竹中平蔵の発言 (決算委員会)

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○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員から、アメリカの郵政改革との関連で、日本の郵政改革なぜ民営化なのかという御質問がございました。
 委員の御指摘の件は、USPSに関する大統領委員会がまとめた報告書であるというふうに承知をしております。今、この報告書に基づいてアメリカの議会では、現事業体のままUSPS改革を進めるための法案について審議が行われているというふうに聞いております。
 アメリカの場合でございますけれども、日本の場合と異なりまして、アメリカの場合は純粋に郵便事業だけに特化した、またかつ非常に大きな事業体であると認識をしております。日本の場合は、その意味では世界のいろんな郵便制度の中ではアメリカとは対極にあるような特色を持っておりまして、全体の事業の中で郵便事業以外の事業、具体的には郵貯、簡保でございますけれども、そういうものが非常に大きい。ヨーロッパの国は、アメリカ型か日本型かの程度の差はあれ、いずれも中間にあるというふうに認識をしております。アメリカの場合は、御承知のように一九六六年に既に、アメリカにも郵貯があったわけですけれども、これをもう完全に切り離しをいたしまして、純粋に郵便事業だけになったというふうに承知をしております。
 そうした中で、日本の場合ですと、例えば金融についてやはり市場のメカニズムに基づいて経営の自由度を入れなければならないというその大きな環境変化がある、そういう状況はアメリカにはない。またもう一つは、国際事業、郵便の国際事業についても環境が非常に異なっているということだと思います。ヨーロッパの国々、特にオランダ、ドイツの場合は、民営化をした大きな要因としまして、やはり国際物流に出ていきたい、そのためには、国家企業としてではなくて、やはり民間の自由な企業、イコールフッティングを満たした企業でなければいけないという事情があったと承知をしております。
 アメリカの場合は、これは我々のもちろん推察でございますけれども、欧米市場では四大インテグレーター、DHL、フェデックス、UPS、TNTが事実上寡占状態にある中で、アメリカの郵政、USPSがこの分野に進出するということは国策上余り重要ではなかったというような背景もあるのではないかと思います。
 これに対して日本の場合は、アジアの物流市場というのが今後十年間でその規模が三倍になるというような予測もあるぐらい非常に有望な市場でございまして、そういった状況に対応できるためにも、やはり民間企業となって自由な経営、そしてイコールフッティングを満たして進出していく、そういうことが必要であろうかと思います。
 以上申し上げましたように、アメリカと日本では郵政の置かれた環境というのがかなり違っているというふうに認識をしております。そうした中で、アメリカにはアメリカにふさわしい郵政の改革、日本には日本にふさわしい郵政の改革があるのではないかというふうに思っているところでございます。

発言情報

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発言者: 竹中平蔵

speaker_id: 23089

日付: 2005-04-04

院: 参議院

会議名: 決算委員会