高野博師の発言 (決算委員会)
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○高野博師君 それでは、北方領土問題についてもう少し突っ込んでお伺いしたいと思いますが、去年の七月でしたか、知床が世界遺産に登録をされたので、私も環境省にいたんで現地を見てまいりました。知床の方から見ると国後島がこんなに近いものかというのにちょっと驚きまして、これが北方領土なのかと。
地元のいろんな町民の方等と懇談をしましたときに、向こう側からごみが流れてくるとか、トドは国境がないから向こうに行っちゃってとか、いろんな問題がありまして、自然遺産を本当に保護するにはロシアの協力がないとうまくいかないと。僕はその後、在京のロシュコフ大使にもその話をして協力をお願いしました。
北方領土というのは面積が約五千平方キロメートル、約五千平方キロメートル。人口は一万四千三百人。択捉にロシア人が約七千八百人住んでいると。この択捉に半分以上はもう住んでいるんです、ロシア人が。国後は四千四百人と。色丹に二千百人。歯舞は国境警備隊等が住んでいると。
こういう状況なんですが、この北方領土問題について、実際にはロシアが実効を支配しているわけです。日本が幾ら不法占拠だと言っていても、実効的に支配しているのはロシア。これを、この状態をいつまで続けるんだと。日本が四島は一括返還だとずっと原則的に主張しているのは、それはそれでいいんですが、そもそもこの領土問題というのは簡単に解決したためしがないわけです。
そこで、例えばイギリスとスペインというのは、一七〇二年からジブラルタルというスペインにある小さい町を争っているわけですね。もう三百年以上も領土問題を争っている。チャールズ皇太子が新婚旅行で寄ったというだけで大騒ぎになったわけです。こういう関係がありまして、お互いに主張を曲げない限りは絶対解決しない。あるいはアルゼンチン、昨日も話しましたが、アルゼンチンとイギリスはフォークランドの島をめぐってこれは戦争までやっているわけです。
こういう、もう世界じゅうで至る所領土問題というのはあるんですが、主権国家が併存するこの国際社会の中で、最も古くて最も難しい問題というのが領土問題だろうと思うんですが、それを何とか乗り越えられる知恵を出せないものかというふうに考えるんですね。
そこで、我が国は北方領土は固有の領土だと言っているんですが、固有の領土、これはどういう意味でしょうか。