三谷光男の発言 (郵政民営化に関する特別委員会)
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○三谷議員 このたびの郵政改革法案の御趣旨について御説明をいたします。
改革を行うに当たって、その改革が本当に国民のためになることなのかどうか、改革の目的と手だてを明確にすることが最も重要なことです。
郵政事業の改革を行うに当たって何が最も重要な目的なのか、それは、郵政事業における国民の権利は何なのか、国の責務は何なのかを明らかにした上で、国民の権利をしっかりと保障することです。
さらに、現在、郵政事業という巨大な官の中に莫大な国民の資金がため込まれ、これが公的部門の非効率な事業に垂れ流されているという実態を変え、その資金が民の世界に、市場に確実に流れるようにすることです。
これらの目的を達成するために、民主党は、郵便と決済サービスについては国の責任で国民にひとしく全国サービスを提供する一方で、郵便貯金、簡易保険の資金量は、民業の圧迫にならないように縮小すべきだと主張してきました。
小泉総理が述べておられる、官から民に、民間にできることは民間にという考え方は私たちも大賛成です。しかし、今政府から提出されている郵政民営化法案は、本当に官から民に、そして民間でできることは民間にという考え方が実現されていく道筋なのでしょうか。大いに疑問です。
この考え方を実現するために、まず官と民の役割を明確に分けることが必要だと考えています。ところが、政府提出の郵政民営化法案は、これに係る定義が明確になされていません。つまり、何が郵政事業における国民の権利なのか、国の責務なのかが明らかにされていません。
さらに、政府提出の郵政民営化法案においては、郵政事業においてため込まれた国民の大事な資金が民間の効率的な事業に回るようになるのか、これも疑問です。国民の大事な資金が、これまでと同様に、公団、事業団など特殊法人、独立行政法人などの非効率な公的部門に流れ続けるおそれが十分あります。
また、民営化された新会社は、国の関与が長期的に残る会社でありながら、事業融資など新規事業に進出することによって民業を圧迫し、そのツケが結局国民に回ってくるおそれもあります。
申し上げたとおり、官から民に、民間でできることは民間にという考え方は私たちも大賛成です。しかし、何でも民営化すればよいというわけにはいきませんし、また、形だけ株式会社にすればすべてうまくいく、そういう考えを私たちは持ちません。
まずは国の行うべき役割を明確にした上で、それ以外の分野について官が手を引き、民間に任せる、つまり、余計なお世話となっている官の分野はお引き取りいただいて、民間の事業者に担っていただく、それが、民間にできることは民間にという考えに沿った正しい道筋であると私たちは考えます。
こうした理念のもとで、民主党はこの郵政改革法案を提案いたします。
以下、本法律案の概要を申し上げます。
第一に、国民の暮らしの安心を支え、地域住民の向上を確保するために、郵便及び郵便貯金については、国の責任で全国サービスを維持することにいたします。二〇〇七年十月一日以降の経営形態は、郵便は公社、郵便貯金は公社の一〇〇%子会社である郵便貯金会社とします。
第二に、二〇〇六年度中に郵便貯金の預け入れ限度額を七百万円に引き下げ、二〇〇七年十月一日以降、定額貯金を廃止し、預け入れ限度額をさらに五百万円に引き下げます。なお、旧貯金については、郵便貯金会社に特別勘定を設け、公社の委託を受けて管理運用を行うこととします。
第三に、二〇〇七年十月一日以降、簡易生命保険は廃止することにいたします。なお、旧契約については、公社の子会社として保険業法に基づき二つ以上の郵政保険会社を設立し、これらの会社との間で再保険契約を結ぶこととします。そして、各郵政保険会社の株式は二〇一二年九月三十日までにすべて売却し、完全民営化することといたします。
第四に、郵政改革とあわせ、特殊法人、独立行政法人などの抜本改革を進めることといたします。その一環として、国債と財投債を明確に区別するための措置を講じた上で、公社及び郵便貯金会社、完全民営化までの郵政保険会社による財投債、政府保証債、格付のない財投機関債の購入を禁止することといたします。
第五に、二〇〇七年十月一日以降、公社の役職員は非公務員とするとともに、天下りを制限することといたします。
政府提出の郵政民営化法案が公的部門のさらなる肥大化と民業圧迫を招くものであるのに対し、民主党案は、郵政事業における国民の権利を保障し、かつ、確実に公的部門を縮小し、民間経済を活性化いたします。
私たちは改革の内容を競い合いたいと考えています。どちらが本当の改革の名に値するのか、今後の論戦でお示ししたいと考えています。議員各位の皆様の御賛同をお願い申し上げます。
以上です。(拍手)