馬淵澄夫の発言 (行政改革に関する特別委員会)

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○馬淵議員 ただいま議題となりました民主党の行政改革推進法案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明いたします。
 我が国の政府は明治時代にその骨格を形成し、その後、さきの大戦、復興期、高度経済成長期を経てまいりましたが、基本的構造は大きく変わってはいません。一方、我が国の社会経済構造は急激に変化をしています。冷戦後、経済における競争は東西の分け隔てをなくした上、その後の急速な情報化の進展によってより厳しい競争環境をつくってきました。経済構造の変化などを背景に、家族形態は従来の農村型大家族から都市型核家族へと変化し、社会の基本的な単位であり、基礎的なセーフティーネットである家族の構造が根本的な変化を遂げております。加えて、世界に例を見ない急速な高齢化に直面をしています。
 このような変化の中で、多くの国民が新しい痛みに直面し、また将来に大きな不安を抱いています。多少景気が改善しても、以前のように全員がその恩恵を受けられる構造ではなくなっており、これが巷間言われる格差の拡大につながっているのです。しかし、明治時代に形成した骨格をそのまま維持している現在の政府は、この変化した社会構造、経済構造には対応できていません。
 今、求められている行政改革とは、政府の役割、機能を見直し、国民の抱いている不安、直面する痛みに的確に対応できる政府をつくるための行政改革であります。私たちはそのような観点に立って政府案の審議を進めてまいりました。しかし、政府案にはそのような理念、あるべき政府像、政府の担うべき機能といった観点は全く欠落し、ただひたすらに小さな政府を目指すものであります。加えて、税金の無駄遣いの源泉であり、国民の関心が最も高い官製談合、そしてその背景である天下りに関する規定は欠落しております。これでは現在の社会経済に合った政府はつくれない、国民が信頼できる政府はつくれないと考え、本法案を提出するに至ったわけであります。
 以下、本法案の概要を御説明いたします。ポイントは二つであります。
 一つは、現在政府が行っている事務事業を聖域なく見直し、不要な事業、民間にできる事業は廃止をした上で、補完性の原則に基づいて事務事業の地方移譲を進めることによって国と地方の役割分担を明確化し、国、地方ともに新しい政府をつくることであります。政府案にも、事務事業の分類、整理、このようにありますが、いつまでに、だれが行うのか全く不明で、これではプログラム法とは呼べません。本法案では、この見直しを行う主体、期限ともに明確に規定しており、これこそが本来のプログラム法であると言えます。
 もう一点は、天下りの抑制、官製談合の根絶に向けた厳しい措置を盛り込んでいることです。審議を通じて明らかとなった入札、契約の不透明さ、いいかげんさは目に余るものであり、これでは国民が政府を信頼できるわけがありません。談合の徹底的な根絶、そのための天下りに対する厳しい抑制を通じて、信頼できる政府を本法案は目指すものであります。
 また、政府提案に対する民主党の考え方も盛り込んでおります。政策金融改革については、借り手の立場に立った改革の推進、債務保証、利子補給に絞った政策金融のあり方などを提案し、特別会計改革については、省庁の財布となっている特別会計の原則廃止の立場から、それぞれの特別会計の改革の方向性を明確に示しています。公務員については、地方分権の強力な推進の結果として縮小される国の規模、機能に応じた人件費の削減を規定するとともに、労働基本権の原則回復など公務員制度の抜本改革を提案しております。
 政府案は、格差があるのは当然とするリーダーの理念に基づく弱肉強食の社会を目指すものであり、我々民主党案は、共生の理念に基づき新しい政府をつくろうとするものであります。この両案の違いを明確に御理解いただいた上で、議員の皆様の的確な御判断を期待し、趣旨の説明とさせていただきます。(拍手)

発言情報

speech_id: 116404278X01220060418_002

発言者: 馬淵澄夫

speaker_id: 27633

日付: 2006-04-18

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会