高野博師の発言 (決算委員会)
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○高野博師君 今大臣がおっしゃられたように、双頭のワシというのが国の紋章になっているんですが、実は二月にパキスタンへ行ったときにガンダーラの遺跡を見てまいりました、世界遺産になっているんですが。そのガンダーラの遺跡に双頭のワシがかかれてありまして、そんなアレキサンダーの時代から双頭のワシというのを使っていたのかなと思いまして、ロシアがこの紋章を持っているということは、正に西はヨーロッパ、東はアジア、このユーラシア大陸をにらんでいると。そして、本質的には、外に向かっては拡大すると、内に向かっては権力を集中すると、あの双頭のワシがつかんでいる王笏というのは正に権力の象徴でありますから、そういう本質を持っているんではないかなと。ロシアに言わせればとんでもないと言うかもしれませんが、やっぱり領土拡張、膨張、それと権力集中というのがある意味では本質的なものではないかなと、私はそう理解しておりますが。したがって、この国というのはなかなか難しい国ではないかと、簡単に交渉もうまくいくとは思えません。
そういう中で、ロシアの対外政策について若干お伺いしたいと思いますが、中国との関係はいろんな問題がありましたが、中ロの戦略的パートナーシップと、これが一九九六年に結ばれたんですが、この戦略的パートナーシップという言葉はエリツィンが飛行機の中で思い付いたらしいんですね。それでこれを使ったと。しかし、使ってみたら意外とインパクトがあったという、いろんな影響力もということでこの言葉がはやり出したところがあると言われておりますが。これは一九九六年ですから、二〇〇一年に中ロ善隣友好協力条約を結んでいると。そして、二〇〇四年十月にプーチンが訪中し国境を最終的に画定したと。こういう中で、また二〇〇五年六月末から七月に胡錦濤も訪ロをしたと、共同宣言も出していると、エネルギー等の分野での協力関係が緊密化になっていると。
この一連の動きの中で大事なことは、この両国関係緊密化の背景には国境問題を解決したという、これが決定的な重要な要素になっているというふうに私は理解をしております。
中央アジア、これ元々旧ソ連時代の国境でありますが、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、そしてロシア含めて二〇〇一年、上海ファイブというのをつくって、そこでウズベキスタンも入れて上海協力機構が創設されました。この中央アジアとの関係、これは中国もロシアも新たな関係を結んでいると。しかし、その背景には、これも国境画定というのが中央アジアと中国の間でできているという、そういうこれが解決されたという背景があるという視点をこれはきちんと踏まえておく必要があるんではないかと思います。
それから、NATOとの関係、EUとの関係、これも天然ガスとか石油の輸出とかいろんなことも含めて、NATOの拡大はロシアも望まないにしても新たな関係を結ぼうとしている。インドとの関係、アメリカとの関係、これもいろんなパートナーシップを結んでいる。
こういうロシアの外交政策でありますが、一方、日本との関係はどうかといいますと、貿易投資、それほど大きくはなっていない。人的交流もまあそこそこ、文化芸術交流、これもまあまあやっている。しかし、最近はロシアの経済も順調なものですから、非常に強気になってきているんではないか。
二〇〇四年の貿易額で比較しますと、日米が一千九百二十四億ドル、それから日中が一千六百八十四億ドル、日韓が六百六十三億ドル、これに対してロシア、日ロはわずか八十八億ドルと、もう全然けたが違う、こういう関係なわけですが、このロシアとの関係で、平成十五年には日ロ行動計画を作ったりとか、いろんな関係強化の方向性等をつくっておりますが、このロシアの外交政策について、あるいは対日政策について、どういう認識をされているか、簡単にお伺いしたいと思います。