福島啓史郎の発言 (憲法調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○福島啓史郎君 私、今日、議題になっております報告につきまして、私の意見を述べたいと思います。
まず、国民投票制度でございます。
報告にありました、スイス、フランスの例が御報告ありました。私は、この国民投票制度といいますのは、それぞれの国の民主主義の在り方と密接不可分の関係にあると思います。言い換えれば、スイスは直接民主制であり、フランスは半直接民主制であると。これに対しまして、私の考えるところによれば、日本は代議制だろうと思います。これは要するに明治のですね、要するに、この国会開設運動などから見ましても、やっぱり代議制を日本の民主主義の原点にしているだろうと思うわけでございます。したがって、代議制を通じた民主主義というのが私は日本の民主主義の基本ではないかと思うわけでございまして、そういう意味でこの国民投票制度を考えなければならない。
そうしますと、私、日本における国民投票制度といいますのは、一つは憲法改正でございますね。これはもう憲法にも書いてあるところでございます。それ以外の事項につきまして国民投票制度を設けるか設けないかにつきましては、私はそれは解散によって民意を問うべきものではないかというふうに思います。
どういう場合に解散を行うべきかということにつきましては、例えばこの報告書の二ページにあります、スイスの場合の集団安全保障のための組織又は超国家的共同体への加盟などの義務的に行う場合の例、それからフランスの、八ページにあります公権力の組織に関する法案、経済・社会政策に関する法案、重要な条約の批准を国民投票にかけるという規定があるわけでございますけれども、そういった重要な事項につきまして解散によって民意を問うということを日本の民主主義の慣行として運用をしていくということを検討すべきではないかというのが私の国民投票制度に対する意見でございます。
二番目に、憲法裁判所でございますけれども、私は、日本において、自民党の憲法草案にはないわけでございますけれども、検討に値する課題だというふうに考えております。その場合には、憲法裁判所はフランスのように、フランスのこの役割は、私、一種の賢人会議だろうと思います。その一院、二院の上に更に賢人会議として、国の重要な事柄につきまして、国の政策を過ちなきよう賢人としてチェックをするという、そういう役割を憲法裁判所を設けて担わせるのも、私、十分検討に値することではないかというふうに考えております。
三番目に、EU憲法条約についてでございますけれども、私、フランスで否決されたときにヨーロッパにいたわけでございますけれども、デンマークにしましてもフランスにしましても、EUが将来拡大をしていって、そのときに、国とこの拡大されていったあるいは統合されていったEUとの関係につきまして国民が不安に思っている、この先どういうふうになっていくんだろうかというその不安が、私、否決に導いただろうと思いますし、そのことについてEUは将来像をむしろ示さなければ、この憲法条約はなかなか賛成を得るのは難しいんじゃないかという印象を受けました。これは意見でございます。
以上でございます。