森元恒雄の発言 (憲法調査会)

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○森元恒雄君 ただいまのスイス、フランス、EUの派遣議員の先生方の報告をお聞きしまして、私なりの感想を申し上げたいと思います。
 まず、一つ非常に印象を受けたのは、フランスのその憲法院の存在、あるいは国民投票のルールを法律ではなくてデクレで決めるということについてですね。これは、憲法改正を様々な諸情勢の変化に、時代の変化に応じて円滑、スムーズに対応していくという方法として優れた一つの手法かなという印象を受けました。
 特に、我が国の場合には最高裁判所が憲法判断を回避してきたということが、この五、六十年の長い間にわたって憲法改正が一回も行われずに来たということに多少なりとも影響があったところではないのかなという感じを持っておりますけれども、そういうことからして、条約の締結あるいは法律の制定等々に当たって違憲判断を適時適切に行っていくということが憲法の在り方そのものにも影響を及ぼしているんだということを改めて認識した次第でございます。
 反面、法律の、この国民投票についてはスイスあるいはフランスも定着をしておるというふうに伺ったわけでありますけれども、これはむしろその制度改正を、時代のスピーディーな変化に対応するのを難しくしている、ブレーキを掛ける方向で働いておるような気がいたしました。
 特に、スイスの場合には、国会が制定した法律を国民投票でむしろ拒否するか否かを問われるという仕掛けでございますので、殊更そういう印象を受けました。この辺は、国の成り立ち等の違いあるいは制度の定着の違い等を考えた場合に、我が国でこの両国のような国民投票制度を導入することは私はむしろ消極的に解する次第でございます。
 それから、あと一点、両国とも地方自治が大変進んでいるといいますか、定着している国でございます。私も二年ほど前、フランスの内務省を訪れまして、三万五千の市町村についてこれを合併推進するというような考えがないのかというようなことを聞きましたけれども、日本とやっぱりフランスなんかの場合には、市町村の地域における意味、あるいは市町村長の役割、ポジションというものがかなり違っているような気がいたしました。それからまた、市町村にどのような仕事を期待するのか、担ってもらうのかというようなこの位置付けも違うところが多分にあるんじゃないかなと。
 ただ、日本の場合にも、合併を進めても、やはり住民自治というものをもっと充実していく手法としてどういうものがあるかと。合併特例区とか自治区とかいう制度が設けられておりますけれども、そういうものをどう活用していくかということがあるんじゃないかなという感じがしております。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 森元恒雄

speaker_id: 3780

日付: 2006-02-22

院: 参議院

会議名: 憲法調査会