決算委員会

2005-04-04 参議院 全194発言

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会議録情報#0
平成十七年四月四日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月一日
    辞任         補欠選任
     佐藤 雄平君     大久保 勉君
     藤末 健三君     松下 新平君
     小林美恵子君     仁比 聡平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鴻池 祥肇君
    理 事
                荒井 正吾君
                田浦  直君
                山内 俊夫君
                神本美恵子君
                松井 孝治君
                山下 栄一君
    委 員
                小池 正勝君
                坂本由紀子君
                武見 敬三君
                中原  爽君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                野村 哲郎君
                森元 恒雄君
                山下 英利君
                山本 順三君
                尾立 源幸君
                大久保 勉君
                加藤 敏幸君
                齋藤  勁君
                高橋 千秋君
                谷  博之君
                林 久美子君
                松下 新平君
                峰崎 直樹君
                遠山 清彦君
                西田 実仁君
                仁比 聡平君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     麻生 太郎君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 細田 博之君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        村田 吉隆君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        伊藤 達也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    竹中 平蔵君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(産業再
       生機構))    村上誠一郎君
   副大臣
       経済産業副大臣  保坂 三蔵君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        江渡 聡徳君
       内閣府大臣政務
       官        西銘順志郎君
       財務大臣政務官  段本 幸男君
        ─────
       会計検査院長   森下 伸昭君
        ─────
   政府特別補佐人
       人事院総裁    佐藤 壮郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        和田  征君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       堀内 文隆君
       内閣官房内閣情
       報調査室内閣衛
       星情報センター
       次長       上原美都男君
       人事院事務総局
       職員福祉局長   関戸 秀明君
       人事院事務総局
       人材局長     藤野 達夫君
       人事院事務総局
       給与局長     山野 岳義君
       内閣府政策統括
       官        浜野  潤君
       内閣府産業再生
       機構担当室長   藤岡 文七君
       内閣府計量分析
       室長       大守  隆君
       内閣府政策統括
       官        柴田 高博君
       内閣府食品安全
       委員会事務局長  齊藤  登君
       内閣府経済社会
       総合研究所国民
       経済計算部長   飛田 史和君
       金融庁検査局長  西原 政雄君
       金融庁監督局長  佐藤 隆文君
       金融庁証券取引
       等監視委員会事
       務局長      長尾 和彦君
       総務大臣官房総
       括審議官     荒木 慶司君
       総務省行政管理
       局長       藤井 昭夫君
       総務省行政評価
       局長       田村 政志君
       総務省自治行政
       局長       武智 健二君
       総務省自治行政
       局公務員部長   須田 和博君
       総務省自治財政
       局長       瀧野 欣彌君
       財務大臣官房審
       議官       有吉  章君
       財務省主計局次
       長        松元  崇君
       財務省国際局長  井戸 清人君
       文部科学省研究
       開発局長     坂田 東一君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    小島比登志君
       農林水産大臣官
       房審議官     高橋 直人君
       水産庁漁港漁場
       整備部長     田中 潤兒君
       中小企業庁長官  望月 晴文君
       国土交通省河川
       局長       清治 真人君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     石野 秀世君
       会計検査院事務
       総局第一局長   諸澤 治郎君
       会計検査院事務
       総局第五局長   船渡 享向君
   参考人
       日本銀行理事   白川 方明君
       預金保険機構理
       事長       永田 俊一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十五年度一般会計歳入歳出決算、平成十五
 年度特別会計歳入歳出決算、平成十五年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成十五年度政府
 関係機関決算書(第百六十一回国会内閣提出)
 (継続案件)
○平成十五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百六十一回国会内閣提出)(継続案件)
○平成十五年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第百六十一回国会内閣提出)(継続案件)
 (皇室費、内閣、内閣府本府、金融庁、総務省
 、公営企業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫
 の部)
    ─────────────
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鴻池祥肇#1
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、小林美恵子君、藤末健三君及び佐藤雄平君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君、松下新平君及び大久保勉君が選任されました。
    ─────────────
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鴻池祥肇#2
○委員長(鴻池祥肇君) 平成十五年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、皇室費、内閣、内閣府本府、金融庁、総務省、公営企業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫の決算について審査を行います。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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森元恒雄#3
○森元恒雄君 自由民主党の森元恒雄でございます。
 今日は、竹中大臣に、郵政民営化と経済財政運営の基本的スタンスについてお聞きをしたいと思います。
 まず、郵政民営化でございますけれども、今日の午前中に政府としての民営化関連法案の骨子を固めたということでございますが、私は、本格的な議論はこれから始まるといたしまして、これまでのいろんな議論の中で私なりにもう一つ腑に落ちないなとかねがね思っている点を数点お聞きしたいと思います。
 それは、まず、なぜ民営化しないといけないのかということに関連してでありますけれども、市場経済原理主義の牙城とも言うべきアメリカにおいてもこの郵便事業は今現在国営でやっておるわけでありますし、さらに、一昨年に大統領が自ら委員会をつくりまして、現時点でこの事業方法、事業形態どうするかと見直しをいたしました。しかし、その結論としては、これは民営化はできないと、引き続き国営事業で堅持していくという方針を決めたというふうに承知しております。このことについて竹中大臣としてはどういうふうにとらえておられるのか、お考えになっておられるのか、まずお聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#4
○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員から、アメリカの郵政改革との関連で、日本の郵政改革なぜ民営化なのかという御質問がございました。
 委員の御指摘の件は、USPSに関する大統領委員会がまとめた報告書であるというふうに承知をしております。今、この報告書に基づいてアメリカの議会では、現事業体のままUSPS改革を進めるための法案について審議が行われているというふうに聞いております。
 アメリカの場合でございますけれども、日本の場合と異なりまして、アメリカの場合は純粋に郵便事業だけに特化した、またかつ非常に大きな事業体であると認識をしております。日本の場合は、その意味では世界のいろんな郵便制度の中ではアメリカとは対極にあるような特色を持っておりまして、全体の事業の中で郵便事業以外の事業、具体的には郵貯、簡保でございますけれども、そういうものが非常に大きい。ヨーロッパの国は、アメリカ型か日本型かの程度の差はあれ、いずれも中間にあるというふうに認識をしております。アメリカの場合は、御承知のように一九六六年に既に、アメリカにも郵貯があったわけですけれども、これをもう完全に切り離しをいたしまして、純粋に郵便事業だけになったというふうに承知をしております。
 そうした中で、日本の場合ですと、例えば金融についてやはり市場のメカニズムに基づいて経営の自由度を入れなければならないというその大きな環境変化がある、そういう状況はアメリカにはない。またもう一つは、国際事業、郵便の国際事業についても環境が非常に異なっているということだと思います。ヨーロッパの国々、特にオランダ、ドイツの場合は、民営化をした大きな要因としまして、やはり国際物流に出ていきたい、そのためには、国家企業としてではなくて、やはり民間の自由な企業、イコールフッティングを満たした企業でなければいけないという事情があったと承知をしております。
 アメリカの場合は、これは我々のもちろん推察でございますけれども、欧米市場では四大インテグレーター、DHL、フェデックス、UPS、TNTが事実上寡占状態にある中で、アメリカの郵政、USPSがこの分野に進出するということは国策上余り重要ではなかったというような背景もあるのではないかと思います。
 これに対して日本の場合は、アジアの物流市場というのが今後十年間でその規模が三倍になるというような予測もあるぐらい非常に有望な市場でございまして、そういった状況に対応できるためにも、やはり民間企業となって自由な経営、そしてイコールフッティングを満たして進出していく、そういうことが必要であろうかと思います。
 以上申し上げましたように、アメリカと日本では郵政の置かれた環境というのがかなり違っているというふうに認識をしております。そうした中で、アメリカにはアメリカにふさわしい郵政の改革、日本には日本にふさわしい郵政の改革があるのではないかというふうに思っているところでございます。
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森元恒雄#5
○森元恒雄君 今お話しございましたことは私どももかねがね十分承知の上でお聞きしたわけでありますが、最後におっしゃられたように、正にアメリカはアメリカのやり方があるし、日本は日本のやり方があると、そのとおりだと思います。何が何でもすべてアメリカのやっていることがいいことだということでないということだけ、まずここの一点、確認さしていただければと思います。
 次に、民営化する中で、特に今おっしゃられましたように、貯金あるいは簡保、この金融のウエートが日本の場合非常に大きいと。これを今のような三事業一体でやるような形はまずいんじゃないかと。特に金融の方からリスク遮断をする必要があると、そういう発想で四分社化というものが出てきたんではないかというふうに思いますけれども。まあしかし、日本の金融あるいは物流の中で少しこの郵政に近いものとしては、私は農協があるんじゃないかなと。農協というのは組合形態でありますし、若干経緯が違うことはそのとおりでありますけれども、しかし純民間で、しかも末端の単位農協は三事業一体で経営をしておる。その金融の比率も、預金残高は全体では六、七十兆円になるんじゃないかというふうに思いますが、相当大きな規模であります。
 金融のリスクを遮断しなければいけないというんであれば、農協についても事情は同じじゃないかなというように思いますが、農協については単位農協の三事業を分割しろというような指導はこれまで正式にはやっていないというふうに承知しておりますが、それとの関連で、なぜ郵政は四分社化するのかということについて、改めてお聞きをしたいと思います。
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竹中平蔵#6
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員は、郵政そして農協、いろんなことを踏まえた上で、その上で、御承知の上で大変重要な問題の提起をしておられるというふうに思います。
 委員御指摘のとおり、なぜ郵政改革において分社化を考えたかというふうに申し上げますと、世界のいろんな銀行、物流会社を見て、一つの会社の中に大きな物流会社と大きな銀行が同じ屋根の下に座っているところというのはないではないかと。それはやっぱり理由があるのであって、特に金融、一般的な金融ビジネスというのは、これは信用システムを担っているものであるから、一方、別のところで生じた赤字とか損失がこちらにかぶさってくると金融システム全体が揺らぐと、そのためにこのリスクを遮断しなければいけない、そういう理由がある。したがって、この郵政についても、やはり民営化するに当たってこれをきちっとリスク遮断の観点から分社化しなければいけない。正に委員御指摘のとおりの問題意識で我々制度設計を考えているわけでございます。もちろん、同時に生じた問題としては、経営責任を明確化すること、コスト意識や業績評価を明確化すること、そういう点もあるわけでございます。
 一方農協は、これももう委員今御指摘になったことでございますけれども、農協法によりまして農業者等の出資によって設立された、これは組合員の相互扶助を目的とする協同組合であると。やはりここが基本的な違いなのだと私は理解をしております。そこの中で、組合員の中でいろんなニーズがあると。その組合員の多様なニーズにこたえるために、信用事業も含めて総合的な事業を実施しているということだと思います。
 したがって、ポイントは、広く国民に金融サービスを提供するような銀行と、農協のように地区を限ってその構成員のための事業を基本として行う協同組合というのは、やはりおのずと事業目的とか事業範囲等に異なるものがあるのではないだろうかというふうに考えている次第でございます。
 言うまでもなく、この郵貯というのは、民営化して銀行となった場合、これはもう世界最大の預金量を持っている、現時点においてはですね。そのような極めて広く国民に金融サービスを提供する企業であるということを踏まえて、しっかりとした責任体制、そしてリスク遮断が必要であるというふうに判断をしたわけでございます。
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森元恒雄#7
○森元恒雄君 ちょっと今の御説明では理解、私自身しにくいのは、確かに組合員組織であるかどうかというのは大きく違います。しかし、組合員であればリスク遮断をしなくていいと、すぐ直結するのかどうかですね、そこをもう一度お聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#8
○国務大臣(竹中平蔵君) 確かに御指摘のとおり、いろんなこれは御判断があるところかもしれませんが、広く国民を対象として受信・与信業務を行って、それによって信用システムを構築している一般の銀行と、組合員組織、限られた地区で限られた構成員のためのものというのでは、やはりそこは制度設計上も違いがあり得るのではないかと、そのような趣旨で申し上げたわけでございます。
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森元恒雄#9
○森元恒雄君 郵便局も地域にとっては本当になくてはならない存在になっているわけですけれども、仮に、それでは仮定の話として、郵便の組合を新たに組織をして、郵便局を利用した人は組合員になりなさいというような仕掛けをしたらどういうことになるんでしょうか、これはあくまで仮定ですけれども。
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竹中平蔵#10
○国務大臣(竹中平蔵君) 正直申し上げて、あれだけ大きな組織についてそういう仮定の思考実験を厳密に行ったわけではございませんけれども、繰り返しになりますけれども、農協というのは組合員の相互扶助であると、郵政というのはあくまで広く国民にサービスを提供している公社である、組織であると。そうした観点からいうと、これを協同組合型に再編するというのは、これはつまり組合員のためにやるということでございますから、ここはやはりおのずとこう性格が違うのではないだろうかというふうに考えられます。
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森元恒雄#11
○森元恒雄君 今は例えばで申し上げたんですけど、私は、組合員組織に変えなくても、要するに、末端の郵便局は今でも貸出しは全くやってませんし、四分社化しても郵便局が貸付業務をするという形には多分ならないんだろうと、想定されていないんだろうと思うんですけれども、そうしましたときに、限りなく単位農協と郵便局というのが形態が似通っているんじゃないか。リスク遮断といっても、それは貸付けとか運用するからそういう問題が出てくるんで、その部分は県あるいは全国レベルの組織にゆだねると。
 今の発想は上から下へ下ろしてくるという発想ですけど、私は、逆に下から上へ上げていくという発想にすれば、ほとんど農協と形態、形が、パターンが同じになるんじゃないかと、そうすると、懸念されているリスク遮断という問題はなくなるんじゃないかと、こういうふうに思うんですけど、改めて大臣の御所見をいただければと思います。
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竹中平蔵#12
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のとおり、厳密に申し上げますと、今の公社の形態も、局、郵便局、これはもう御指摘のとおり物すごく地域に密着して大事な仕事をしておられる。そこでの仕事というのは、実は金融商品の販売と言う方がこれは適切なのであろうかと思います。預金を売るないしは保険を売ると。それに対して銀行というのは、お金を集めてそれをまたどこかで運用して金利を払ってそこで決済をする。その機能そのものは、これは紛れもなく銀行業務であるというふうに思います。
 我々としては、その意味では、この窓口業務というのと銀行業務というのをだからこそしっかりと分けて、その意味ではこれはリスク遮断は必要である。その上で、この郵便局窓口ネットワークについては従来どおり、いや、むしろ従来以上に地域の中でしっかりと溶け込んだような、地域の中での社会的機能を果たせるようなそういう制度設計にしたい、それに向けて今いろんな議論をしているところでございます。
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森元恒雄#13
○森元恒雄君 私は、この民営化について懸念する人のかなりの部分は、やっぱり民間で採算重視型になってくると、収益性の悪い地域の過疎地、山間地の郵便局はなくなるんじゃないか、わけても三事業が分離されてしまうといよいよ成り立たなくなるところが増えるんじゃないかと、そういう心配が多いと思うんですね。それを解消し、なおかつ、おっしゃられるようなリスク遮断をすると、そういう二つの目的を達成する方法としては郵便局を原点として考えるという発想があってもいいんじゃないかなと私は思うものですから申し上げたところでございまして、これは意見としてだけ申し上げておきたいと思います。
 次に、もう一個の論点として、この職員の方々の身分をどうするかという議論がございます。政府の方は、民営化するんであるから当然、言わば当然のように非公務員になるんだと。しかし、特別送達、内容証明郵便等々の問題もあり、一定の社員の人には特定の資格を、公的資格を与えるというような発想のようでございますが、私はそういう無理をするぐらいであれば、もうずばり公務員のままでいいんじゃないかと。
 といいますのも、仮に組織が民営化されても、そこに勤める人たちが公務員であってはいけないということでも必ずしもないんじゃないかというふうに思うからであります。端的に言えば、今の郵政公社も、これは国ではありません、別の法人ですけれども、そこに働いている人は公務員であります。それから、例えば裁判所に勤務しておられる執行官、これは一般職の公務員ですけれども、給与は全く国は払っておりません。手数料の出来高制、歩合制であります。あるいは裁判官、検察官が弁護士事務所に一定期間経験を、別の世界の経験を積むということで派遣される場合がありますが、これも弁護士として働き、弁護士事務所から給料をもらっても、身分は裁判官であり検察官であると。
 そういうようなことをいろいろ考えますと、どういう身分法制にするか、身分にするかということは限りなく立法政策の問題であると。そうしたときに、今現在働いている方々も多くの方は引き続き公務員でいたいと言っているわけですし、公務員ですることによる何か問題というのは、私からすると余りない、むしろメリットの方が多いような気もするんですけれども、そういうことについてどうお考えか、お聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#14
○国務大臣(竹中平蔵君) 今郵政公社で働いておられる約二十七万人の皆様方は国家公務員として大変重要なお仕事をしておられます。かつ、現実としてしっかり認識しなければいけないスタート台としては、郵政は独立採算でやっておりますから、公務員といってもそこに税金から投入して給料が支払われているわけではない、公社は公社で皆さんとしては非常にしっかりとしておられ、やっておられる、この点はやはり出発点として踏まえなければいけないところであると、これは私も強く認識をしております。
 しかし一方で、なぜそもそも民営化なのかということを考えてまいりますと、これは、郵便事業というのが今、毎年二%、二・五%取扱量が減っていっていると。十年たつと二〇%、三〇%減るかもしれない。そういう厳しい環境に置かれているからこそ民間の自由度を持っていただきたい。自由に経営をしていただいて、そうした厳しい環境の中で自立をしていっていただきたい。
 そういう観点からしますと、その働き方につきましても、やはり今、公務員でありますと、国家公務員として経営の自由度に一定の歯止めが掛かりますし、例えば経営努力が待遇に反映されにくいと、これはやはりそういう問題が私は必ず出てくるんだと思います。また、個々の職員にとって効率化等へのインセンティブがやはり働きにくくなるのではないだろうか。私は、経営の自由度、働く雇用制度の自由度というものはやはり重要な問題でありまして、その自由度を発揮していただくことによってこの厳しい環境を切り抜けていただきたい。そうした意味では、公務員という、国家公務員というその縛りを払って自由にやはりいろんなことをやっていただきたい、そのためには非公務員化していただくというのがやはり民営化の趣旨に私は沿うものなのではないかと思っております。
 同時に、これはしかし重要な公的な役割を担っている部分が厳然としてこの公社にはございます。その代表的なものとして、特別送達、裁判所の特別送達の問題とか内容証明の取扱い、こうしたものについては、その必要とされる公正性、信用性を維持するためにやはり公的な法令上の資格制度をやはり特別に設ける必要がある、そういう点でこの公的な役割についてはカバーをしていこうではないかと。非公務員化を原則として、一方で法的な、公的な資格制度を特別に設けることによって社会的な機能も果たしていきたいと、そのような制度設計を考えているところでございます。
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森元恒雄#15
○森元恒雄君 今の公的資格は全社員ではなくて管理職の方だけというふうにお聞きしていますが、そのとおりかどうかということと、実際に事務に携わるのは一般の職員、社員の方々であるわけですけれども、そういう方々に対してはそういう特定の資格がなくても特段の問題が起こらないというふうにお考えなのか、確認的にお聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#16
○国務大臣(竹中平蔵君) 具体的な資格制度の中身、正に制度設計については、今与党の皆様方ともいろいろ御相談をしながら今制度設計の最中でございます。現時点で提示をさせていただいている考え方は、郵便事業会社又は窓口ネットワーク会社の使用人であって、管理又は監督の地位にあって必要な知識及び能力を有する者、そういう人、御指摘のとおり管理職的な方をイメージしておりまして、そういう人方がその他の方々にいろいろ権限を必要な場合は委譲したり、またそれを必要な場合を確認するというような形での仕組みを考えているところでございます。
 その場合、それ以外の一般の方々については、これは同時にそうした公的な仕事をする、罰則の適用において公務員とみなす旨の規定を設けるということを考えておりまして、いわゆるみなし公務員の規定をこれに組み合わせることによりまして制度全体が実務的にもしっかりと機能するように、そういう制度設計を今知恵を出しているところでございます。
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森元恒雄#17
○森元恒雄君 私は、なぜ何か一部だけなのかなというのがまだいま一つ合点がいきませんが、まあお聞きしておきたいと思います。
 四つ目に、もう一つ大変心配していますのは、例のシステムの問題でございます。
 今日の基本方針では、二年以内にどうもできそうにないというか、うまくいきそうにないとなれば半年延期あり得べしというような方針を決められたというふうに聞いておりますが、果たして半年ぐらいのことでできるんだろうかと。我々かねがね聞いているところでは、郵政公社としては四、五年掛かるという見込みじゃないかと思います。
 かつて民間の金融機関でも大変なトラブルが起こったことを見ても分かりますように、システムは本当に侮れない問題であります。あるいはまた、手戻りが生じるということになりますと膨大な経費も掛かってくるわけであります。これ一体、問題が起こったときにだれが責任を取るのかと、取れるのかということを考えますと、私は最後はやっぱりこの法案を議決した国会、国会議員一人一人、特に賛成票を投じた議員の連帯責任ということに法的にはなるんじゃないかと。
 その法的責任の取り方はどうかといえば、選挙の審判を仰ぐということで済むのか。これは、例えば損害賠償請求をその賛成票を投じた国会議員に対して起こされるということはあり得ないのかというようなことを考えましたときに、相当慎重にやっぱり我々としては判断しないといけない問題の一つではないかなと。
 まあ、ほとんど大丈夫といって判断したならともかく、見解、意見が分かれている中で、あるいは有識者会議の方々の結論を見ましても、かなり危ないと思っておられるんじゃないかなというのが透けて見えるわけですけれども、そういう中で決断するということになりますと、これはやっぱり責任を問われる事態が来るんじゃないかなと、こんなふうに私自身は思いますが、大臣としてその辺どうお考えか、お聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#18
○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員にお答え申し上げる前に、今政府の基本的な考え方でございますけれども、この週末、土曜、日曜、関係大臣で協議をいたしまして、それで、最終的には官房長官、総理が今預かる形になっておりまして、今日の午後それが発表されることになっておりますので、新聞報道等いろいろ出ておりますけれども、今の時点で既に何か決まっている、合意されているということではないと私自身も承知をしております。
 その上で、システムにつきましては、御承知のように郵政民営化情報システム検討会議におきまして、「二〇〇七年四月分社化について、管理すべき一定のリスクが存在するとしても、制度設計や実際の制度運用において、適切な配慮をすれば、情報システムの観点からは、暫定的に対応することが可能である」という結論をいただいているところでございます。
 実は、それに対して公社のお立場でございましたけれども、生田総裁のお名前で十二月二十七日に意見が公表されておりますが、この委員会、二か月半にわたり精力的な検討をしてもらったと、そしていわゆる暫定対応なら可能であるという判断が示された、公社としてはその方針に従い、今後全力を挙げて取り組んでいく所存であるということ、そういうコメントを出していただいているというふうに承知をしております。
 委員の直接の御質問は、仮に公社のシステムに障害が発生して損害を負った場合にどうなるかということでございますけれども、これはまあちょっと仮定の問題でございますのでそんなに厳密にお答えできる問題ではないんですが、一般論としては、その障害について有責、責任を有する者に対して損害賠償請求がなされると、これにもう尽きるのだと思います。例えば、公社とベンダーとの間の私的な契約にどういうことであったのか等々、これはまあ私的な契約に関する問題になると思いますので、今の時点で私の立場でこれ以上ちょっとコメントできるものはないんでございますけれども、いずれにしてもこの二〇〇七年四月に向けて、公社そして政府、これはもう全力を挙げて取り組まなければならない重要な問題であると認識をしております。
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森元恒雄#19
○森元恒雄君 私は、システムの問題は相当慎重にこれは扱わないといけない問題だと思っております。その点だけ申し上げて、経済財政運営の一般論の方に移らしていただきたいと思います。
 内閣府の方は、小泉内閣になって今年で四回目になりますかね、「改革と展望」のまとめをされ、その参考資料として財政の中期見通しを出してこられました。かねがね私は、この内閣府が出されている見通しは余りにも楽観的過ぎるんじゃないかと。このとおり、見通しどおり順調にいけばそれは大変ハッピーでありますけれども、もしいかないときには国民の方々に大変誤ったメッセージを与えることになるんじゃないかと、ひいては日本の今抱えている大きな問題の解決にブレーキを掛けるといいますか、マイナスになるんじゃないかなと。そこのところを大変懸念をしておりまして、例えて言うと、あしたの天気予報で台風がどっちに動いていくかというふうな天気予報図ですね、これ一直線で進路予想なんかないわけですね。あしたの台風でさえある一定の幅で予測をせざるを得ないという今の状況ですけれども、ましてやこれ、十年ほど先の経済あるいは財政の見通しを一本線で見通せるというのは大変難しいはずだと。
 やはり、ここはまあ、確かにうまくいけばこうなる可能性がありますよと、しかし反面、最悪の事態になればこうなりかねませんということを同時に国民の方々にお示しをして、これをこうならないためには何が必要かと、何をしなければいけないのかと、一緒に考えて努力しましょう、頑張りましょうと、こういうことを訴えるのが政府のもう一つの大きな仕事じゃないかなというふうに思っておりまして、機会があるごとにそういうことを申し上げていたつもりでありますが、幸いというか、今年初めてこの非改革・停滞ケースというのを出されました。こういうものを新たに今年から出すことになったその背景なりお考えを、大臣から改めてお聞きしておきたいと思います。
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竹中平蔵#20
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のとおり、「改革と展望」四回出しておりますけれども、今回初めて、基本的な改革進展のケースに併せまして、そうではない場合、改革が進まない場合、そして経済が停滞した場合というそのケースを今回初めて出させていただきました。
 言うまでもありませんけれども、日本の経済は、今本当に私は分かれ道にいるんだと思います。改革を続けてしっかりと努力を続けていけば、今までの改革進展ケースのように、これは一定の仮定の下でこれだけコストの削減ができる、これだけ成果が上がると、そういう一定の政策等々の下でこの改革進展ケースというのを試算をしているわけでございますけれども、そういうふうにいくやはり重要なチャンスは日本は今持っているんだと思います。しかし、そういう努力を怠れば実はかなり厳しい状況になる可能性がある、その分かれ道にあるということであろうかと思います。その意味で、この点についてやはり以前から、森元委員から、もう少しそういったことをちゃんと示すべきではないかという御指摘をいただいていたことを私たちも大変重く受け止めていたところでございます。
 今回、その意味では、やはり委員の御指摘のように、皆様にも、国民の皆様にもある種健全な危機感も持っていただこうと。健全な危機感も持っていただいて、改革が進まないと分かれ道のこっちの方に行く可能性もあるんだということをきっちりと示した上で、それで、もちろん我々は、ちゃんと改革が進んで良い方向に行く道を歩まなければいけない、そのための努力をしましょうということをもっとはっきりと訴えようというふうに考えたわけでございます。
 その意味では、先生のかねてからの御指摘を我々なりに重く受け止めさせていただいて、今回、諮問会議の民間の議員の御議論も伺いながらこのような形を発表させていただいたと、そのような経緯でございます。
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森元恒雄#21
○森元恒雄君 その上でお聞きしますのは、この改革ケースと非改革ケース、どちらの方に現実はより近い形で進んでいくというふうにお考えか。これはまあ、当然改革を進めておられるんですから、そっちだとおっしゃるかもしれませんが、あえてお聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#22
○国務大臣(竹中平蔵君) 一言で言いますと、改革進展ケース、そして非改革・停滞ケースを比べますと、この改革進展ケースというのは是非とも努力をして実現しなければいけないケース、そして非改革・停滞ケースというのは何としても避けなければいけないケース、その表現に尽きるのだと思います。
 私自身は、これは日本の経済には高い潜在力があるというふうに確信をしておりますし、国民一丸となってこの改革努力を続ければこの改革進展ケースは実現は可能であるというふうに思っております。これは、担当大臣でございますから、当然のことながらその実現を目指してしっかりと、改革のペースを緩めることなくしっかりと経済を運営していきたいと、そのような決意を持っております。
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森元恒雄#23
○森元恒雄君 ただ、この改革進展ケースの方はこの推定の前提となっているところが幾つか甘い、甘過ぎるんじゃないかなと私も思いますし、かねがねいろんな方も指摘をしておられると思うんですね。例えば、税収の弾性値が高過ぎる点であるとか、あるいは名目のGDP成長率が長期金利よりも上回っているとか、あるいは歳出削減の目玉になっています公共投資、これはまあ毎年三%ずつ削減し続けると、こういうことは非現実的ではないかというふうに思うんですけれども、前提がちょっとどうかなという点が多々あります。
 しかも、財政の均衡面も成長率の高さに期待をするところが大きく、しかも、歳出は今の公共事業あるいは物件費等を抑えるというふうになっておりますが、あるいは人件費も多少抑えるようになっていますが、果たして本当にそれだけで収支均衡、プライマリーバランスの均衡点に達するだろうかという、いわゆる増税のメッセージが全く改革案には織り込まれていないわけですけれども、それで済めば非常に幸せでありますけれども、本当に楽観的過ぎないだろうかという点が一番懸念材料でありますが、このことについてどうお考えか、お聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#24
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の森元委員の御指摘は、非常に難しい三つの点を同時に御指摘されたというふうに認識をしております。
 まずは前提、この前提は、これは人為的に判断をして置くものでございます。どういう前提を置いているかというと、今御指摘のありましたように、投資的経費は毎年マイナス三%、三%ずつ減らす、人件費は賃金の上昇率マイナス〇・五%とする、物件費はマイナス一%とする。これは相当の政策努力を要するというのは、これはもう委員の御指摘のとおりであろうかというふうに思います。まあしかし、逆に言うと、こういう努力を続けないと日本の経済、改革ケースにはなかなか行きづらいというのも事実だと思います。
 二点目は、出てくる計算のプロセスの問題でございまして、これは、今委員は税収弾性値のことをおっしゃいました。そして、名目金利と名目GDPの関係のことをおっしゃいました。これはいろんな考え方があろうかと思いますが、これに関しては、我々は、内閣府のマクロモデルの中で、決してこれは判断とかではなくて、計量的にかなりしっかりと分析した結果を出しているつもりでございます。もちろん、これにもいろんな見解はもちろんあり得ようかと思います。
 税収に関して申し上げますと、単純に税収弾性値を仮定しているわけではございませんで、幾つかの種類の租税関数を作りまして、結果的に、GDPと税収の関係で弾性値が結果的には出てまいりますが、事後的に観察される弾性値もまあおおむね一・一から一・二程度でございますので、そんな極端なというか妙な結果にはなっていない、不自然な値ではないというふうに思っているところでございます。
 三番目の点、あと、これは政策をどのように、マクロの枠組みをどのように置くかという意味で、この改革進展ケースでは歳出削減といいますか、歳出の抑制を続けるという仮定になっているではないかということでございます。
 この点は、実は技術的な、シミュレーション上の技術的な制約、仮定が入っているという点は事実でございます。政策の判断として決めておりますのは、二〇〇六年度までは政府のGDPに対する大きさを大きくしない、緩やかな歳出キャップをはめる。それ以降については、まあ今と同じぐらいの収支改善を織り込む。で、収支改善の仕方としては、歳出を引き続き抑制する方法と税収を増税等々で上げる方法がありますが、それについては、二〇〇六年度までにこれは判断で、政策判断で我々が決めることであると、国民が決めることであると。
 じゃ、しからばその二〇〇七年度以降どうするかということに関しては、これはシミュレーション上の機械的な仮定として歳出を抑制していくというような形のシミュレーションをしております。ここは一つのシミュレーション上の制約であるというふうに御理解を賜りたいんでございますが、二〇〇七年度以降の歳出歳入を一体的にどのようにするかというのは、これは二〇〇六年度までに判断をしなければいけない大変重要な問題であり、これは政府においても、また国会においても、そして国民的な議論を踏まえてなされる、決定されるべき問題であるというふうに思っております。
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森元恒雄#25
○森元恒雄君 今の御説明された点が私は国民の方々に誤ったメッセージを与えることになるんじゃないかと一番懸念したところであります。
 要するに、二〇〇六年までのことしか方針が決まってないというんであれば、じゃ二〇〇七年以降のことは触れないなら分かりますけど、触れた上で、なおかつ二〇一〇年初頭、二〇一二年にはプライマリーバランスが均衡しますということを言っているわけですね。それ言わなければ分かりますよ。言っておきながら、政策の中身は未定ですと、これはちょっとまずかったんじゃないかというふうにかねがね思っていたわけですが、そうだとしますと、今度はその非改革ケース、これ具体的な数字が余り、余りというか外に出てませんから分からないんですけど、今申し上げた三つのような前提条件は、非改革ケースでも同じような前提を置いておられるのか、それとも違う形で置いておられるのか、その辺はいかがなんでしょうか。
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竹中平蔵#26
○国務大臣(竹中平蔵君) 試算の前提、非改革・停滞ケースについての御質問でございます。
 まず、歳出サイドでございますけれども、各経費の削減が実現をしないで、おおむねでございますけども、消費者物価の増加に合わせるような形で、まあ相対的には、だから政府の規模は小さくならないということを歳出面では前提しているというふうにお考えいただければよろしいかと思います。
 一方、マクロ経済的には、改革が進まない、規制改革等々の改革が進まないということを反映してマクロの生産性の上昇率が過去の水準に回復しない、低いままにとどまるということ、そしてその結果として、これは過去のイタリア等々の経験も踏まえて、国債に対する信認が揺らいで金利の上昇も生じると、そのようなシナリオ及び前提をこの非改革・停滞ケースの場合は想定をさせていただいております。
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森元恒雄#27
○森元恒雄君 まあ何というか、想定の仕方が違いますが、私が見ると、財務省が財政審議会の要請で作った推計がございますが、あれは経済モデルとリンクしてというよりも、単純に現状のような財政構造で推移したらどうなるかとはじいただけのものですから、計算の仕方が全然違いますが、結果的にはこの非改革ケースと財務省の試算は極めて近いですね。
 それで、財務省の方の説明といいますか、の仕方としては、財政をそういう中で均衡させるためには、やっぱり歳出を三分の一カットして三分の二の水準にすべて落とすか、あるいは税収の方を五割アップするかと、そういうかなりドラスチックな政策を講じないと均衡しないという数字を出しておりますが、これと今回内閣府が出されたこの非改革・停滞ケースですけれども、中身こう見ていますと、政策の打ち方がこの非改革ケースでは浮かび上がってこないような感じがするんですけれども、この辺は、次のステップに、どういう政策を考えるかというところにどうつなげていこうというふうにお考えなのか、その辺をお聞きしたいと思います。
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竹中平蔵#28
○国務大臣(竹中平蔵君) 森元委員の御指摘及び御懸念は、将来にわたって本当にプライマリーバランスをしっかりと回復するために具体的な選択肢を分かりやすくもう国民の前に示す必要があるのではないのかと、財務省の推計はその意味では現状を前提としたということでありますけれども、一つの警告、コーションを与えるという意味での選択肢が示されている、そうした問題意識を我々のその内閣府の試算の中でも持つべきではないかという御指摘であろうかと思います。それはもう私自身全くそのとおりであろうと思っております。
 実は今、経済財政諮問会議で歳出歳入一体改革についてのプロジェクトがございます。その中では、財務省が示した試算と同じような問題意識で、やはり二〇一二年に基礎的財政収支は何としてもやはり均衡化させたい、そのためには、これも選択肢としては、歳出を更に削減するのか、国民に御負担をお願いするのか、現実にはそれを組み合わせるのか、そういうこと以外に天から何かが降ってくるわけではありませんから選択肢はないわけでございます。
 私としましても、このようなシミュレーションのマクロモデルを使った割ときちっとしたベースで、国民に対して、じゃどういう選択肢がよろしいですかと、何らかの選択肢のうちの一つを選ばないと子供たちに対する責任を果たせないんじゃないでしょうかと、そのような形で分かりやすい是非シミュレーションを今後行っていく用意がございます。そのために歳出歳入一体改革のプロジェクトを進めておりますので、委員の今御指摘のような問題を是非分かりやすく今後提示をしていきたいと思っております。
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森元恒雄#29
○森元恒雄君 そのときの考え方に関連してお聞きしたいと思いますが、政府はかねて国民負担率は五割がまあ一つの上限だと、歯止めだということを言い、また閣議決定もしてきておるわけでありますけれども、なぜ国民負担率五割が上限なのかですね、こういうことについて理論的な裏付けがあるのか、あるいは過去、実証的なそういう裏付けデータがあるのか、その点をお聞きしたいと思います。
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