高野博師の発言 (外交防衛委員会)
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○高野博師君 正にそのとおりだと思うんですが、一つはやっぱり先制攻撃というこの選択肢を依然として保つと、ここのところは、要するに差し迫った脅威、差し迫っていない脅威へのこの予防措置として拡大される危険性はないのかどうか、こういう指摘もされております。
イランを米国の最大の脅威だというとらえ方もしている、あるいは中国をステークホルダーとして行動するように要求している、いろいろあると思いますが、一つは世界の民主化という点で、すべての国に民主化を求める、それを支援するのがアメリカの使命だと、あるいは政策だと、そして、圧制政治、専制政治をこの世界からなくしていくと、これが究極の目標だと。その理想と理念は正にそのとおりで、これは恐らくアメリカにしかできないことだろうとは思うんですが、もしアメリカが孤立主義とか保護主義とかということに陥った場合には、今の現在の国際社会、このテロがある中で相当混乱するんではないか。そういう意味では、アメリカの考え方については評価しなくてはいけないと思うんですが、一つは私は思うのは、方法論の問題があるんではないかと。その方法論については、慎重であるべきではないかと。
今回の新しい安保戦略の中でも、外交努力を強調しているわけでありますが、武力による、あるいは武力を背景として民主化を押し付けるというようなことがあるとこれはなかなか難しくなるのではないか。各国にはそれぞれ長い歴史があり、そういう制度を持っているわけですが、それを性急かつ急激に変革するというのはなかなか難しいんではないか。正に漸進的な変革、改革というのが必要ではないか。したがって、前回も述べましたように、ソフトパワーとかそういうものによってソフトランディングをしていくというようなことが必要なんではないかな。
イラクに関しては次の質問にしたいと思いますが、アメリカは基本的には、安保政策の場合、安保政策については国益を優先するということになっている。その国益を守るためには単独でも武力行使は辞さないと、武力の行使も辞さないと、これはもう安保政策の基本にあるわけですが、その国益の中でも特にバイタルな、死活的な国益については、これはもう単独でも行動すると。例えば、自国の領土が侵略された、あるいは同盟国が攻撃された場合も、これはバイタルな国益だということで武力も使うと、こういうことになっているわけです。
したがって、私は、この二〇〇二年のときの安保戦略も今回の戦略も余り驚きはないんであります。元々アメリカが持っている考え方だと思うんですが、アメリカの場合は国益とは何かというのが明確にこれは明示されているんですね。そこは日本はあいまいなんです。何回か私、国益について質問したことあるんですが、その時々によって違うみたいな話で、明確にないんです。これは、その国益とは何かということについてきちんと詰めておかないと、国の戦略、国家戦略と、正に何度も議論しているんですが、それは立てられないんではないか。正に国家戦略というのは国益を第一義とすべきでありますから、その国益は何かということを明確にした上で国の戦略というのがあるんではないかと思います。
大臣に御意見がありましたらお伺いしたいと思います。