荒井正吾の発言 (憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○荒井正吾君 恐縮ですが、自民党の荒井正吾でございます。
 小委員会のための発言をさせていただきますが、よろしければ、時間の節約もありまして、お手元配付の論点メモを参考にしながらお聞き願いたいと思います。
 この論点メモは発言メモのレジュメでございますが、四角に囲んであるのが発言メモの内容でございます。項目を太字で分けておりますのは、論点として私が思っている論点ということでございます。それと、この発言メモの論点整理では、憲法上の論点と憲法事項以外の論点というふうに分けて、議論しやすいようにちょっと工夫をいたしました。
 時間の節約もありますので、始めさせていただきます。
 憲法上の論点の一が、一院制か二院制か。現行憲法四十二条でございますが、二院制堅持が望ましいと考えます。ただ、参議院ではないと思いますが、衆議院を中心に一院制を主張する者がございます。
 両院の機能でございますが、まず、予算、法律の議決、条約の承認でございますが、両院の議決をもって国会の意思決定とするというふうなことを望ましいと考えます。議員立法重視の見地から、閣法の提出権を認めないとする意見がございます。これは内閣の関係の条文になろうかと思います。
 内閣総理大臣の指名ということでございますが、内閣総理大臣は国会議員の中から国会の議決で指名をするというのが望ましいと考えます。一方、衆議院議員の中から衆議院の議決で指名するという主張をする者もございます。
 この括弧の中の更に丸括弧は、参考の情報というふうにお取りください。
 国会同意人事でございますが、重要な公務員等の任命については参議院の同意を要するものとすると。これは米印が付けておりますが、これは新規の提案と。現行憲法上ございません。両院の同意が必要とする者がございますが、憲法上の同意か法上の同意かというようなこともございます。
 司法との関係でございますが、裁判官の任命、訴訟、弾劾でございますが、裁判官の訴訟、弾劾は両議院の議員で行う。これは現行六十四条の線でございますが、一方、訴追は衆議院、弾劾は、(発言する者あり)訴追ですね、字が間違っています。前の方も間違っていましたですね。失礼しました。一部ワープロミスがございます。弾劾は参議院議員が行うと主張する者もございます。また、重要な裁判官の任命又は任命の同意は国会が行うものとするかどうかの論点はあると思います。現行は内閣総理大臣が行うということになっております。
 それから、行政監視という面、ポイントでございますが、国会の基本権能でありまして、両議院の国政調査権及び決算審査権によりこれが現在維持されておりますが、これを堅持する必要があると考えます。
 決算に関する、これ、決議というのは議決でございますが、ワープロミス。その決算に関する議決のうち、まあ決議でも同じような意味になるかもしれませんが、将来の予算に関するものについては何らかの方法で将来の予算を拘束すべきというふうに考えますが、拘束する方法としては、院の議決でございますので、院の次の予算編成の内容を拘束するようなことがあろうかと思いますが、そのためにはまだ決算案が議案として、報告じゃなしに議案として提案されないと採決の意味が、議決の意味がないというようなこともありますので、これも米印で新規の提案でございますが、論点として挙げさせてもらっております。
 それから、括弧の中は、憲法事項以外のものになろうと思いますが、参議院の行政監視機能の向上のため、決算審査、憲法解釈、請願審査等の充実を図るべきとの意見はあると思いますし、賛成いたします。
 それから、会計検査院の組織でございますが、会計検査院は国会又は参議院に帰属するというのが望ましいと私は考えます。これも新規の提案でございますが、憲法上規定するということになります。
 以上が憲法の項目の立法、予算等にかかわるものでございますが、次は両院の調整、二院制でございますので、両院の調整あるいは先議という事項がございます。
 予算については、現行六十条第二項で、予算の先議と参議院の否決の場合の再議決要件が書いてございます。この中身は、現行のままという提案でございます。提案というか考え方でございます。
 参議院否決の場合の両院協議会の機能については、三十日要件がございますので、疑念を呈する者があると、参考の情報でございますが。条約、次のcに関係しますが、条約についても両院協議会が規定されておりますが、実効性がないんじゃないかという意見がございます。
 法律については、再議決要件は現行の三分の二の賛成が望ましいと考えます、五十九条二項でございますが。逆に、単純過半数でよいとする意見もございます。また、両院協議会の活用を主張する意見もございます。
 次は、条約についてでございますが、条約の承認権の中で衆議院の優先性がうたわれておりますが、これは、条約の、括弧の中でございますが、条約の承認は長期的視野、参議院の承認を優先すべきという意見ありますし、気持ちはそちらの方が大分強いんですけれども、むしろ現行の案を取りあえず入れております。
 それから、内閣総理大臣の指名についての両院の調整でございますが、国会の議決で選ぶということでございますと、意思決定が二院で人事を決めるということでございますので、十日間の猶予期間が現行憲法上でございますが、これについてどうするかというのは、ちょっと今のところ私自身の意見はございませんが、慎重な検討を要する項目であろうかと思っております。
 条約、法律の先議権でございますが、先議権は、憲法上書いてございませんが、条約、法律につきましては、予算だけでございますが、参議院の審議の独自性発揮の観点から、長期的視野で検討すべきもの、慎重な検討を要するもの、一定の範囲については参議院の先議とするという考え方もあろうかと思っております。そのようなことを述べております。
 次は、選挙の項目でございますが、直接選挙か間接選挙かということでございますが、現在は公選制は維持されておりますが、直接公選制を維持すべきじゃないかという意見でございます。参議院は間接選挙とすべきという意見も一方あるところでございます。
 任期については、現行の四年、衆議院四年、参議院六年でいいと考えております。
 解散の有無は、衆議院解散あり、参議院解散なしで、現行でいいんじゃないかと考えております。
 以上が、憲法事項にかかわる論点として自分でそのように認識したものを挙げたものでございます。
 憲法事項以外の論点でございますが、一、参議院における審議の活発化、効率化、独自性の重視というふうな一まとめの意見でございます。
 参議院の独自性重視の見地から、決算審査、長期的・基本的課題の審議及び行政監視、政策評価の充実が喫緊の課題だというふうに思われます。具体的な内容についてはちょっと時間の制約上、今回は省かせていただきます。
 それから、参議院議員による議員立法を活発化するために、院の手続の簡略化などを含めて実効的な手続を確立する必要があるんじゃないかというふうに思います。
 また、参議院の独自分野における審議の充実、まあ長期的視野のもの、基本的なものというようなことでございますが、その審議をするにはやはり時間が掛かりますので、参議院は衆議院に比べて人数も少のうございますので、リソースをうまく、時間、人材の配分を合理的にする必要があるんじゃないかと思います。したがいまして、ある重要法案に審議を集中するためには、一方、ある範囲の法律、条約、例えば、括弧の中は一つの案でございますが、衆議院を全会一致又は圧倒的多数で通過したものなどについては審査を簡略することなども検討すべきじゃないかと考えます。
 それから次は、国会同意人事でございますが、一定の範囲のものについては、参議院の承認ということになれば憲法事項になるかもしれませんが、現行でも参議院においてヒアリングなどを実施するということもあろうかと考えます。
 それから、政党との関係ですが、これは憲法事項でも法律事項でもないわけでございますが、実態上、参議院の行動を最大制約しているのが政党との関係であろうかと思います。
 二つの面から、一つは、発議いたしますが、一つは参議院の議決に対する党議拘束の在り方でございますが、これは、今のところ答えがございません。難しい課題でありますが、慎重かつ発展的な検討が必要としか書いてございません。これは大変難しい問題であろうかというふうには認識しております。
 それから次は、議員立法に対して、参議院の議員立法に対して、やはり我が党でも党内手続がやはりなかなか大変でございます。これは党の問題でございますが、党の中での手続の簡略化、あるいは特別の手続の確立を含めて積極的な検討が、これは党の、政党の話ではございますが、ちょっと実態的に大変関係いたしますので、この参議院の在り方の中で挙げさせてもらっております。
 次は、両院協議会でございますが、憲法事項以外で、運用上あるいは法律上の課題として余り活用されていないわけでございますが、両院の、二院制の堅持ということになれば、両院の意思が一致しない場合の調整を効率的に行うための仕組みは当然要るわけでございますが、現行にあります両院協議会の実効的活用方法を検討する必要があると思いますが、これは前項の政党との関係とも関係いたしますので、なかなかある面、難しい問題かというふうにも考えます。
 それから、選挙制度につきましては、次回のテーマでございますが、項目だけ挙げております。定数とか、地方区、比例区の在り方、これは地方区、比例区の配分の話だとか、地方区の一人制、二人制というようなことが内容になると思います。それから、一票の格差の問題、地方区の偶数配分の問題などがあろうかと思います。
 以上が、現在考えております意見も含めて、項目的に整理した方が議論が便利かと思いまして、レジュメを出させていただきまして説明をさせていただきました。御批判を含めて、いろんな意見をまたいただければ幸いだと考えております。
 以上でございます。

発言情報

speech_id: 116214193X00120050204_002

発言者: 荒井正吾

speaker_id: 10586

日付: 2005-02-04

院: 参議院

会議名: 憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会