只野雅人の発言 (憲法調査会)
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○参考人(只野雅人君) 私の方からも簡単に申し上げます。
幾つか感じていることがあるんですが、一つは参議院の役割ということであります。
憲法が二院制を取っている以上、当然両院の議決が食い違うということはあり得るわけです。その場合どういう対応をするかということになりますと、通常は両院協議会ですり合わせを図ると、こういうことになろうかと思うんですね。そのプロセスを飛ばして選挙に訴えるのが良かったかどうか、憲法の運用として正しかったかどうかということは一つ疑問として持っております。
特に、参議院につきましては再議決の要件が高過ぎるんだということが言われたりしますけれども、私、感じておりますのは、あえて高いハードルを設定することで両院に対話を強いていると、こういう側面があるんではないか。これは本来積極的に評価されていいような感じがするんですが、参議院の位置付けをめぐる問題というのが一つあろうかと。
それからもう一点は、先ほど申し上げたことを繰り返すことになりますけれども、郵政民営化という形で、場合によると内閣の信任を重ね合わせるような形で非常に単純化した選択が迫られたという側面が今回はあるだろうと。だから、民意が明確に表明されたのだという評価があるかもしれませんが、一言で民営化といいましても、いろんなものがあり得るわけです。それから、民営化についてそれぞれ抱いているイメージも異なるでしょうし、当然、国政にはそれ以外の争点もたくさんある。にもかかわらず、二者択一を迫るような形で選挙が行われたというのが良かったのかどうか。
これは正に代表民主制の存在意義ともかかわってくる話だというふうに思うんですけれども、むしろ世論の中にある多様な意見なりニュアンスをくみ上げるということにもっと配慮があってもよいのかなというふうに感じております。