小島朋之の発言 (外交防衛委員会)
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○参考人(小島朋之君) 二つ御質問がありました。
第一番目、反日のワーストシナリオとベストシナリオ。難しいんですけれども、ワーストシナリオ、私は、中国の指導者たちもそれをおびえていると思いますが、ある種の天安門事件の再現というふうに思っています。つまり、天安門事件というのは中国の政権にとって、なぜおびえているのかというと、それは政権の中の分裂が結局ああいった事態を招いたということであります。その兆候、そしてそういった、それをもたらすような背景、それは一九八九年のときよりもはるかに深刻なのではないかと。その意味で、対処に誤れば天安門事件、それは中国共産党の終わりの始まりと、そういう危機、危険さえあるということであります。
ベストシナリオ、私、ベストシナリオはないと思うんですね。ベターなシナリオということであれば、現在、明日でありますが、そこまでに政権が、中国の政権が意思統一をして、きちんとデモを抑え込み、日中関係の戦略的な重要性と、ここを柱として言わばこの反日の動きから関係改善へと、三月十四日の時点に戻っていく、それがベターなシナリオではないかと思っています。
二つ目の若い世代の役割と。この若い世代こそがこれから二十年、三十年後の日中関係をつくっていくわけですが、私は、この若い世代というのは、一方で反日感情がありますけれども、他方で、正に今現在、東アジア地域が一つにつながっていこうとしたときの、それを促進しているある種の下部構造としての、ポップカルチャーをひっくるめた文化相互浸透性の中に中国の若い世代も入っていると思います。一方で反日ですけれども、他方において日本に対して、日本と意識しない日本に対しての好ましい感情というのがあるわけですから、その二つの二面価値的な感情というものをやはり日本としては、後者について更に深めさせていくような努力をしていく必要があるのではないか。それは人的な交流であり、あるいは経済的な交流、文化的な交流ということになろうかと思います。
一つだけ付け加えさせていただくと、一九八三年、胡耀邦総書記は三千人の日本の青年を招待しました。翌年、日本政府は五百人だけお返しに招待しました。もっとやろうではないですかということであります。