只野雅人の発言 (憲法調査会)
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○参考人(只野雅人君) まず、最初のフランスの話なんですけれども、確かに十一条を使いますと議会の頭越しに国民投票にかけることができるということで、例えば過去やはり憲法改正なんかをめぐって、恐らく濫用という評価をしてよかったと思うんですが、という点があるということは踏まえておく必要があると思うんですね。
通常の憲法改正の場合には両院の議決が必要ですので、やはりそこでかなりの議論が行われるだろうと。国会の議論はオープンですので、やはり世論を含めた議論というものが提供されるだろうというふうに思います。ですから、やはり議会での審議の重要性ということは改めて強調をされるべきかなと、こういう感じがするわけです。
ただ、今回のように、EU憲法条約のように非常に重要な問題については、十一条のような規定があるのであればやはり国民投票にかけるというのはそれなりに筋の通った話だったのかなと、こういう感じはいたします。ですから、むしろ世論を説得するプロセスに問題があったのではないかという感じがするわけです。
それから、日本について、例えば国民投票を導入する場合、発議要件などをどうするかということなんですけれども、実際には恐らく非常に重要な問題に絞って行われることになると思いますので、少なくとも過半数以上ということは必要だろうと思うんですね。三分の二が必要かどうかというのはちょっと議論の余地のあるところだろうと思います。
ただ、恐らく現行憲法を前提にしますと、これ諮問的な国民投票ということになるんですが、幾つかやはり留意すべき点というのがあるだろうと思っておりまして、一つは、今お話をしたように、やはり議会での審議の場がきちんと確保されているかどうか。いったん、諮問的であっても国民投票で民意が表明されますと、それを覆すということは非常に難しくなりますので、その審議の問題。それからもう一つは、適切な民意の表明ができるような設問を考えるといった点も多分非常に重要だろうと思うんですね。それから、場合によりますと、非常にある意味、議会の責任放棄につながるような利用の仕方というのも懸念されないわけではない。
ですから、諮問的国民投票って非常に私重要だとは思うんですけれども、そのテーマの選定含めて手続などについては、やはり憲法改正に劣らず慎重な審議や検討は必要だろうというふうに思っております。