小宮山泰子の発言 (国土交通委員会)
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○小宮山(泰)委員 今、大臣おっしゃったとおり、社会変化は大変著しいものがあると思います。また、人口減少・少子高齢化の時代ということで、都市の機能の集積が必要だというお言葉もありました。それは、裏を返せば、都市の無秩序な拡散や中心市街地の空洞化、そして人口減少・超高齢化社会の到来という変化を受けて、都市機能を集約したコンパクトなまちづくりを推進するということが求められているということが、今回の都市計画法の改正案を提案された理由だと私自身も理解をしております。
ここで御紹介したいのが、ちょっと前の本なんですけれども、「英国の地方分権改革 ブレアの挑戦 自治・分権ジャーナリストの会編」というものがあるんですが、この中に、まちづくりに関して大変おもしろい記述がございました。どうしても、国土交通省の出してくる資料とかも、今までの日本の土地利用というのは、容積率の緩和であったりとか、そういう高度化をする、高度化というのもいろいろな意味があるとは思うんですが、どちらかというと高層化をすることが、それによって土地の価格なり利用率が高くなって有効な土地利用というような発想が随分あったんだと思います。
しかし、それで本当ににぎわいが生じたのかというところは、商業地区が必ずしも商業的ににぎわわないということを考えていけば、何をもってにぎわいというふうにとるのかというのを私自身非常に悩むところでもありますし、この方向というのが、まちづくりというものが、一概に容積率をアップすることによってにぎわいができて土地が高くなるんではない、そういった現状が今あるんだと思います。
ちょっと引用させていただきますけれども、イギリスのヒューム地区の都市再生事業というのがございまして、ここは、一九五〇年代から六〇年代に建設された高層住宅団地で、もともと工場労働者向けに建てられた典型的な産業都市の住宅という町が形成されておりました。それによって大きな団地ができて、幹線道路で分断されたりということで、どんどん衰退をしていって、やはり若者もある意味就職が厳しい、そしてスラム化をしていくことによって犯罪の多発地帯になっていった、荒廃が続いていった地域であります。
しかし、ここで、中心市街地にふさわしい活気のある町に、居住者が安心して快適に暮らせる生活基盤を復活させるための全面的な再生事業というものが行われました。これ自体は、一九九二年にスタートし、イギリスの中央政府が創設したシティーチャレンジという都市再生プログラムにのっとったものであります。
これによって、このプロジェクト自体の総額が当時で一億八千五百万ポンド、そのうちのシティーチャレンジの費用というのが三千七百五十万ポンドですので、百億円にはいかない、七、八十億円だと思ったんですけれども、ちょっとこの当時のレートで調べなかったんですが。PFIの手法をとって、市民参加、住民参加を徹底的にやって、高層住宅はすべて取り壊して、千八百戸の中層、低層の集合住宅や戸建ての住宅を再建、再生させて、そして、幹線道路で分断されていた町を橋をかけることによってつなげる。これによって本当に、市役所のそばということもあって、にぎわいというのが戻ってきた。
なかなか日本ではここまでの、高層化した、ビル群と化した、コンクリートと化したそういった中心市街地を取り壊してまた低層に戻すということを今まではしてこなかったけれども、やはり、人間の住む場所、これから人口減少という中においては、こういう都市再生という方法もあるんではないか。この法案の中にも書いてある高度化というもの自体がすべて解決する方法ではないんではないかなという思いをしております。
そこで、法案の中身に入ってまいりますけれども、まず、準都市計画の拡充についてお伺いいたします。
都市計画法の一部改正で、五条の二に、準都市計画の拡充についての提案がございます。平成十二年の改正では、特定用途制限地域制度とともに準都市計画区域制度が創設されておりますが、いずれも余り活用されていないのは、ここにいる委員の皆さん、御存じだと思います。委員長も今にこやかにうなずいていただきましたが。
準都市計画区域制度の趣旨というのは、都市計画区域外において相当数の住居などの建築が進んでいる地域で、無秩序な開発を抑制する目的で、農林漁業と調和を図りつつ、市町村が指定できるとされておりますけれども、しかし、この制度を実際に活用した例は非常に少なくて、わずか三例にとどまっております。
この三例では、開発許可対象面積を引き下げたり、また、良好な住宅市街地の誘導、無秩序な開発の抑制などの目的ということで報告を受けておりますが、準都市計画区域制度の活用がわずか三件に終わっている理由とは何なんでしょうか。これまでの都市計画法の改正が、都市計画を実際に進めている地方自治体の現実とやはりかけ離れていたんではないか。その原因について御答弁をお願いいたします。