川崎二郎の発言 (厚生労働委員会)

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○国務大臣(川崎二郎君) 阿部委員とこういう議論をし合うとは、私、夢にも思ってませんでして、私のグループのこの問題の正にオーソリティーでございますし、何でも分かっている人に質問されるというのは、学校の先生に生徒が質問を受けているようでございますので、失礼なこともあるかと思いますけれども、お許しを賜りたいと思います。
 先ほど、一つの切り口を阿部委員がお示しをいただきました。我が国は、そういう意味では欧米に追い付き追い越せ、こんな思いでやってきたと。特に、福祉の分野ということになれば、ヨーロッパ社会を見ながら歩んできたことは間違いないと思っております。そして、我が国はこれからどの方向へ行こうかというときに、例えば少子化対策にいたしましても、また介護にいたしましても、様々な先進国の例を見ながらいろいろなことを考えてきたことは事実だ。
 そういう意味で、今回、分権というものを進めていく中で、我が国はどの方向へ進むんですかということが大きな議論であろうと思います。実は生活保護の議論の中で、市長さん、知事さんとかみ合わなかったのはその点でございます。
 私から御提案申し上げたのは、フランスという中央集権国家ならば生活保護はすべて国が責任を持つことになりますと。一方で、ドイツのような分権国家ならば生活保護はすべて地方で行うことになりますと。我が国は、そういった意味では、生活保護は国が四分の三、地方が四分の一御負担をいただいておりますので、重層的に役割分担しながらやってきている。そういう意味ではアメリカに近い形になっておるのかなと、こう思っております。そして、より分権を進めろという形ならば、やはりどこの国をモデルとしながら、いや、日本独自のものをつくり上げていくのかと、こういう観点で議論したいと申し上げましたけれども、基本的にはやはりこれは国が担うべきだという知事さん、市長さんの御意見と、私どもは、それでは少し切り口を変えてみましょう、すなわち生活保護費を三つに分けてみました。一つは生活費、実態の生活費、それから住居費、それから医療費に分けてみました。
 生活費というお金の支給に関しては、御主張どおり、やはり国が責任を負うべきかなと、こう、まあ一つの切り口。そして、しかし住宅ということになると、正直申し上げて地方の方がいろいろな事情が分かっているんではなかろうかと、また地方自体も住宅というものをお持ちじゃないんでしょうかと、そういった意味では地方の裁量権に任した方がいい分野ではなかろうかと。したがって、税源移譲とともに全部地方へ移しましょうと、こういう提案をした。
 それから、医療につきましても、今、医療制度改革の中で入院から介護の方へと、こうしていく。したがって、この分野のリーダーシップもやはり県や市の方が取りやすいんじゃないですかということで、少し切り口を分けてみて御相談をさせていただきましたけれども、どうしても国と地方の役割という接点ができ上がらなかったもんですから、そこで私は、いろいろ与党の皆さん方からも御意見を伺ったし、いろいろ悩みましたけれども、結論として、話合いが付かないものを国の権力で押し付けるという話になると、これは後々のこの社会保障行政、やはり重層的な役割を担っていくもんですから、ここは一歩引きましょうということを知事さんに申し上げたところでございます。
 しかしながら、生活保護費の適正化ということについてはひとつ合意をしてくださいということで、知事さん、市長さん、私と官房長官が四人でサインをいたしまして、生活保護費の適正化に向けてやっていくということで既に話合いが始まり、そして我々に課せられた課題については一つ一つ解決しながら、今、特に大都市が問題でありますから、進めさせていただいているところでございます。
 いずれにせよ、私どもはやっぱり重層的な役割を担わなければならないということで、地方と国がしっかり話合いながらやっていきたいなと、こう思っております。

発言情報

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発言者: 川崎二郎

speaker_id: 15105

日付: 2006-03-29

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会