岡本充功の発言 (厚生労働委員会)
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○岡本(充)委員 私は、民主党を代表し、独立行政法人に係る改革を推進するための厚生労働省関係法律の整備に関する法律案に対し、反対の立場から討論をいたします。
そもそも独立行政法人は、国の行政活動から政策の実施部門のうち一定の事務及び事業を分離し、これを担当する機関に独立の法人格を与えて、当該業務を効率かつ効果的に行わせることを目的に創設されたものであります。現実には、独立どころか省庁からの天下りが継続し、業務の効率と効果についても十分な検証がなされていないことが本審議を通じて明確になりました。本法案による独立行政法人の統合、職員の非公務員化だけではこれらの弊害を払拭することはできません。
以下に、その理由を申し述べます。
第一に、独立行政法人の事業を見直さないまま非公務員化を行っていることであります。
国が省庁直轄で行う事業、民間でできる事業、そして独立行政法人が行うべき事業を抜本的に整理しないまま非公務員型の独立行政法人に移行したのでは、非公務員化の意義が見出せません。例えば、国立健康・栄養研究所が実施している研究や調査、試験許可業務については、民間にできるものがないのかさらなる精査をすべきです。
職員の身分は非公務員化されるとありますが、実質は、国から交付される運営費交付金から全人件費が支出され、職員は非公務員でありながら国家公務員共済に加入したままであり、肝心の雇用面では公務員型が続いております。非公務員化という身分の位置づけが中途半端であるだけでなく、厚生労働省に関する公務員、そして出向を含む独立行政法人の総人員数の推移が不明確、そしてその人件費がどう推移していくかもあいまいなままであります。対象独立行政法人の存在意義、事業目的の妥当性の精査、検証をなおざりにして、いたずらに国家公務員の削減をしたかの誤解を与え、その手段に非公務員化を利用しているとの批判は免れ得ないと思っています。
第二に、事業の効率を向上させる展望が欠落しています。
産業安全研究所、産業医学総合研究所の統合によって相乗的な研究効果が上がるという具体的な説明はなされていません。現に、労働安全衛生研究所に統合されても、施設は清瀬市と川崎市に分かれており、職員の定数は変わらず、事務効率を向上させることはおろか、逆に往来に時間を費やし、かえって非効率化するのではないかという懸念さえあります。国立健康・栄養研究所についても、職員定数は変わらず、事業効率の向上に関する計画も具体性に欠けています。
第三に、中央省庁との癒着体質を改め、独立行政法人の本来の姿を実現するための改革が欠落しています。
そもそも、非公務員化の意義すら不明確であり、行政のスリム化、質の高い効率的な業務運営を目指すなら、同時に運営交付金の削減や独法の独立性を高める措置を講じるべきです。しかし、今回提出の法案では、非公務員化をうたいながら国からの運営交付金の額はほとんど変わりません。独立行政法人の独立性を高める独立行政法人の長の公募制の義務化、非特定独立行政法人役職員の天下り規制、独立行政法人における一般競争入札の義務化等の措置は何ら講ぜられておりません。これでは、独立行政法人が天下り規制の抜け穴となりかねず、官製談合の解消にもつながらない天下り隠しの非公務員化の批判は免れ得ません。
このように、本法案は、独立行政法人をめぐる本質的な問題に踏み込まないまま、現実には役所の強い関与に縛られ、事務事業の効率性の向上をしない一方で、天下りや官製談合の温床となっている疑念が強く、単なる公務員削減の数合わせをしている、そう言われても仕方がない、そのように思う次第であります。小さな政府を見せかけ上進める手段にすぎないと言わざるを得ないわけであります。
以上の理由から、民主党は本法案に反対することを表明して、私の討論を終わらせていただきます。(拍手)