岩國哲人の発言 (日本国憲法に関する調査特別委員会)

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○岩國委員 民主党の岩國哲人でございます。
 私は、この憲法が改正か護憲か、こういった議論がずっと続けてこられた中で中学、高校、大学を過ごしてまいりました。また、その間二十年間、アメリカ、ヨーロッパで日本という国を外から見てまいりました。その中で考えてきたことを率直に申し上げたいと思います。
 憲法改正は必要かどうかという議論がいまだに繰り返されてはおりますけれども、憲法改正が必要と考える人が既に六割を超えております。憲法を改正するかしないかも含めて、私は国民投票を一日も早く実施すべきだと思います。今こそ国会がみずからの無気力、無責任を反省し、封印を解いて憲法の改正手続を国民のために早急に整備すべきと考えます。
 そもそも、自国の憲法がだれによってつくられたかについての疑惑や経緯がいまだに繰り返されているような先進国が世界のどこにあるでしょうか。昨晩NHKで放送された白洲次郎さん、憲法制定に携わってこられました、その白洲さんが、この憲法は私たちの憲法だという実感を国民が持ったとき初めて戦後は終わるんだと。その言葉に私は感銘を受けました。
 この国会が怠惰を繰り返し、時間をかけていればかけているほど、あの戦争の経験、戦後の苦しい経験、そしてその後の平和な日本、その三つの顔を見てきた世代の人たちが毎日毎日二千人ずつ亡くなられていっているんです。戦争を経験した七千二百万人は、今三千四百万人しか残っておりません。この人たちに、それぞれの思いを込めて、戦争への思い、平和への思い、そしてこういう憲法を残していきたいという次の日本への思いを発言する機会を与えていない国会は、私は恥ずかしいとさえ思っております。一日おくれれば二千人の方が亡くなります。十日おくれたら二万人が亡くなります。毎年毎年、七十万を超える。国会はこういう人たちの声を封ずることによって、一年一年を過ごしてきているんです。国会が議論を重ねることも結構ですけれども、一日も早く、決断と行動が今必要ではないかと思います。
 私は世界のいろいろな国を見てきたと申しましたけれども、私たちの国の憲法に賛成した人がどこにいますか、反対した人がどこにいますか。だれも賛成していない、だれも反対していない。日本の憲法は世界で一番寂しい憲法じゃないでしょうか。憲法が泣いています。私は、一日も早くそういう人たちの思いを込めて、たとえ全く一字一句変えないことであっても、自分たちの時代に次の日本のための憲法をつくったんだ、そういう思いを込めて私は私の人生を終わりたいと思います。
 この国会の中では、戦争を知った人、知らない人、たくさんいらっしゃいます。しかし、最近のように続いている、一見平和に見える、そういう一見平和に見える日本の中に安住し過ぎていると思います。立憲民主主義という言葉がありますけれども、日本は一見民主主義じゃないでしょうか。自分たちの憲法を自分たちの一票でつくった経験のない日本人だけが残っている。私は、その実感を、一票を投ずることによって一人一人が持つべきだと思います。一見民主主義から本当の立憲民主主義へ返ろうじゃありませんか。
 日本の伝統や文化を守ってきた農本主義という言葉があります。今の日本は農本主義という言葉さえもなくなって、残っている言葉はのほほん主義しかありません。こんな恥ずかしい日本をいつまで続けるんですか。
 長野県のある高校では、ある高校とだけ言っておきます、学校の先生が社会科の時間、憲法を教えるときに一番最初にやることは、憲法の前文を自分で書いてみなさい、どういう日本をつくりたいのか。私は、すばらしい教育をこの高校はやっていると思います。
 以前にもお話ししましたように、アメリカの青年会議所、最近はJCと言っておりますけれども、アメリカのJCは何をやっているか。自分たちでお金を集めて、高校生を夏休みに合宿勉強させて、大統領と議会の関係はどうあるのか、自分たちの国の形を勉強させる、それがアメリカのJCの一番大切な役割になっています。
 イラクという国。私は先ほど日本人は賛成も反対もしていない、そのままで六十年過ぎたと。イラクの国民の投票を見てください。イラクの人たちは戦火の中で身の危険を冒しながら、賛成の一票を、反対の一票を投じているではありませんか。私は、イラクの国民をうらやましいと思います。自分たちの一票の思いを込めてできた憲法だからこそ大切にしようと。
 愛国心についての議論があります。愛国心を論ずるならば、まず憲法を愛する気持ちをつくるべきだ、そのことを申し上げまして、時間が参りましたので、ここで終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 岩國哲人

speaker_id: 12438

日付: 2006-04-06

院: 衆議院

会議名: 日本国憲法に関する調査特別委員会