麻生太郎の発言 (外務委員会)
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○麻生国務大臣 中国とは尖閣列島の問題とか、韓国とは竹島の問題とか、ロシアとは北方四島の問題とか等々、領土問題というのがいずれもとげみたいに刺さっている部分である。そういった意味では、なかなか難しい問題がもともとあるというのは確かだと思います。
ただ、今、私ども、こうやって見ますと、例えば韓国の場合は選挙があって、自由主義で、民主主義でというところですので、これは中国と韓国とは内容がかなり違いますので、皆、日韓、日中が一緒みたいな話をよくされますけれども、韓国と中国とは基本的な国の内容が違いますので、そこらのところは分けて考えるべきだと存じます。
その上で、韓国の場合は、日韓基本条約が結ばれたとき、年間往来一年間で一万人と言われておりましたけれども、今では一日一万人を超えて、年間で約四百万人ぐらいになっておると思いますし、いろいろな意味で、人的交流、同じく中国とも猛烈な勢いでふえておりますので、少なくとも、今、韓流ブームという向こう側の映画等々が日本に入ってテレビドラマでえらく受けたり、また、韓国の中においてJポップ、ジャパニメーション、Jファッションという、スリーJと言うんですが、韓国の中で、そういう日本のカラオケを通して、いろいろな形で日本のサブカルチャーと言われるものが猛烈な勢いで広まっておりますし、経済関係も言うに及ばず、そういった関係では極めて関係が深まっておる。多分、日韓関係というのは、戦後六十年間で最もいいんじゃないかなと思うぐらいよくなっておると思います。
それから、中国に関しましても、日中条約ができた、一九七二年この方で見ますと、日本の経済関係というのは、香港を含んでおりますけれども、貿易総量でアメリカを上回るというところまで来ております。そういった意味では、中国の経済というのが大きく伸びておりますのは大変いいことだと私どもは思っております。少なくとも、一国で日本と対等以上の関係ができるというのはアメリカだけでしたから、その意味では、中国が伸びてきているというのは、これは日本のためにとっては極めていいことなのであって、経済というのは競争をして初めて伸びていきますので、そういった意味では、日中双方にお互いに補完し合って、いろいろな形でやっている。
韓国に関しても同じだと思っておりますので、そういった中では、過去の問題等々いろいろもめているところはありますけれども、その問題だけであとの問題が全部悪いというわけじゃないので、あとの問題はほとんどうまくいっておるように思いますので、今後とも、その種の問題に関しては努力を重ねて、いろいろな意味で、日韓、日中それぞれに、私どもとしては対話の努力を積み重ねていくというのは政治家のレベルだと思いますし、経済に関しましては、政冷経熱と言われるのが、何となく、暴動の騒ぎやら何やらと、経の方も涼しくなってみたり冷たくなってみたりというようなことにならないように、今後とも、その種の努力をしていく必要があるんだと思います。
全体として見て、日韓は特に、限りなく良好な関係にあると申し上げて、今回もビザというものの査証免除をすることにいたしましたけれども、随分私どものところにはとんでもないという話は幾らでも、電話やらファクスやら来ましたけれども、現実問題として、ワールドカップ以降、査証免除にした三カ月間の間に不法滞在等々の騒ぎが韓国と日本との間に著しくふえたかというと、そんなことは全くありませんから。
そういった意味では、私どもとしては、基本的にこういった信頼関係というものをさらに継続させていくすべを打っておりますので、そういった個人的な人間関係というのが、さらに信頼関係というのが醸成されていく流れにあるというように理解をいたしております。