山田昌弘の発言 (経済・産業・雇用に関する調査会)

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○参考人(山田昌弘君) どうもありがとうございます。
 先ほど井上委員からの質問のどういうふうになってしまうかというところなんですが、レジュメの五ページの下の方に、希望の喪失からの帰結としてまあこういうのが起こってくるのではないかという形で書いてあります。
 私、リスクからの逃走って名付けたんですけれども、親と同居していれば生活ができるんだからわざわざ努力が報われない体験を実社会でしなくたっていいだろうという形で逃走してしまったり、さらに、まあ別にパチンコ、ゲーセンが、私もゲームはよくやりますので悪いというわけではないのですが、つまり実社会で努力が報われないので、そういうバーチャルな世界で努力が報われて、画面の向こうからあんたすばらしいと言ってくれるようなものにふける人が増える。さらに、もう将来どうやったっていい生活が送れそうもないという人は、まあやけになって幸福な人を道連れにするような形の犯罪が起きたりするでしょうし、さらに、将来が不安定でリスクがあるんだったら、ちょっと子供を持つのを、結婚したり子供を持つのを先延ばしにしようという人が増えて少子化が起こるといったような問題が起きると思っております。
 少子化の面では、去年は少子化の調査会で報告をさしていただいたんですけれども、やはりこれも日本社会の負の遺産で、イギリス人の方と議論をしたときに、不安定な雇用でリスクがあるんだから結婚しないなんてイギリスで言ったらだれも結婚しなくなってしまうよというふうに言われたので、それだけ日本社会というのは、結婚して子供を育てるんだったら安定した収入が確保されなければ先送りするということが、意識が強いんだと思っております。
 今はオールドエコノミーにつかっている親にパラサイトしていますので、まあ二十、三十、四十でも親と同居している不安定雇用者が大きいのでまだ顕在化しませんけれども、親が弱ったり亡くなったりしてきたときに相当社会、顕在化してくるということは、逆に、今対策をやっておけば大きな問題にならずに済むというふうに私は思っております。
 あと、まあライブドア事件に関してですが、私も、学生等をつかまえたり、学生にブログやインターネットに飛び交うことを検索させたりして、助手に検索させたりして反応を調査したのですが、やはり夢を見ていたという人は三十代ぐらいで、もう二十歳ぐらいの人は結構さめていて、いや、あんなことをしたって、ああいうことはおれには、私にはなりっこないだろうと思う、割と、私は比較的健全だと思うんですけれども、割とあきらめ、そういう夢には踊らされないぞという人が増えているような気がします。
 むしろ逆に、もう少し現実的に、そこそこ努力が報われてそこそこ周りから評価されるような場、要するにNPOでも何でもいいんですけれども、そういうところがもっと与えられて、さらにそこそこ生活ができる見通しというものを持たせられることができたら、若者というのはどんどん元気になってくるのではないかと思っております。

発言情報

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発言者: 山田昌弘

speaker_id: 27219

日付: 2006-02-15

院: 参議院

会議名: 経済・産業・雇用に関する調査会