中山太郎の発言 (日本国憲法に関する調査特別委員会)
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○中山委員長 この際、委員会の最終日に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
本委員会は、去る一月二十日に設置されて以来、さきの第百六十三回国会に引き続き、憲法改正国民投票制度を中心に精力的な活動を行ってまいりました。
まず、二月二十三日には、本委員会のメンバーをもって構成された欧州各国国民投票制度調査議員団の報告を聴取するとともに、調査に参加された委員から海外派遣報告に関連しての発言を行いました。欧州の多くの国で採用されている国民投票制度に関してこれほど体系的かつ詳細な調査を行いましたのは、恐らく国会史上初めてのことと存じます。改めて、調査に当たりまして種々御協力をいただいた関係者各位、特に多大なる御助言、御協力をいただいた駐日欧州委員会代表部大使ベルンハルド・ツェプター閣下に対しまして心から御礼を申し上げます。
これに続く三月九日、十六日及び二十三日の三回の委員会では、各会派一名ずつ大会派順に憲法改正国民投票制度について基調となる御意見をお述べいただき、その後、基調発言者に対する質疑または発言を行いました。これによって各会派の考え方が他の会派の方々にも明確に伝わり、大まかではありますが、共通点及び相違点が明らかになってまいりました。と同時に、こうした委員会審議を重ねていくうちに、各会派の間から、憲法改正国民投票制度に関する論点を総ざらいして整理するべきであるとの声が徐々に高まってまいりました。
こうした声を受け、各会派の理事、オブザーバー等の御協力を得て、三月三十日の午後、論点整理のための理事懇談会の第一回会合を、憲法にゆかりの深い憲政記念館において行いました。以後、この論点整理の会合は、毎週一回、基本的に委員会があった日の午後に開かれ、各会派が胸襟を開き、真摯にかつ集中的に議論を重ねてまいりました。計七回、九時間余りに及ぶこの論点整理作業の成果は、「各会派の憲法改正国民投票法制に関する論点整理対比表」として、折に触れ、参加メンバーの御了承を得て公表し、委員の皆様にもお届けいたしたところであります。
ところで、この論点整理作業に入る前後から、憲法改正国民投票法制とメディアとの関係については種々掘り下げて考えなければならない論点があるのではないかという御指摘がございまして、各会派からお申し出がありました。憲法改正国民投票制度は、憲法制定権力の担い手である国民みずからが憲法論議に直接かつ終局的に参加する制度でありまして、その国民の憲法論議の形成にメディアがどういう形で関与していくかについては、当時、微妙な主張の相違が見られたからであります。
そこで、四月十三日からは、四回にわたり委員会にメディア関係者を参考人に招致して、現場の生の声を皆様とともに聞かせていただくと同時に、同時並行的に行われました論点整理作業にもフィードバックすることにいたしました。その真摯な論点整理と協議の結果、当初は容易に折り合えないと思っておりましたこの論点につきましても、共通の土俵に立つ議論の可能性が見えてまいりました。
さらに、論点整理作業の進展に伴い、憲法改正国民投票法制の要否の問題、そして憲法改正国民投票法制と広告との関係について、それぞれ五月十八日及び六月一日、委員会に参考人を招いての質疑を行いました。
五月半ば過ぎ、理事懇談会における論点整理作業は一つの区切りを迎えました。そして、五月二十六日、与党から日本国憲法の改正手続に関する法律案が、また、民主党から日本国憲法の改正及び国政における重要な問題に係る案件の発議手続及び国民投票に関する法律案がそれぞれ提出されました。そして、皆様御承知のとおり、今月一日、本会議における趣旨説明、質疑に続きまして、本委員会でも両案の趣旨説明が行われたところであります。
この両案は、我が国憲政史上初めて国民投票制度を定めるものとして国会に提出されたものであります。我々は、現在及び将来の国民にとって何が一番大切であるかという観点から、今まで以上に真摯な議論を重ねていかなければなりません。
これからも、私は、憲法は国民のものであるという信念のもとに全力を尽くして公平に委員会を運営してまいる所存でございますので、委員各位の御指導、御鞭撻をお願いして、お礼のごあいさつにかえさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
本日は、これにて散会いたします。
午前十時二十五分散会