外務委員会

2006-02-24 衆議院 全147発言

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会議録情報#0
平成十八年二月二十四日(金曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 原田 義昭君
   理事 小野寺五典君 理事 谷本 龍哉君
   理事 土屋 品子君 理事 水野 賢一君
   理事 渡辺 博道君 理事 武正 公一君
   理事 山口  壯君 理事 丸谷 佳織君
      逢沢 一郎君    愛知 和男君
      伊藤 公介君    伊藤信太郎君
      宇野  治君    高村 正彦君
      篠田 陽介君    新藤 義孝君
      鈴木 馨祐君    中山 泰秀君
      三ッ矢憲生君    山内 康一君
      山中あき子君    吉良 州司君
      篠原  孝君    田中眞紀子君
      津村 啓介君    松原  仁君
      谷口 和史君    笠井  亮君
      照屋 寛徳君
    …………………………………
   外務大臣         麻生 太郎君
   防衛庁副長官       木村 太郎君
   外務副大臣        塩崎 恭久君
   外務大臣政務官      伊藤信太郎君
   外務大臣政務官      山中あき子君
   財務大臣政務官      野上浩太郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  坂井 孝行君
   政府参考人
   (防衛庁運用局長)    山崎信之郎君
   政府参考人
   (防衛施設庁施設部長)  渡部  厚君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 松富 重夫君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長)           佐々江賢一郎君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    河相 周夫君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            吉川 元偉君
   政府参考人
   (外務省国際法局長)   小松 一郎君
   外務委員会専門員     前田 光政君
    —————————————
二月二十三日
 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
 国際情勢に関する件
     ————◇—————
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原田義昭#1
○原田委員長 これより会議を開きます。
 この際、塩崎外務副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。外務副大臣塩崎恭久君。
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塩崎恭久#2
○塩崎副大臣 昨年十一月より外務副大臣を務めさせていただいております塩崎恭久でございます。原田委員長初め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げたいと思います。
 外交の目的は、何よりも我が国及び我が国国民の安全と繁栄を確保することにあります。麻生大臣を補佐し、中国や韓国、東南アジアを初めとする近隣諸国との関係強化を図るとともに、新型インフルエンザ等の新しい課題に対して、国際社会の協力強化に尽力していく考えでございます。
 また、我が国国連加盟五十周年の年に当たりまして、安保理改革や行財政改革を初めとする国連改革にも力を注いでまいりたいと思っております。
 委員長初め本委員会の皆様の御指導と御協力をいただきますよう、よろしくお願いいたしたいと思います。拍手
     ————◇—————
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原田義昭#3
○原田委員長 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房参事官松富重夫君、アジア大洋州局長佐々江賢一郎君、北米局長河相周夫君、中東アフリカ局長吉川元偉君、国際法局長小松一郎君、内閣官房内閣参事官坂井孝行君、防衛庁運用局長山崎信之郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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原田義昭#4
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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原田義昭#5
○原田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡辺博道君。
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渡辺博道#6
○渡辺(博)委員 おはようございます。自由民主党の渡辺博道でございます。
 きょうは、通常国会の第一回目の外務委員会としての一般質疑に入りました。
 その前に、きょうは大変私自身も感動したところでありますけれども、トリノのオリンピック、ようやく日本が金メダルを獲得することができました。本当にうれしいわけであります。日本の国民が待ちに待った金メダルでありました。
 そのように、日本外交も国民に大きなプレゼントをしていただけるように、麻生外務大臣にはしっかりと頑張っていただきたいわけでございます。とりわけ麻生外務大臣は、ポスト小泉と言われている一人でございます。これからの日本をどのように考えていくのか、そして日本をどのような方向に進めていくのか、大変重要な役割を担っているわけであります。
 そこで私は、昨年戦後六十周年を迎えたこの日本の姿、過去六十年の歩みをどのように外務大臣は総括しているのか、お聞かせをいただきたい、そのように思っています。
 私たちの日本は、敗戦からさまざまな紆余曲折を経て、世界第二位という大国になったわけであります。その間、国際状況も大いに変わってまいりました。冷戦状況の終結、そしてまた、今は国連の改革も取り組んでいる、そういった状況の中であります。麻生外務大臣は、この過去日本の六十年の姿をどのように総括していらっしゃるか、改めてお伺いをしたいと思います。
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麻生太郎#7
○麻生国務大臣 六十年の間、今渡辺先生おっしゃるように、紆余曲折があったことは確かです。社会主義をとるか自由主義をとるかでも、講和条約締結までの間は随分もめましたし、いろいろな意味で、この国の国家戦略の選択というのによって国論が二分するようなこともあったわけですけれども、基本的には、講和条約を締結した後、少なくとも日本という国は、経済的繁栄と民主主義を通じて平和と幸せを求めるというのが多分国民的コンセンサスだったんだと思いますが、敗戦した後の日本が、もはや戦後ではないという言葉が出るまで約十年、結果として、今日までの繁栄を築き、資源というものが極めて乏しい国家が世界第二位の経済大国にのし上がったというのは、少なくとも日本として誇るべき結果を出しておる、私どもは基本的にはそう思っております。
 少なくとも、今、海外から見られても、これは最近データがガセじゃないかという話がよくありますけれども、これは米国、BBCがやった世論調査、メリーランド大学との世論調査というのが、世界三十三カ国、約四万人を対象とした世論調査が出ておりますので、日本というのは、大多数の三十一カ国の中で、よい影響を与えているというのと悪い影響を与えるというのは、よい影響を与えているというのが圧倒的に上回って、国別ではトップという印象を与えております。
 この資料によりますと、アジアの中で、インドネシアで八五%、フィリピンで七九%の支持率等々が出ておりますので、そういう意味では、日本という国は、ヨーロッパ、これはEUですから、EUが一番ということでありますが、EUというのは御存じのような状況ですので、国別としては一番ということを占めたというのは、それなりの日本の成果というものは上がってきているのではないかというように分析すべきではないかと思っております。
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渡辺博道#8
○渡辺(博)委員 今大臣は、過去六十年をわずか三分近くで総括をしていただきました。
 そこで、これからの日本はどのような外交を進めていかなければならないか、これが大変重要な問題であります。とりわけアジアとの関係、どのように取り組むかであります。特に中国、韓国、ロシア。
 実は先日、二日前ですか、ロシアの方で、外務大臣の発言に対して遺憾の意を、内政干渉だというようなお話がありましたけれども、私はちょっと具体的な内容は存じ上げておりません。でも、内政干渉だと言わせる何らかがあったんではないかな、ちょっとそこが気になるんですが、この部分について、ちょっと質問の通告がありませんが、内容についてお聞かせいただきたいと思います。
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麻生太郎#9
○麻生国務大臣 二十二日でしたか、私どもの在ロシア大使館の臨時代理大使が、先方のアレクセーエフ、ロシアの事務次官に言われて、今一連の話があっておった、私の発言に対していろいろ向こうがあっておりますけれども、いわゆる抗議を受けたというような話ではありません。よく新聞は抗議と書いてありましたけれども、抗議を受けたという事実はありません。
 それに対しまして、私どもの方からロシアのガルージン駐日公使に対して、タウンミーティングの話なんですけれども、タウンミーティングにおける北方四島問題に関する話というのは、これは基本的にまだ平和条約とか国境を画定したという条約ができておりませんから、そういった意味では、こういった平和条約等々を締結する、それに基づいて国境を画定するということにしておりますので、北方四島の、住んでいるロシア人なんですけれども、日ロ間で信頼醸成、信頼関係というのを醸成するということと、相互理解というものを深めるということをやっていくことが重要なんじゃないかという話をしたのであって、内政干渉と解し得る発言は何回読み直してみてもないのではないかということを言って、ガルージン公使より、日本側の申し出は本国にそのまま伝えるという旨の答弁があったというのが今のところの現実であります。
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渡辺博道#10
○渡辺(博)委員 今、新聞報道と、やはり実態は聞いてみないとわからないという部分がありますので、今大臣からお聞かせいただいたわけでありますが、やはりそれぞれの国の信頼関係、そして相互理解というのがまさに外交の中心的な課題である、そのように思うわけであります。
 そうした中で、例えば中国、韓国、これは一体どのような形で信頼関係を築いていったらいいんだろうか。外務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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麻生太郎#11
○麻生国務大臣 中国とは尖閣列島の問題とか、韓国とは竹島の問題とか、ロシアとは北方四島の問題とか等々、領土問題というのがいずれもとげみたいに刺さっている部分である。そういった意味では、なかなか難しい問題がもともとあるというのは確かだと思います。
 ただ、今、私ども、こうやって見ますと、例えば韓国の場合は選挙があって、自由主義で、民主主義でというところですので、これは中国と韓国とは内容がかなり違いますので、皆、日韓、日中が一緒みたいな話をよくされますけれども、韓国と中国とは基本的な国の内容が違いますので、そこらのところは分けて考えるべきだと存じます。
 その上で、韓国の場合は、日韓基本条約が結ばれたとき、年間往来一年間で一万人と言われておりましたけれども、今では一日一万人を超えて、年間で約四百万人ぐらいになっておると思いますし、いろいろな意味で、人的交流、同じく中国とも猛烈な勢いでふえておりますので、少なくとも、今、韓流ブームという向こう側の映画等々が日本に入ってテレビドラマでえらく受けたり、また、韓国の中においてJポップ、ジャパニメーション、Jファッションという、スリーJと言うんですが、韓国の中で、そういう日本のカラオケを通して、いろいろな形で日本のサブカルチャーと言われるものが猛烈な勢いで広まっておりますし、経済関係も言うに及ばず、そういった関係では極めて関係が深まっておる。多分、日韓関係というのは、戦後六十年間で最もいいんじゃないかなと思うぐらいよくなっておると思います。
 それから、中国に関しましても、日中条約ができた、一九七二年この方で見ますと、日本の経済関係というのは、香港を含んでおりますけれども、貿易総量でアメリカを上回るというところまで来ております。そういった意味では、中国の経済というのが大きく伸びておりますのは大変いいことだと私どもは思っております。少なくとも、一国で日本と対等以上の関係ができるというのはアメリカだけでしたから、その意味では、中国が伸びてきているというのは、これは日本のためにとっては極めていいことなのであって、経済というのは競争をして初めて伸びていきますので、そういった意味では、日中双方にお互いに補完し合って、いろいろな形でやっている。
 韓国に関しても同じだと思っておりますので、そういった中では、過去の問題等々いろいろもめているところはありますけれども、その問題だけであとの問題が全部悪いというわけじゃないので、あとの問題はほとんどうまくいっておるように思いますので、今後とも、その種の問題に関しては努力を重ねて、いろいろな意味で、日韓、日中それぞれに、私どもとしては対話の努力を積み重ねていくというのは政治家のレベルだと思いますし、経済に関しましては、政冷経熱と言われるのが、何となく、暴動の騒ぎやら何やらと、経の方も涼しくなってみたり冷たくなってみたりというようなことにならないように、今後とも、その種の努力をしていく必要があるんだと思います。
 全体として見て、日韓は特に、限りなく良好な関係にあると申し上げて、今回もビザというものの査証免除をすることにいたしましたけれども、随分私どものところにはとんでもないという話は幾らでも、電話やらファクスやら来ましたけれども、現実問題として、ワールドカップ以降、査証免除にした三カ月間の間に不法滞在等々の騒ぎが韓国と日本との間に著しくふえたかというと、そんなことは全くありませんから。
 そういった意味では、私どもとしては、基本的にこういった信頼関係というものをさらに継続させていくすべを打っておりますので、そういった個人的な人間関係というのが、さらに信頼関係というのが醸成されていく流れにあるというように理解をいたしております。
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渡辺博道#12
○渡辺(博)委員 外務大臣、では、ぜひともその信頼関係をつくる環境づくりをしていただきたい。少なくとも、それを破壊するような言動はぜひとも慎んでいただきたいな、そのように思うわけであります。
 さて、ことしの一月に、私ども外務委員会は、一月十一日から十三日にかけまして沖縄に行ってまいりました。
 その目的は、駐留米軍等の基地等の視察と同時に東シナ海のガス田視察、そしてまた石垣島に行ってまいりました。そのときに、まず、日本という国は国境という意識が極めて希薄ではないか、周りが海に囲まれている、したがって、海が国境みたいな意味で、ほとんどその辺の意識が乏しかったんだなということを改めて実感したんです。
 それは、少なくとも、日本の最南端であれば与那国島、この島が日本のまさに国境であります。そしてまた、先ほど外務大臣がおっしゃっておりましたけれども、竹島にしてもそうであります。北方四島についてもしかりであります。
 我が国は、領土というと、大体、臭い物にはふたをしろという感じで、ほとんどその問題について積極的に取り組んできたということはないのではないかという印象を持っているんです。少なくとも、日本という国が成り立つのは、ここの部分は絶対許せない、譲れない、こういう線があってしかるべきなんです。
 竹島の問題にしても、我が国の領土であるよと言っていながら、実効支配は韓国であります。これをどのように解決していくか、大変重要な問題でありますが、でも、これをただ見ているだけでは困ります。しっかりと、それなりの対応をしていかなければならない。これは、大変領土問題は難しい問題であることは私自身も理解をしております。でも、相手のやるがままに何もしないということでは、まさに、この島はどうぞ自由にお使いくださいというのと同じであります。
 もう一つ、尖閣列島も同じであります。我が国の領土でありますよと言っていながら、新たな行動を行うと、中国が何と言ってくるかわからない。要するに、相手の目の色だけをうかがっている外交では困る、私はそのように思うんですね。
 そこで、とりわけ与那国島の実態を現地の人から聞いたことによりますと、実は防空識別圏というものがあります。この防空識別圏が与那国島の真ん中に通っている。これは私も、もちろん稲嶺知事からも陳情として受けているし、現地の町長からも受けております。なぜ、自分たちの国でありながら防空識別圏が自分の島の上に通っている、これはどういうことなんだ、我々は日本国民じゃないのか、そのくらいの意識ぐらい持つような話だと私は思うんですね。
 そこで、この防空識別圏について、もう過去何度となくこの議論はしております。みんな大体、検討することをしないで、もうこのまま継続していくという形の答弁なんですよね。
 実際に与那国の防空識別圏についての陳情の中には、こういうふうに書いてあるんです。要望は、与那国島上空の防空識別圏について、特段の配慮を願います、大変謙虚な要望であります。説明は、我が国の防空識別圏の日本と台湾の境界線は、与那国島を南北に貫く東経百二十三度に設定されており、与那国島の空域の一部が我が国の防空識別圏外にあることは重大な問題である、そのため、過去において、与那国島周辺において、民間の航空便等が台湾軍機にスクランブルをかけられたこともあります、防空識別圏について、政府レベルで解決を図る必要があることから、国の関係機関において適切な対策を講ずる必要がありますという説明であります。
 こういった説明は過去何度となく行われていることは、この国会の質疑の中にも記録されております。ぜひとも、この防空識別圏というものに対して、ここに住んでいる人たちはどういう意識を持っているか、国民の意識というものに目を向けてもらいたいわけです。
 ちなみに、これは台湾との関係でありますから、台湾はどのように理解しているかということも、我が党の西銘議員が直接台湾に行って聞いてきた、そういう話もありまして、そのときには、実は地図上で落としますと、現在、運用上は向こうもこのように与那国島の周りの十二海里を要するに防空識別圏として扱っているということを、相手の台湾の方から聞いているということであります。
 したがって、こういった防空識別圏というのを、もうそろそろしっかりとした形で、日本の国なんだから、日本の国を守るということが当然必要であります。これは訓令で処理できる内容なんですね。ぜひとも今回この訓令を改正して、与那国の国民が安心して生活できる環境をつくっていただけないか、そのように思うわけでありますが、この問題について、まず大臣に、こういった状況についてどのように思われるか、答弁をいただきたいと思います。
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麻生太郎#13
○麻生国務大臣 日本の場合は、御存じのように、大陸の中にある国と違って、いわゆる領土というものに関して、もうそこは島、それから先は海ということになっていますので、何となく意識としては、今おっしゃったように、同じ一坪でも、千葉県の土地の中だと隣が一坪でも文句を言うところなんですけれども、どうも島全体として見ますと、ここから先は何とかという非常にわかりやすい形になっていますので、考え方としては、よく大陸国家とか海洋国家とか表現がありますけれども、そこらのところは、今おっしゃるように、領土という問題に関しては、大陸国家に比べて海洋国家の方が、そこらのところは余りこだわるというのが、海の上なものですから、何となく甘いのではないかという御指摘は、総じて、日本に限らず言えることだと思っております。
 その上で、今の防空識別圏の話は、もうお詳しいところなので、これを今さら重ねて申し上げてみてもあれだと思っていますが、今、別に、運用上余り支障を来しておりませんので、基本的には防空識別圏というのは領空とか領土とか領域というような性格のものではないものですから、そこらのところは運用が何となくお互いさま、譲り合ってやってきておりますので、今日までそこそこ問題もなく来ているんだと思います。そういった意識が領土問題やら何やらにも関係してくる、影響してくるのではないかという御心配なんだと思っておりますけれども、防空識別圏という話は、今いろいろな形で、飛行機の技術が進歩したせいもこれあり、また、対応するレーダーのシステムとか技術というのが非常に進歩しましたものですから、もう直ちにぱっとわかるというようなことが昔に比べて随分やりやすくなってきているところもありますので、お互いに直ちに、越えていますよとかいうような話が言いやすくなってきておりますので、私どももそういったものは十分に意識しながら、今言われたような問題によって、いわゆるエスカレートして何となくおかしなことにならないように、今後とも努力をしていかねばならぬものだと思っております。
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渡辺博道#14
○渡辺(博)委員 本当はもう少しこの防空識別圏の議論をしたいんですけれども、ちょっと時間がないのでほかの質問に入ります。
 同じように、東シナ海ガス田開発、上空からしっかりと見てまいりました。火が上がっておりました。もう着実にガス田が開発されているということをこの目で見てきたわけであります。
 そこで、このガス田開発について、二階経済産業大臣は昨日日本に帰ってまいりましたけれども、温家宝首相とかさまざまな中国の要人とお話しした中で、この東シナ海の問題について解決に向けてどのように対応してきたか、この内容を、ホットなニュースをぜひともお聞かせいただきたいというふうに思います。
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佐々江賢一郎#15
○佐々江政府参考人 ただいまの、二階経済産業大臣の訪中でこの東シナ海の件がどうなったかということでございますが、訪中の際に、トウカセン国務委員と会談が行われまして、その際にこの問題について取り上げられたということで、私どもが聞いておりますところでは、基本的に両国でこの問題というのは対話を通じて迅速な解決を目指す、そしてこの東シナ海を協力の海とすべきだ、こういうことで意見の一致があったというふうに聞いております。
 そして、この会談の中で、次回の東シナ海等に関する日中協議について言及がありまして、この協議につきましては、行うことにはなっておりましたけれども、いつやるかということについては日中間で決まっておらなかったということでございますが、経産大臣の訪中、この会談の結果として、三月上旬に北京で開催するという方向で一致したというふうに聞いております。
 したがいまして、これを踏まえて、具体的日程について、今後外交ルートを通じて中国側と日程を調整したいというふうに考えております。
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渡辺博道#16
○渡辺(博)委員 もう時間が参りましたけれども、最後に大臣、中国とは二〇〇四年四月以来の、二階経済産業大臣の訪問だということなんです。本来であれば外務大臣、しっかりと中国に出向いていって、日中関係のより進展を図っていただきたいな、そんなことを希望して、質問を終わらさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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原田義昭#17
○原田委員長 次に、谷本龍哉君。
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谷本龍哉#18
○谷本委員 自由民主党の谷本龍哉でございます。渡辺理事に引き続き、質問をさせていただきたいと思います。
 渡辺理事も質問されましたけれども、与那国島の防空識別圏の話、少しつけ足しで二、三、質問をしたいと思います。
 まず一点目、確認なんですが、先ほど渡辺理事の質問の中にもありました、我が党の西銘恒三郎議員が昨年末に台湾総統府を訪れられて、そして国家安全会議の方々と意見交換をされた中で、台湾側からこの防空識別圏について、与那国島の周りは十二海里のところで円を描くようにしてあるというような話があったということですが、先日、台北駐日経済文化代表部の方々とお話をする機会がありまして、そこでもう一度確認をいたしましたら、それは運用の線だ、防空識別圏自体は東経百二十三度、そのまま真っすぐ島の上にある、運用的に円を描く形で台湾側としては運用しているんだというような話がございました。
 このあたりの認識について、政府側の見解をお伺いしたいと思います。
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山崎信之郎#19
○山崎政府参考人 今先生が御質問あったとおりでございまして、台湾側は、防空識別圏につきましては従来と同様の見解を抱いておりますけれども、運用上、当然、日本の領域については配慮をして運用している、台湾側もそういう認識を持っているというふうに承知をしております。
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谷本龍哉#20
○谷本委員 それでは、半円を描くように十二海里、運用で台湾側がしている、それに対して日本側はどういう対応をしているのか、お伺いしたいと思います。
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山崎信之郎#21
○山崎政府参考人 日本側としましても、当然、防空識別圏というのは、先ほど外務大臣の方からも答弁がございましたように、領域ないしは領土を画するものではないということでございまして、あくまで対領空侵犯、航空機の識別を容易にするために設けている区域でございます。
 そういう意味におきましても、防空識別圏の運用そのものにつきましては、当然、従来同様やっておるわけでございますけれども、与那国島の領空につきましても、実行上の運用としまして、我が方としても、防空識別圏の外を出て我が国の領空に対して適切な対領空侵犯措置をとっているところでございます。
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谷本龍哉#22
○谷本委員 この防空識別圏の問題につきましては、一昨年十一月のこの外務委員会でも、当時は町村外務大臣でございましたけれども、質問をさせていただきました。一昨年、与那国島にも私自身行ってまいりまして、そして、ことしもまた一月に沖縄を外務委員会で視察させてもらった。その際にもまた与那国島の方々からこの要望を受けたということで、この問題について非常に問題意識を持ってこれまでかかわってまいりました。
 そういう中で、今の答弁もそうですし、実は一昨年の答弁の中でも、あるいは政府見解の中でも、この問題については、この防空識別圏は、これにより我が国の領空とかあるいは領土の限界などを定める性格のものではない、与那国島の上空の領空においても、防空識別圏の外の空域を含めて対領空侵犯措置というものを適切に実施している、これが大体答弁のあり方なんですね。
 したがって、防空識別圏自体を見直すということに対しては非常に消極的な答弁が多いというふうに思うんですけれども、これは、説明としては一応理解はできるんです。しかしながら、実際、では自分がそこに住んでいたらどうなのかということをやはり我々政治家は考えなきゃいけないと思うんですね。
 例えばですけれども、例えば九州、福岡でもいいです。半分が韓国の防空識別圏に入っている、空の部分が。あるいは、北海道が半分ロシアの防空識別圏に空の部分が入っている。もしこういう事態があったとしたならそこに住んでいる方々がどういうふうに思うかということを考えたときに、一番西の端の小さい、二千人未満の島だから構わないのかというようなことを考えてみたときに、やはりそうではないんじゃないかというふうに私は思うんですね。
 そういう立場から見たときに、この防空識別圏は、それぞれの国の防空のために必要と認める範囲において独自に決める、相互間あるいは第三国を入れて相手国と話し合う必要はないというふうに政府答弁でもされているわけでありますから、政府としては、我が国の主権を明確に主張する意味から、そしてまた、同時に与那国の住民の方々の気持ち、感情あるいは不安を取り除く、そういう意味からも、しっかりと考えていく、取り組んでいく問題だと思いますが、その点について、政府見解あるいは大臣の所見を伺いたいと思います。
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麻生太郎#23
○麻生国務大臣 全くごもっともな御意見だと思いますが、谷本先生、例えばベルギー、上はオランダ、こっちはフランスに取り囲まれて、ここで戦闘機の訓練をしようと思えば、オランダに入るか、フランスに入るか、必ず入らなきゃ飛行機は飛べませんからということになると、領空はどこまで、防空識別圏はここまでやるけれどもというような話で、隣国とそれぞれ話をつけてEUの中で、ベルギー国としてやっているんだと思いますので。私どもは、その点、島なものですから、周りを海に囲まれていますので、領海とか領空とかいうようなことになると、下に人のいないところでふだんできるところがちょっとほかのところと違うと思っております。
 したがって、今のお話で重ねて申し上げますが、これは、技術が進歩すれば、つい昔、前は飛行機のスピードが遅かったから十分でここまでしか来なかった、今は一分でばあっと来るというような話になりますと、防空識別圏の範囲は延ばさないと安心して見ておられぬとか、いろいろな技術的な話もきっと出てくるんだと思います。
 今言われましたように、私どもも、領空、領土の話と防空識別圏とはちょっと区別して考えねばならぬと思っておりますけれども、基本的に、今おっしゃるように、そこにいる人たちの気持ちとしては何となくというところは、私ども、努めて説明をしていって、対応していかねばならぬ問題だと思っております。
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谷本龍哉#24
○谷本委員 どうか住民の気持ちになって考えていただきたいなと思います。
 さらにもう一点、この防空識別圏、今度は、台湾側の防空識別圏について、先ほど冒頭に確認をさせていただきましたが、少し伺いたいと思います。
 台湾側の防空識別圏は、当然台湾が自由に設定をできるものでありますから、我が国からどうこうしろと言えるものじゃないということは、これはもう国際慣例上もよくわかっておりますし、そんなことは難しいということはよくわかっております。
 ただ、先ほども言いました中で、政府の見解の中では、今あそこに引いてあるから実害は別にそんなにない、原則上は島の上に線が引いてあるけれども、運用上はお互いにうまくやっているんだという話がありました。政府答弁の中でも、台湾側の航空機が日本の許可を得ずに入ってくるなんということは領空であるからあり得ないし、そして、今までもそういう問題は起こっていないという答弁、見解がございました。
 しかしながら、先ほど渡辺理事の方からも話があったように、非常に国境問題等いろいろ議論がされる中で、あの場所に防空識別圏がある、そして与那国島の方々が何を不安がられているかという中には、例えば今、中国の方が、台湾は中国の領土であるという主張をずっとされております。だとした場合に、これは可能性の話ですけれども、将来的にその線がそのまま例えば中国の防空識別圏になってしまう、そこに防空識別圏があることをもとに、領土問題、例えば与那国はどちらのものだ、そういう問題に全く発展しないとも私は言い切れないと思うんですね。
 だとするならば、そういった国の国益、日本の国益というものをしっかり考えた場合に、この与那国の島の上にある線を、領空とか領海とは違うんだ、それはよくわかります。違うのであれば、そして、なおかつ防衛庁の訓令だけで変えられるのであれば、だったら逆に、ちょっとずらせばいいのではないかと私は思うんですね。
 同時に、幾ら他の国と相談しなくてできるといえども、台湾側もそこに防空識別圏を同じように引いているのであれば、与那国側が申し入れを行っているように、台湾側に対してもそこの配慮を、やれとはそれは言えませんけれども、そういう問題があってそこを配慮してほしいというような申し入れをできないのかどうか。それに対する御見解を伺いたいと思います。
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佐々江賢一郎#25
○佐々江政府参考人 本件につきましては、先生が今いろいろ経緯も含めましておっしゃられた事実関係でございます。
 最近もこの問題の提起がございまして、台湾側に改めて防空識別圏というものについての確認を行ったわけでございます。その際に、これまでと同様の防空識別圏というものが先方から確認があると同時に、実際上の運用についても配慮しているという実態であることが確認されているわけでございます。
 この防空識別圏というのは、この近海では日本、韓国というものは持っておりますが、かつ、これを明らかにしておるわけでございますが、中国、ロシアというのは明らかにしておりません。いろいろ隣国の関係というのは難しい状況にもあるわけでございますけれども、我が方は基本的には、識別圏というものは、領土とは関係のないと言うとあれでございますが、定めるものじゃない、そういうことで一貫した対応をとっておりますので、これを変えることがいささかでも領土との関係にあるんだというようなことになりますとぐあいが悪いというふうに思っておりまして、そういう意味におきまして、実態上、防空上の問題が生じていないということから、我が方としては、見直しの要請は承知しておりますけれども、こういういろいろなことを考えながら慎重に検討していく必要があるというふうに思っております。
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谷本龍哉#26
○谷本委員 今お答えをいただいたわけですけれども、先ほども言いましたが、この防空識別圏、これは領土、領空と関係ないとはいいながら、やはり国土、領土の防衛、あるいは領空、領海の防衛というものと密接に関連しているわけでありますから、全く関係ないというわけにはいかないと私は思います。ですから、そこは、なかなか一歩前進というところまでいかないにしても、やはり与那国の人たちの気持ちも配慮しながら、半歩ずつでも前進できるような対応を政府にお願いをしたいと思います。
 大臣、もし何か一言ございましたら。
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麻生太郎#27
○麻生国務大臣 この種の話が国会で出てきて、防空識別圏、領土、領海等々の話がこういった形で出てくるというのはすごく大事なところだと思っております。
 何となく、余り防空識別圏と領海の区別がついていない方の方が、世の中、圧倒的に多いと思いますので、そういった意味では、今申し上げたような実務的な例を見てこういったものに関して意識を涵養しておく、常に意識をしておくというのは、私ども、どうも何となく島国におりますと忘れがちな問題ではありますけれども、非常に大事なところ。沖ノ鳥島を初めいろいろ問題になっているところがいっぱいありますので、そういったところは海洋資源等々考えましても非常に重要な問題だと思っておりますので、御提起をいただきましたことに感謝申し上げると同時に、この種の問題についてはきちんと対応していかねばならぬ問題だと思っております。
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谷本龍哉#28
○谷本委員 では、防空識別圏はそれぐらいにいたしまして、次に日中関係についてお伺いをしたいと思います。
 私は、我が国にとって、アジアの外交、特に北東アジア、中国や韓国あるいは台湾、こういった国々の外交というのは、多くの方が言われていますけれども、大変重要な外交関係だというふうに思っております。私自身も、この外務委員会でずっと委員をさせていただいている中で、中国や韓国や台湾へはできるだけ機会があるたびに足を運ぶようにしておりますし、また、特に若手の政治家や経済人あるいは学者の方々と交流を深めるように努力をしている者の一人でございます。
 しかしながら、今、現状の日中関係を見てみますと、先ほど話がありましたけれども、首脳会談あるいは外務大臣同士の外相会談、これが途絶えた状態が続いておりますし、これに対して、国内のあるいは国内外の多くの識者から、憂慮する声やあるいは改善すべきだという声が出ていることも事実であります。
 しかし、また一方で、これは私の考えではありませんが、いろいろな論調がある中では、いや、これはやはり中国が、今経済的にも政治的にも台頭してくる中で、政治戦略として日中の対立をつくっているところもあるんじゃないか、こういう論調も一方にはあります。ですから、たとえ、今問題になっているいろいろな歴史問題、こういったものをもし何らかの形で解決をしたとしても、やはりまた別の争点が出てくるんじゃないか、こういうような論調も一方にはあります。
 そういう中で、まず麻生大臣に伺いたいんですが、この日中関係の現在の状況をどう把握されているか、そして将来をどのように見ていられるのか、政冷と言われているこの日中関係の現状に対する対処というものをどう考えられているか、お伺いしたいと思います。
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麻生太郎#29
○麻生国務大臣 日中関係に関しては今さまざまな論調が出ておりますけれども、簡単に言って、靖国問題が解決したら日中関係はすべて解決するかといえば、そんなことはないのではないか。私どもは、尖閣列島の話にしてもいろいろ抱えておりますので、そういった意味では、あれは象徴的に一つになっておる、まずそう思っております。
 また、先ほど申し上げましたように、中国のGDPが伸びておりますので、今、ちょっとあそこは数字が余り正確によくわかりませんので、この数字が本当かどうかと言われると、ちょっと私ども、それほど正確な統計数字が理解できないところなんです。理解できないというのは、鉄の生産量はこんな伸びて、セメントの生産量はこんな伸びているのにGDPはこれだけというのは、私らの常識からは考えられないので、どこか数字が間違っているか。何か、普通そういうのは必ずパラレルになることになっているんですが、そこは随分違ったりしますので、何となくいま一つ意味がわからぬところもあるんですが。
 仮に発表どおりという前提に立って答弁をさせていただければというかなり前提をつけないと、これはなかなか、後で、おまえ、こんなこと言ったじゃないかと言われると、数字がなかなか難しいことになりますので。そういう前提で言わせていただければ、GDPが三分の一か四分の一まで大きくなってきているというのは、僕は何回も申し上げておりますとおりいいことなんだと思いますが、同時に、拮抗するような経済力というのになってくると、隣国にあって拮抗するような経済が出てくるということは、それは二国間関係にいろいろな勢いでぎくしゃくさせるものが出てくるというのは、これは日中に限った話ではなくて、どこでも同じようなものだと思っております。
 したがって、そういうようなものはある程度時間をかけていくところなのであって、今までは全然格差がありましたものが今はそうじゃなくなってきておりますので、お互いさま、何となく今までは、経済力も十分の一じゃないか、人口からいったらそのさらにまた十倍じゃないかというような話になりますので、いろいろなものをいいですよ、いいですよと言っていたものが、おいおい、ちょっと待て、そうなってくるとこっちもという話になってきて、何となく双方に、競争とかいうのは同時に緊張感を生みますので、そこらのところが、いい意味であれば競争になりますのでさらに発展していくことになるんですが、何となくお互いに経済力の覇権を争うというようなことになるといかがなものかという感じがしております。
 今回、東アジア共同体というのを十二月に立ち上げるときに、インド、インドネシア、オーストラリア等々、民主主義というものとか自由主義経済という価値観を共有している国々と一緒になって、今こういうものを立ち上げるということで成功したんです。
 この間、戴秉国という、中国の元中連部の部長をやって、今、李肇星という外交部長の下にいますので副部長をやっている戴秉国というのが日本に来たときに、少なくともこの問題に関して、日本と中国はこの東アジアの地域において覇権を争うということはしない、そういったヘゲモニーを求めないというのを共通の理解にしようではないかという話を言ったんです。
 私どもとしては、そういったところをある程度しっかりしておかないと、両方で覇権を争うということになってきますと、周りの周辺国家にとりましては、それはかなり新たな別な緊張を生んで、なかなか難しいことになっていくと思います。この地域が経済的に発展するということと覇権を求めるということは、これは全然違う話なので、そういった点を基本として双方でやっていくというのは、水平分業とか垂直分業とか、いろいろな経済用語がありますれども、いろいろな形で両国というのは手を携え得る部分というのは非常に大きいんだと思っております。
 私どもとしては、中国との関係というのは、今むしろ、私どもの世代よりも、もっと若い世代の方が、サブカルチャーの面、文化の面、いろいろな面で友好関係が確実に今広がってきつつあるということは、えらいいいことなんだな、基本的にそう思っております。
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