山本有二の発言 (行政改革に関する特別委員会)

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○山本(有)委員 厳しいことを嘆くのは容易なんですが、要は、その中から何を学び取るかということがもっと大事なことでございます。その意味で、グローバル企業というものを精査してみなければなりません。
 自由貿易世界というのは、なお拡大しております。二〇〇五年の貿易統計は十兆ドル、一千二百兆円、前年度対比一三%の伸びでございます。世界の相互依存体制というのはますます進んでまいりました。相互依存というのは各国の役割分担ということが広がっているということとも言えるわけでございますが、それとともに産業間でこんな傾向がございます、利益率に格差が生じてきた。どういう利益率かというと、農業分野の利益、工業分野の利益、情報通信分野の利益、そして金融分野の利益、それぞれ言った順に利益率が高くなるわけでございます。
 どうしてこんなことが起きるのかということを考えますと、土地との関係だそうでございます。土地との関係が強ければ強いほど、その土地にしがみつかなきゃなりません。土地というのに縛りつけられますと、天候異変だとかあるいは景気循環だとか、そこにおける諸事情に拘束される、そこから呪縛を解けば解くほど利益が高くなっていくという構造が産業間にあるそうでございます。
 事実、一九六〇年代、主権国家はまだ領土を欲しがりました、占領政策をつくっておりました。やがて八〇年代になりますと、グローバル企業がもう当たり前になりまして、特にグローバル企業というのが土地と国家の呪縛を解き放ったときに現地法人、現地生産ということを始めました。そのことによって巨大化という道を選択することができたわけでございます。自動車、電機、石油の製造業は、貿易摩擦と雇用問題を片づけて、今や巨大化の一途をたどっております。
 ところが、このグローバル企業も変化がございます。製造業はむしろ主人公の地位を明け渡しつつございます。何が主人公になってきたかというと、例えば、フォーチュン上位五百社のうち、四百九十四社をたった五社の監査法人が見ております。グローバルもここまで来ました。たった五社がグローバル企業で頑張っています。債券市場、国債を売り買いするところの格付会社というのはたった四社で、日本がaだとかアメリカがスリーAだとかいうことで、国の資金調達能力まで左右するようになりました。パソコンソフト会社は、たった一社で世界シェアを占めています。
 そんなことを考えたときに、いわばやりようによって、土地とまるっきり関係ない、何がどう関係あるのか、何がどう我々を救ったり捨てたりすることになるのかというと、これは土地ではなくて、資源でもなくて、資本であり、情報であり、労働力だという、移動可能なものが逆に大きくもうかる要素になっているんだということを考えさせられるわけでございます。
 例えば金融の方が一番もうかるというわけでございますが、一九八〇年代、為替市場というのは〇・六兆ドルの市場規模でございました。それが十年たったら、一九九〇年には一・二兆ドル、二〇〇〇年には二兆ドル、もう瞬く間に四倍、五倍にすぐなってしまうわけでございます。
 そんなことを考えましたときに、我々はもはやヘッジファンドや金融市場においてもう一国では抗することができないというような感すらするわけでございます。逆に言えば、シンガポール、香港、スイス、小さな国、小さな町ですけれども、資源も何にもないけれども勝ち組になっております。これを目指すといって、インドのバンガロール地区とかアイルランドのダブリンというのは、教育によってグローバル企業の人的資源になろうと戦略を立てております。
 このことを考えたときに、私は、三位一体と市町村合併で本当に悩み苦しんでいるという姿の地方に、むしろあなた方がやれるんだ、我々日本人はもっとできるんだ、そういうメッセージを送ってもらいたいなと思っているわけでございます。二階大臣、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 山本有二

speaker_id: 1129

日付: 2006-04-19

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会