった市町村、非合併市町村の間で、国からの財政支援あるいは国庫補助事業等に対して明確な差が必要である、区別が必要であるというのがやはり支配的であります。これは、合併した町村が多いわけでございますので、特にそういう声が高まっております。そこで、国としては、その取り扱いにしっかりと差をつけるということをこれからしていただきたい。
 合併町村に対しましてはしっかりした交付税措置がこれまでもとられてきたことになっておりますけれども、国の財政事情が非常に厳しい中で本当にこれまでどおりの交付税措置が合併町村に対してとられるのかどうか、非常に不安感も持ち上がってきているところでございますので、ぜひこれまで同様に、交付税措置一つとりましても合併自治体と非合併自治体の区分けができるように、あるいはできるのか、その辺をお伺いいたしたいというふうに思います。
 それから、全国の多くの合併協議会で、合併後の市町村建設等におきまして、合併によって生じた重複または間接部門の効率化の手段といたしまして、定数の削減という問題があります。そして、職員数の適正管理というものをそれぞれの合併町村が協議会の中でうたっております。しかし、その具体的な手法あるいは合併後の定数の適正化の計画というものは、具体的なものはまだ未策定な状況でございます。ほうっておくと、これがこのままずるずるとやって、何のために合併して、何のために職員数を削減しようとしたのかわからないというようなことになりがちでございますので、適正な職員定数等の管理につきましては、定数、それから組織、それから給与、これらの各面から専門的かつ長期的な形で厳格に国の方から指導をしていく、そして、十年たったらこれだけの成果が、これだけの効果が確かにあったというようなものにしていただきたいというふうに思います。
 ぜひ、その辺の御所見をお伺いいたしたいというふうに思います。
 それから三番目でございますけれども、合併によりまして、三百五十万人の横浜市も、そして千人に満たない村も、一くくりにして基礎自治体でございます。この基礎自治体論というのがもう既に限界に来ているというふうに思います。今後、基礎自治体がどういうものなのか、どうあるべきなのか、そしてどうやって次の自治体を構成して、そして国家を構成するか、その統治機構といいますか枠組みといいますか、それを論議しなければならないときに来ているというふうに考えますので、どうか、その辺の御所見についてお伺いいたしたいというふうに思います。
 それからもう一つは、小さな町村、一万人以下の町村がそのままの形で残っております。この組織形態につきましては第二十八次の地方制度調査会等で論議をされることになっているというふうに聞いておりますけれども、その論議の状況、あるいは今後の論議のスケジュール、そして、一万人以下、現実的にはもうやはり自治体として成り立っていくかどうか、どんなに努力しても、山村あたりで五千人、二千人、千人というような、中には非常に厳しいところがあるというふうに思います。その辺の、取り扱いと言うと失礼でございますけれども、考え方、今後の進め方、そのことについても御意見、御所見をお伺いいたしたいというふうに思います。
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今井宏#10
○今井副大臣 坂本委員に御答弁申し上げますが、坂本委員さんは地方自治、地方政府に大変明るい方でございまして、この合併に当たりまして大変な御協力もいただき、なおかつその上で大変な御心配もしているし、効果あらしめんという立場での御質問かと思うわけでありますが、何とかこの合併を円滑な中でも積極的に推進していかなければいけませんし、そのための支援策というのは、総務省としても当然考え、実行をしておりますし、これからもフォローアップもしていきたい、こういうふうに思っているわけです。
 御案内ですから、合併に対します普通交付税の算定の特例、いわゆる合併算定がえがありますし、そのほか合併特例債、いわゆる建設事業に対します財政の措置をします。それから、合併直後には当然いろいろな形で諸費用もかかることでございましょうから、普通交付税における合併補正、いわゆる交付税の措置もやらせていただいておるわけであります。それから、合併市町村に対する特交、特別交付税、これらにつきましても十分配慮をしていかなければならないと思っておりますし、合併しなかった市町村にはないさまざまな支援策というものも当然考え、実施させていただきたいと思っているところでございます。
 財政状況が極めて全国的に国、地方とも厳しい中ではございますけれども、市町村合併に関する財政需要につきましては、毎年実行いたします地方財政計画の策定を通じまして、地方交付税の総額を確保して万全の措置をとらせていただきたい、かように考えているところでございます。
 二点目でございますが、合併に伴う職員の適正管理、とりわけ定数、組織、給与、これらについて国の方でも適切なアドバイスが必要ではないかという御趣旨の御質問かと思うわけでございますが、地方分権を進めて、今後、少子高齢化社会を迎える中で行政需要は多種多様で拡大してくるわけでございますので、地方政府、いわゆる基礎自治体の行財政基盤をしっかりと強化を図っていかなければならない、そのための合併でもあるわけでございます。行政サービスの向上をしっかりと進めつつも、行財政の効率化が図られることが大きな期待をされておりますし、私ども国のみならず、そこに住んでいる住民の皆さんもそれに対する期待があるものと思っているわけであります。したがって、合併された地方政府における定数、給与のあり方、これはもう重要な課題、このように総務省としても認識をしているところでございます。
 したがいまして、地方公共団体の定数の管理あるいは給与の適正化、これらにつきましては、さまざまな情報の提供あるいは助言を行っているところでございますが、この合併を機会に、さらに適正な定数の管理あるいは給与の制度の運用、これらにつきましても今後とも適切な対処をしてまいりたい、そして国としての責任も果たさせていただきたい、かように考えているところであります。
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麻生太郎#11
○麻生国務大臣 二点御質問をいただいたんだと思いますが、一番大きなところで横浜市三百四十二万六千人かな、一番小さな自治体で、東京都青ケ島二百三人、愛知県富山村二百九人、多分これが一番小さなところなんだと思いますが、これを同じ自治体でどのように扱うかということなんだと思うんですね。確かにおっしゃるとおりなんですが、逆に、いろいろなことも考えないかぬのは、八丈島の南七十五キロにあります青ケ島に二百三人も住んでいただいているおかげで、少なくとも竹島みたいな話は起きないということなんだと思うんです。そういった意味では、日本という国土を守っていく意味においては結構大きな問題なんだと私どもはそう認識しておりますし、山村僻地と言われますけれども、そういうところで農業をしていただいているおかげで治山治水がうまく保たれているという点もやはりこれは考えないかぬところであって、人口割りで何でもすればいいというものでもないのではないかというところは忘れちゃいかぬ大事なところだと思っております。
 いずれにしても、そういった点からいくと、今、政令都市、それからいわゆる中核市、特例市、市、町、村、大体そういって権限はずっといろいろ与えられ方が違っているんですが、そういったものでやっていかないかぬと思っていますが、どうしても、合併したいと思っていてももらい手がないというところも正直申し上げて全国の中では結構あるものですから、そういったところでは、逆に、今地方自治法で決められている中で、いわゆる外国でやっておりますシティーマネジャーみたいなものを県から連れてきて、その人にそこでやってもらうとか、やり方はもう少しいろいろ今後考えていかないかぬ問題だと思っておりますが、いずれにしても、二十八次の地方制度調査会においても今この問題が討議をされておるところでもありますので、この経緯を見ながら、私どもとしては、こういったところも地方に、一律的にとさっき言われましたけれども、全部一律にということではなくて、そういった特殊事情というのは十分に考えた上で対応していく必要があるというのは確かだと思っております。
 いずれにしても、合併が始まったおかげで、今二千二百、私が就任いたしましたときに三千百でしたので、約九百ぐらい一応話ができ上がりつつあるところまで来ましたので、今年度、三月三十一日段階で多分二千前後のところまで行くような感じがいたしますけれども、いずれにしても、そういったところできちんと対応をしていったおかげで指数は少し上がってきたような感じがありますので、そういったものの経緯を見ながらさらに検討をしてまいらないかぬところだと思っておりますが、いずれにしても、それでも格差は残りますし、地域によってその事情は全部違っておりますのはもう御存じのとおりなので、先生のあの菊池のあたりもいろいろまた特別な事情もありますから、そういったところでは実態というものをよく御存じなんだと思いますので、私どもも、そういった実態を踏まえながらきちんと対応していかないかぬところだと思っております。
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坂本哲志#12
○坂本(哲)分科員 ありがとうございました。
 国土保全上あるいは国防上、本当に必要なところがあると思います。しかし、基本として、また一方で、権限移譲、地方の自治にたえ得るようなスケールの自治体もまた必要であるというふうに思いますので、多様なその辺の対応策を今後よろしくお願いいたしたいと思います。
 ありがとうございました。
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伊藤公介#13
○伊藤主査 これにて坂本哲志君の質疑は終了いたしました。
 次に、荒井聰君。
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荒井聰#14
○荒井分科員 民主党の荒井聰でございます。きょうは、総務大臣と少し大きなテーマの話をしたいなと思ってございます。
 大臣、最近、霞が関の若い官僚と率直に話をする機会はございますか。最近、若い霞が関の極めて優秀な官僚たちがどんどん霞が関をやめていく。こういう時代ですから、キャリアを積んで新しい世界に転出をしていくという働き方というのは、ある意味では若者たちの一つの典型なのかもしれませんけれども、しかしそれにしても、私は、原因はもっと別なところにあるのではないかと。そして一方、例えば社会保険庁のでたらめだとか、あるいは、かつては極めて優秀な成績を誇っていた警察の検挙率が急激に下がってきてしまったとかいう、行政の質という意味で非常にドロップダウンがあるのではないか。
 そこを一番よく感じているのが若手の官僚であって、その若手の官僚たちにとって今の政府あるいは霞が関というのは、自分たちが感じていることを本当に行政の中に反映できるような仕組みになっていなくなってしまったのではないか。そんなふうに感じて、将来の自分たちの仕事、あるいは、国のために何かをしようとして難しいハードルを乗り越えてやってきたその世界が、実はその力を十分に発揮できるような状況になっていなかったということに失望をしているということが見られるのではないか。
 かつて、城山三郎が「官僚たちの夏」という有名な小説を書いていましたけれども、あのころの若い官僚たちというのは、自信に満ちて、この国をどうやって引っ張っていくのかという理想に燃えていた。ところが今は、その気分が本当になくなっている。なぜなくなったのか。それは、私は、政治の、あるいは大臣の責任がとても大きいんだと思うんです。
 こんな点、大臣、最近どういうふうにお思いですか。また、若い官僚たちとそんな形で議論したことはございますか。
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麻生太郎#15
○麻生国務大臣 あるかと言えば、私六十五ですけれども、私の世代にしては若い人と結構やっている方なんだと思いますが、荒井先生、これは幾つか考えないかぬところだと思っています。少なくとも、もうかなり前から人事院総裁が東大総長のところに来て、もう少しいいやつに行政職試験を受けさせてくれと。いいやつは司法試験を受けて行政職を受けないということを東大総長に頼みに行っていたという事実があります。もうかなり前の話です。
 もう一つは、やはり開発途上国においては、僕は中央によります計画経済というのも結構効果を発揮し得ると思いますけれども、ある程度経済が成熟してくると、なかなか官僚主導、業界協調という形のものではなくなってくる。いろいろ今、地域主権とか地域分権という言葉に言われるように、いろいろな意味で、国民の欲しいものも、三つぐらいでは、とても三種の神器とか三Cとかいうような時代でなくなってくると、多様化してくると、やはりいろいろな意味で官僚というものの要求される質が変わってきたと思うんですね。
 例えば、日本の官僚は優秀だけれども、では、アメリカの官僚は優秀か、イギリスの官僚は優秀か、ドイツの官僚は優秀かと言われたら、それはみんな、ちょっと大したことないんじゃないかなと、これはみんな官僚なら知っていますよ。一対一でやればみんなそう思いますから。
 そういった意味では、官僚よりもっと優秀なのが、弁護士、司法に行ったりビジネスに行ったり、いろいろ政治に行ったりしていたんだと思いますので、そういった意味では、学校によって優秀か優秀じゃないかが決まると思うほど世の中簡単じゃありませんけれども、結構優秀な学生が、行政に行かずに、司法に行ったり実業界に行ったりいろいろなことをするのは、それは決して一方的に悪いわけではないと私は思っています。これがまず第一、認識として。
 もう一点、官僚の意識として今言われました点は大変大事なところなんですが、士気が下がるというのは非常に問題なんだと私は思っております。会社でも同じことですけれども、士気が落ちるというのは非常に大きいマイナスポイントなんだと思います。
 今、やはり役人というものをやって、最終的に仮に次官までいって給料幾らですかといえば、二千三百万円ぐらいか四百万円ぐらいか、知らないけれども、次官やったことないからわかんないな、そんなものですよ。二千三、四百万だと思うんですね。傍ら、NHKで三千万ぐらい、三千ちょっとだと思うんですね。民放の方は一億皆いっているという時代になってくると、天下りもない、給料は安い、官官接待もない、何でおまえ官僚やるんだ、お国の行政はそこそこ成熟しておるやないかというと、何となく、自分を生かす、やりたいということはもっと別のところにあるんじゃないかという気になってきているという社会全体の風潮があるんだと思います。
 そういった意味では、一概に悪いとばかりは言えませんけれども、ただ、私どもは、いわゆるモラルとか士気とか倫理とかいうところが、質に合わせてそっちの方も低下してくるというのは、こっちこそがゆゆしき問題かなという感じが率直な実感です。
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荒井聰#16
○荒井分科員 今大臣が最後に言った士気の低下、そこが一番問題なんだと思うんですよね。国の金を使って研修をしたりあるいは留学したり、極めて優秀なのが、それが終わったら外資系の会社に行ってしまう。
 私は、彼ら若い官僚にとっては、知的好奇心とか知的関心とかいうものからいけば、行政というのは物すごくおもしろい世界だと思うんですよ。それがどこかでリプレースして、給料の高いところに行ってもいいやというそのチェンジする心というものを私は行政の責任者というのは十分認識すべきだと思うし、そういう優秀な人材が組織から出て行ってしまうということ自体を反省する、あるいは恥ずかしいことだというふうに考えるべきだというふうに思うんですね。
 ところで、どうしてそういうふうにリプレースしてしまうのかというと、自分たちが求めている理想的な行政がやはり実施できていないからなんだと思うんですね。最近の、先ほどもちょっと言いましたけれども、基本的な行政の部分について極めて失敗が多い。
 例えば、年金計算のときに一番大事な出生率の計算なんというのは、これはある意味では非常に専門的なものですけれども、それをベースにしていろいろな計算をしていくわけですから、その出生率の計算のところで間違えているということは、これはすべてのところでの間違いにつながっていくわけですよね。そこをちゃんと是正できていない。
 あるいは社会保険庁が、四百万も五百万も年金未払い人がいる、これは行政の基本的な仕組み自体に問題がある、恐らくそこで働いている人たちはみんなそう思っていたと思うんですよ。でも、それが是正できなかった。それがなぜなのかということについて、ちゃんとした政府内でのしっかりとした反省とか評価とか、そういうものがしっかりなされていないんではないか。
 これは、私は、政府の中の検査機関というのは、会計検査院と並んで行政評価局とか行政管理局の役割というのは物すごく大きいと思うんですよ。もしも数年前に、社会保険庁のああいう問題点についてしっかりと是正をすべきだ、そういう評価なり勧告をしていたら私は状態が変わっていたんじゃないかと思うんですけれども、このあたりどうですか。
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麻生太郎#17
○麻生国務大臣 今、社会保険庁の例を言われましたけれども、これはもう荒井先生御存じのように、集金するシステムが、昔は自治省の市役所、区役所で全部やっていたんですね。それがあるとき社会保険庁でじかでやるというときに、私どもとしては、失礼ですけれども、おたくら全部足して支店は三百、自治省を全部足しますと三千百、十分の一に下がったら集金は十分の一に下がるぐらいの覚悟をしておかぬととてもできませんよということを当時政治家の立場で申し上げたことがあるんです。結果的に、自分で始められることになってどんと落ちたというのは事実だと思うんです。言うなれば、仕組みが悪いということはこの社会保険庁の集金のことに関しては言えると思っております。いろいろシステムとして、厚生労働省と一緒になったんだから、労災保険だって、保険だってみんな一人のやつが一緒に集めればコストは三分の一に下がるんじゃないか、単純計算すればということにもなりますので、そういったようなこともこれはあわせて考えておかなきゃいかぬところなんだと私どもも率直にそう思います。
 また、自分のところの社会保険庁の例で、今、自分の年金がどうなっているかというのを聞きに行く場所は三百しかないわけですから、一選挙区に一つしかないと思っていただいてよろしいので、そこまで行くというのは結構大変な話なので、そこまでわざわざ行ったら、わあっと人が殺到しているものだから二、三時間待って、自分のあれを聞くのに三分か四分というんだったら、自分の自己認証がはっきりわかる住基ネットなら住基ネットを使って、これを入れれば、自分の今払っている額、将来もらえる額が幾らというのが出るようなシステムにしたらどうだと、これは、行管局として正式に社会保険庁、厚生労働大臣に対してこれは勧告を昨年いたしております。
 社会保険庁に限りませんけれども、その他いろいろ私どもも、このたびやりました農林統計局は、今こんな数要るはずがないではないかということで、農林統計局はかなりな数、千何百人今度減らすことになっておりますし、食糧庁というのを今BSE対策の方にずっと移したり、いろいろなことをさせていただいておりますので、そういったようなことを含めまして行管局としての仕事は非常に大きいと私も思います。
 会計検査院より、こっちの全体の組織というものを今の時代に合わせた組織に対応をするようなあれを、ちょっと、おたくの役所こうなんじゃないのと言えるのは、役所の中じゃなかなか言いにくいところだと思いますので、行管の仕事というのは、ある程度、好かれることはないと思いますけれども、やらなきゃいかぬ責務があるだろうと私も思います。
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荒井聰#18
○荒井分科員 今月号の文芸春秋なんですけれども、この文芸春秋の中に、立花隆、私は、今、日本の評論家の中で最も知的に高い評論家だと思いますけれども、彼が「日本の敗北 核融合と公共事業」という一文を書いております。
 これの中で、日本が今進めている熱核融合、ITERという技術があるんですけれども、このITERの技術は本当に将来性があるのかどうか。このITERという技術に何千億もかける、このITERの施設を、日本とヨーロッパ、本当はもう一つアメリカの三者でそれの誘致合戦をやっていたんですけれども、アメリカはおりたんですよね。それで、今はヨーロッパか日本のどっちかでこの熱核融合の施設、何千億をかける施設をつくろうということで、文科省が中心になって一生懸命誘致合戦をやっています。
 それに対してこの立花隆は、このITERという技術は、将来性はない、アメリカは別の技術に転換している、その技術はむしろ日本の大阪大学がつくり出した技術だったんだ、文科省が熱核融合にはこの技術なんだということを率先したために誤った方向に進んでしまったということを書いています。
 私は、これはぜひ評価局やあるいは総務大臣に知っておいていただきたいと思うんですけれども、今の原子力政策というのは本当にこれでいいのか。旧科学技術庁が中心になってやっていたけれども、科学技術庁というのは、やはり産業界との関係というのはそんなに大きくないですよ。研究者の集団ですよ。そういう研究者の集団に日本の原子力政策の大宗というものをずっと任せていたというよりも、私は、旧通産省、今の経産省が、原子力については面倒くさいからと全部押しつけていたんじゃないかと。本当に今必要な原子力政策というものを、最も必要としている産業界との深い関係のある経産省が逃げていたんでは、日本の原子力政策なんてできないですよ。
 このITERの問題に絡んで行政評価局はどんな行動を今までとってこられたのかというのが大変私は興味のあるところなんですけれども、別に通告はしていないですから結構なんですけれども、そういうのが実態なんですよね。私は、多分立花隆の指摘することが当たっているんだと思うんですよ。行政評価というのは、科学技術に関してはなかなか踏み込めない、新しい技術に関してはなかなか踏み込めないというところがあるんですけれども、しかし、それならば、行政評価局の評価の仕方自体をもう一回考えてみる必要があるんじゃないですか。自分たちだけで今やっておられるんだと思うんだけれども、そうじゃなくて、外部の知識人あるいは諸外国の知識人も入れたようなボードをつくって、その中で専門的なものをもっと評価のあり方、手法というものについて見直しをしていく、そういう時代になっているんじゃないですか。大臣、いかがですか。
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麻生太郎#19
○麻生国務大臣 文部省というところで、大学を所管していますので、博士号をやるんですけれども、文部省の役人で博士号を持っているのはいないと思うんですね、私の知っている範囲では。それが博士号の査定をやるのはおかしくはないかということになったらどうするという話をして、当時だれも返事ができなかった記憶があるんですけれども。今言われたように、そういったもののわかるところは、外にそういったプロがいるんだったら、そういったのを使って決める、その人たちの発想を聞くという柔軟性というのは大変大事なものなんだと思うんです。
 ITというのを始めましたときに、少なくとも、各役所で全然これはうまくいかずにごちゃごちゃになりましたときに、党でやることにしたんですけれども、そのときには、そういったことを決める偉い方というのは、これまたITは全然わからぬという、六十以上でこんなことをやっている人というのは余りいませんから。そこで私どもは、選挙は弱いけれどもITは強いという代議士がいっぱいおりますので、そればかり十何人集めて、各役所とe—Japan計画というのをやり始めたんです。ところが、役所の方も、局長あたりの決裁権があるのは、これはITは全然わからぬというようなのばかりがずっと出てきますものですから、単語は通じないし話は通じないし、もう全然話になりませんから、とにかく一人わかるやつを出せ、それで、わかるやつに決裁権も与えろ、そうしないとこの会議に来ても意味がないというので、毎週一時間、かれこれ一年少々やったんだと思うんです。結果として今どうなったかというと、そのときに、当然、外部の人も講師にいっぱいそこに呼んで、外国人も呼んでいろいろした結果、今日、日本というのは、行政手続オンライン化法というのを一昨年の二月に法案を通して、五万一千本の法律を一本の通則法で変えてということまで成功させたことをちょっと今思い出したんです。
 そのときに、やはり外部の人の意見の採用というのは結構大きかったと思いますね。最終的に決断するのは、それは私ども政治家が決断することになるんですが、それを全部まとめて内閣に上げて、内閣もそれをそっくりそのまま採用して、今日、世界で間違いなく最も進んだ電子化された政府、現段階では多分間違いなくそうです。最速のブロードバンド、最低の料金等々を含めまして、行政手続はほぼ九七、八%書類は要らないことになっております。
 そこらのところがうまくいった経験からいきますと、今御指摘のあったというか御提案のあったところというのは、いろいろその種のプロを呼んでくるべき、意見を聞かせるべきというのは、まことに正しい指摘だと思います。
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荒井聰#20
○荒井分科員 今、大臣から、行政評価の仕方についても検討を加えていくという答弁ですが、今までのやり方と違うやり方というのもぜひ模索していただきたいなと思っているんですね。
 そんな中で私、最近非常に気になっています二つの事例があるんです。時間がないですから二つ一遍に言ってしまいますけれども、一つは、犯罪の検挙率が低下をしてしまったということですね。
 最近の犯罪は、例えばおれおれ詐欺でありますとかあるいはやみ金融でありますとか、これはほとんど警察庁の生活安全局が対応しているんですね。生活安全局は大変優秀な局ですからそれでいいんですけれども、しかし、おれおれ詐欺にしてもやみ金融にしても、その根っこのところは広域暴力団なんですよ。広域暴力団が、ある種の新しいビジネスを求めてそういうおれおれ詐欺やあるいはやみ金融の世界の中に入ってきた。これを取り締まるのは、私は、生活安全局だけではなくて、広域暴力団を扱っている刑事局がもっと前に出ないと、本来的な解決の手法というものができないんじゃないかというふうに思うんですよね。そのあたりは評価局で一度検証してみるべきなんではないかというふうに私は思いますね。
 それから第二点が、最近、京都議定書というのが二月十六日に発効いたしました。これは、日本が中心になって、京都でこの京都議定書、CO2を削減しようという世界条約の骨格をつくったわけです。ある意味では、私は、日本が世界に環境問題で発信できる、あるいはその主導性を世界に主張できた大変いい事例だと思うんですよ、京都議定書は。しかし、京都議定書が発効してしまったら、きゃあっとみんな騒いでいる、驚いている。本当は六%の削減でよかったはずなのが、いつの間にか一四%の削減になってしまった。発効した瞬間からもう実現できないという事態になってしまった。これは、恐らくこの六%なり一四%のギャップの中には、原子力発電所の立地がどのぐらいかというところにミスカリキュレートがあったんだと思いますよ。
 しかし、日本が誇る環境政策の一番大事なところは、日本が率先して守れなかったというのは物すごいばかげた話で、どこに、そのプロセスの中に誤りがあったのか、あるいはミスがあったのかというのを私ははっきりさせるべきだというふうに思うんですよね。
 それで、こういうポイント、ポイントのところで日本は大きな改善をしていかなきゃ、仕組みとして改善していかなきゃ、そして、その仕組みの改善に行政評価局という局が果たす役割は物すごく大きいと私は思うんですけれども、大臣、いかがですか。
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麻生太郎#21
○麻生国務大臣 今の御指摘に限らず、行政評価局の指摘というのは、これは、今後の予算の査定、いわゆる行政評価に基づいて、予定と結果とはこんなに違っておるではないかという点を指摘して、よって来年度の予算は、この点はできなかったんだからということで、少なくとも、道路のあれはできた、五年たっても全然着手できなかったとか、十年たって全くだめになったのは全部やめということを含めて、こういうのはきちんとすべき。
 私は、評価局というのは、この間も総理と話したんですが、これが多分一番今後のかなめになりますと。私もそう思いますので、行政評価局、今、京都議定書の話がいろいろありましたけれども、いろいろ数として、何といいますか、幅広いテーマというのかな、そういったものをさらに呼びかけていかないかぬところだと思います。
 いずれにしても、これを実際に国民にとって関心の高いテーマというのに関して今のような話なんだと思います。どうも、役所におりますと、国民の関心の高いテーマより目の前の自分が追われている仕事の方に、どうしてもそっちに行きますので、そこらのところは、こういうテーマについてということはちょっと別な観点から指導せないかぬところかなと思って、今は参考になりました。
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荒井聰#22
○荒井分科員 そこで私は、行政評価局というのが総務省にあるのが本当に適切なのかどうかと。もっと中立的な機関にするとか、あるいは、少なくとも、公正取引委員会の所管が内閣府に移ったように、中立的でかつ勧告権を伴うようなそういう組織形態に改めることも検討したらどうなのかというふうに思うんですが、ここはいかがですか。
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麻生太郎#23
○麻生国務大臣 今の御指摘は、これは内部監査を含めていろいろ考えないかぬところなんだと思いますが、今すぐ第二次再編というところは、行き着くところはそこになるんで、そういった意味では、林野庁を外して環境省にくっつけた方がいいんじゃないかとか、巷間もういろいろ言われていますのはいっぱいありますので、そういった意味で、取り急ぎ今直ちにこういう変更ということを考えているわけではありませんけれども、今御指摘のところを含めましてこの評価の話は極めて大きいところだと私どもも思っておりますので、内部監査を含めてもう少しきちんとした対応をしていかねばならぬものだ、私もそう思っております。
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荒井聰#24
○荒井分科員 私は、橋本行革の十二省庁再編というのは、そろそろもう一回見直したらどうなのか、本当にあれが効果的な行政を発現するための行政改革だったのかどうか、どうも違うんじゃないか、単にくっつけただけで、くっつけたことによる弊害の方がむしろ大きくなっているんじゃないか、そんなふうに思いますので、行政改革を担当する大臣として、ぜひそのあたりも含めて私は検討するべきだというふうに思います。
 さらに、会計検査院とか、あるいは財政当局の大蔵省と行政評価局がどういうふうに連携をしていくのか、現時点でどんな形にそこはなっているのかというのを、もしも事務当局で説明していただけるとありがたいんですけれども。
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田村政志#25
○田村政府参考人 今御指摘の、会計検査院それから財務省主計局との連携でございますが、会計検査院とは定期的に、私どもの行う行政評価監視のテーマと会計検査院が行う会計検査の検査報告について意見交換をしておりまして、相互にダブらないように役割分担をするようにということでやっております。
 それから、主計局が新たに始めました予算執行状況調査につきましても、どういうテーマにするかというのは、私どもの行政評価監視と、これも連携をとってお互いに効果が上がるようにということで、ここ二年ほどという形で、連携を強化するということで三者意識を統一して当たっておるところでございます。
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荒井聰#26
○荒井分科員 いずれにしても、私は、小さな行政評価とかあるいは小さな会計検査とかするべきじゃないと思うんですね。まあ、するべきじゃないというのは、そこもやってもいいんですけれども。
 そういうのばかりをほじくっていて、実は、公共事業が十年も二十年も工事もできないで、その間ずっと調査費ばかりつけていて、その累積が数百億になったなんという大型公共事業、あちこちにありますよ。あるいは、公共事業の発注の際に本当に公正な契約条件が設定されているのかどうかとか、どうして、大きなむだが出そうなところ、出ているのではないかとつぶやかれているようなところを行政評価なり会計検査の対象にしないのか、私は不思議で仕方がないんですね。もっと大きな、国民が本当に関心を持っている、先ほど大臣はおっしゃっていたけれども、関心を持っているところに光を当てていく、それを開示していくということが皆さんの大きな仕事だと思います。
 ぜひそういう点をしんしゃくして、行政評価というのは私は極めて大きな仕事だと思います。そして、その結果が恐らく、冒頭私は言いましたけれども、若い官僚たちの士気を高めていくことにつながっていくんだというふうに思いますので、ぜひ頑張ってください。
 これで終わります。
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伊藤公介#27
○伊藤主査 これにて荒井聰君の質疑は終了いたしました。
 次に、佐藤錬君。
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佐藤錬#28
○佐藤(錬)分科員 自民党の佐藤錬でございます。
 この場で麻生総務大臣に質問をするのは初めてでございます。いささか緊張と興奮を覚えておりますが、同じ九州人同士、近くでございますが、三十分間、いい議論をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 まず、地方は、それぞれ三月議会を控えて、一日も早く新年度予算が成立をするように待っているわけで、一日も早い予算成立をなし遂げなければ地方は困るということで、ぜひ頑張っていきたいと思っております。
 さて、私は、常日ごろ思うんですが、国民の代表というのは政治家であって、官僚や役人ではありません。権力の執行者は官僚や役人であり、政治家ではありません、議院内閣制で大臣になりますけれども、地方を含めれば。したがって、民主主義というものは、政治家つまり大臣が官僚、役人の首を自由自在にすげかえられることが貫徹されるところで守られるんだと思います。
 国家、政府が今日まで余りにも何から何まで、隅々にまで介入してきたがゆえに、逆に、国家としての本来の仕事、責任、役割を放棄してきたのではないか、政府が何でもやる雑用係に化してきているのではないか、そんな気もいたします。国家観の喪失であります。戦後六十年、もうそろそろ戦後の終わりにしなければならない。日本の再生を図るためには、この失われた国家観の回復を図らねばならないのではないかということを考えます。
 特に、健全なる財政再建は、安全保障を初めいろいろ考えますと、将来のためには必ずなし遂げておかなければならないものだというふうに思います。国と地方の財政赤字の削減と豊かな福祉行政サービスというものは、本来的に矛盾するものであります。個人におきましても、借金を返しながら豊かな生活をすることは矛盾するわけであります。したがって、徹底的な支出の削減、痛みに耐えるよう国民を説得するしかないと思います。
 財政再建のためには、小さな政府を志向するしかないと思います。結局は、それを決めるのは政治であります。政治が国の命運を決めるのであります。自民党は改革する保守、保守政治の再生がここに求められているのだと思います。
 国と地方の役割分担、昨年は、三位一体、国、地方の税財政改革で、地方六団体、知事会を中心に意見を聞いたわけですが、これは私はちょっと疑問に感じてまいりました。やはり決めるのは政治であります。そこで、主権者である国民に、関係者はわかっておりますが、やはり三位一体改革というのをわかりやすくさらに説明しなければいけないのではないか。
 そこで、大臣にお聞きするんですが、国がなさねばならない責任とは何か、また地方に任せた方がよいのではないかという仕事とは何か、この国と地方の役割分担というのが明確でないんですね。今、義務教育についてもいろいろ議論があるところでございますが、そこを、細かい話はいいですが、基本的にどのようにお考えになっておられますか。
    〔主査退席、二田主査代理着席〕
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麻生太郎#29
○麻生国務大臣 小さな政府、だけれども強い政府じゃないとだめだと思いますね。小さくても弱い政府、効率の悪い政府はもっとだめです。したがって、小さい政府、だけれども強くて効率のいい政府、まずこれが大事なことだと思っております。
 そのときに、国として最低限何をしなくちゃいかぬかといえば、外交、治安を含む国防、そして教育、四番目ぐらいに多分財政ということなんだと思いますけれども、国がどうしてもやらないかぬのは、基本的にその三つが最終責任を負わないかぬところだと思っております。
 そこで、地方との役割分担をやっていくときに、やはり佐藤先生、歴史的に見て、明治四年の廃藩置県で三百大名を四十七にして、しかもそれは勅選知事で、いきなりぼんと知事を送り込んでいっているわけですから、本省の課長になる手前ぐらいのところでみんな知事に出ていったわけです。
 そのころは、中央集権をやることによって何を目的とすればいいかといえば、当時の明治政府としては、ロシアの植民地にならない、明らかにこれが国家目標だったと思いますね。当時のアジアの状況は、マレー半島はイギリスに、インドシナ半島はフランスに、インドネシアはオランダに、フィリピンはアメリカに、大体列強の植民地でありましたので、このままでいったら我々はロシアの植民地。それを避けるためにはどうすればいいかというのをきちんと明確にして、目的はそれ、手段として富国強兵、殖産興業、もうはっきりしていたんだと思うんです。
 それにあわせて全部というので、義務教育制度もイギリスに先立つこと三年も早くやっているというのは、これは全部一律にやって、近代工業化社会時代には間違いなくその制度は当たったんだと思うんです。戦後も多分、官僚主導、業界協調という中央集権制度をやって、たった十年で、もはや戦後ではないとか、三十年もすればアメリカを上回る経済力を自動車とかいろいろな部分でつけるようになった。
 これは当たったんだと思うんですが、多分、一九八〇年代ぐらいでほぼこの制度の本来の目的は達し終わっていて、いよいよもたなくなってきて、プラザ合意になっていきなりドルが暴落というようなことになっていくんです。
 やはり国として、一部の人たちが決めて全部一律というのは多分終わったということになると思いますので、いろいろな意味で、地方でできることは地方に、地方分権という流れは正しい流れなんだと思っております。
 そのときに大事なのは、今度はその地方分権を支える国民、県民の意識がどうなるかというところでして、国の方も地方へやらせて大丈夫かと。大阪府なんという例が出ましたけれども、これはちょっと極端な話にしても、何となく地方というのは何をやっておるかわからぬというイメージは、中央と地方との信頼関係を損なうという意味では非常によろしくない、私はそう思います。
 そういった意味では、地方も、任された以上はおれたちもきっちりやっておかないかぬという意識、経営感覚の意識、そういったものを持ち合って、政府はなるべく国家の、教育なら教育の基本のところをばしっとやりますけれども、あとの具体的なあれにつきましては地方でとか、いろいろその地域に向いたところが出てきて、先生の選挙区からは、少なくとも福沢諭吉は中津から出ておるわけですから、きちんとあの時代をつくり上げていった人というのが地方から出てきたというのは事実だと思う。
 そういった意味では、地方に多くの人材というのが埋もれている、隠れているのがきっちり出てきてあの時代を支えたんだと思いますので、逆に言えば、そういった人材は探せば地方にいるだろうし、地方の方がおもしろいというので、いろいろな意味で時代が少し変わっていくとは思いますけれども、私どもとしては、最初に戻りますけれども、国の基本は、小さくても強い政府、それが基本だと思います。
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