厚生労働委員会

2006-03-29 参議院 全161発言

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会議録情報#0
平成十八年三月二十九日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     松村 祥史君     阿部 正俊君
     前川 清成君     家西  悟君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山下 英利君
    理 事
                岸  宏一君
                中村 博彦君
                谷  博之君
                円 より子君
                渡辺 孝男君
    委 員
                阿部 正俊君
                岡田  広君
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                武見 敬三君
                中原  爽君
                西島 英利君
                藤井 基之君
                水落 敏栄君
                朝日 俊弘君
                家西  悟君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                津田弥太郎君
                辻  泰弘君
                森 ゆうこ君
                山本  保君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   委員以外の議員
       発議者      岡崎トミ子君
       発議者      和田ひろ子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   川崎 二郎君
   副大臣
       厚生労働副大臣  中野  清君
       厚生労働副大臣  赤松 正雄君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       岡田  広君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        江口  勤君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       岡崎 浩巳君
       消防庁次長    大石 利雄君
       文部科学大臣官
       房審議官     泉 紳一郎君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       スポーツ・青少
       年総括官     西阪  昇君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       北井久美子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    中村 秀一君
       厚生労働省老健
       局長       磯部 文雄君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       厚生労働省政策
       統括官      塩田 幸雄君
   参考人
       川崎医療福祉大
       学教授
       産経新聞客員論
       説委員      岩渕 勝好君
       宮城県社会福祉
       協議会会長
       前宮城県知事   浅野 史郎君
       高浜市長     森  貞述君
       高齢者運動連絡
       会事務局長    篠崎 次男君
       NPO法人しん
       ぐるまざあず・
       ふぉーらむ・関
       西理事      中野 冬美君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手
 当法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○児童手当法の一部を改正する法律案(岡崎トミ
 子君外二名発議)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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山下英利#1
○委員長(山下英利君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、松村祥史君及び前川清成君が委員を辞任され、その補欠として阿部正俊君及び家西悟君が選任されました。
    ─────────────
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山下英利#2
○委員長(山下英利君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手当法等の一部を改正する法律案及び児童手当法の一部を改正する法律案の両案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長北井久美子外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山下英利#3
○委員長(山下英利君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山下英利#4
○委員長(山下英利君) 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手当法等の一部を改正する法律案及び児童手当法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手当法等の一部を改正する法律案について、政府から趣旨説明を聴取いたします。川崎厚生労働大臣。
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川崎二郎#5
○国務大臣(川崎二郎君) ただいま議題となりました国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手当法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 政府においては、平成十八年度予算編成の基本方針を閣議決定し、国と地方に関する三位一体の改革を推進することにより、地方の権限と責任を大幅に拡大し、真に住民に必要な行政サービスを地方が自らの責任で自主的、効率的に選択できる幅を拡大するとともに、国、地方を通じた簡素で効率的な行財政システムの構築を図ることとしております。
 また、一昨年成立した年金制度改正法においては、平成二十一年度までに基礎年金の国庫負担割合を三分の一から二分の一に引き上げることとし、これに向けて平成十七年度及び平成十八年度において、所要の税制上の措置を講じた上で、国庫負担割合を適切な水準へ引き上げるものとされたところであります。
 この法律案は、かかる政府の方針等を受け、児童手当における国庫負担の割合の見直し及び支給対象年齢の引上げ、基礎年金の国庫負担割合の引上げ、国庫補助金等の廃止等の措置を講ずるものであります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一は、児童手当及び児童扶養手当の支給に要する費用について、国、都道府県等の負担の割合を見直すとともに、児童手当においては、給付の支給対象年齢について、現行の小学校第三学年修了前までを小学校修了前までに引き上げることとしております。
 第二は、基礎年金の国庫負担割合について、平成十八年度以降は、三分の一に千分の十一を加えた割合から、三分の一に千分の二十五を加えた割合に引き上げることとしております。
 第三は、特別養護老人ホーム等の施設整備に充てる都道府県交付金の一般財源化を行うとともに、介護保険施設等における保険給付費について、国と都道府県の負担の割合を見直すこととしております。
 第四は、市町村又は都道府県による知的障害児施設等の施設整備に要する費用等について国庫負担の対象外とすることとしております。
 最後に、この法律は平成十八年四月一日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
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山下英利#6
○委員長(山下英利君) 次に、児童手当法の一部を改正する法律案について、発議者岡崎トミ子君から趣旨説明を聴取いたします。岡崎トミ子君。
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岡崎トミ子#7
○委員以外の議員(岡崎トミ子君) このたび、民主党・新緑風会から提出いたしました児童手当法の一部を改正する法律案、いわゆる子ども手当法案につきまして、提案者を代表し、趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。
 民主党は、子供第一の方針で、子供を中心に据えた様々な政策立案に取り組んでまいりました。昨年の衆議院議員選挙で掲げた政権公約、マニフェストでも、月額一万六千円の子ども手当創設を始め、子ども家庭省設置への着手、幼保一体化の推進、学童保育の拡充、小児医療体制の充実、仕事と家庭の両立支援策など、子供が安心して育ち、その可能性を実現することができる社会の実現を目指す政策を打ち出しています。そして今回、子供が安心して育つことができるよう、また、親が安心して子供を育てられるよう、子育てに係る費用を社会全体で負担すべきであるという考え方に立つ、この子ども手当法案を民主党の子育て応援政策の柱の一つとして法案化、政府提出の児童手当法等改正案への対案として提出したのです。
 昨今、少子化への対応が大きな課題となっていますが、私たちは、少子化の状況に対しても、産めよ増やせよ的な発想に立つのではなくて、子供を産み、育てたいと希望する、希望を持つ人々が安心して子供を持つことができるように、総合的な子育て応援政策を充実することで対応することが何より重要だと考えています。
 子供を産み、育てたいと思っている方たちが、その希望を実現できない最大の理由の一つが経済的な要因であることは、各種の世論調査でも明らかになっています。必ずしも収入に余裕のない子育て世代の家計にとって子育ては大きな負担になってしまうのです。もう一人子供が欲しいと思いながら、経済的事情から断念せざるを得ない方たちも少なくありません。子供たちは、未来の社会を担う大切な存在です。その子供たちを産み、育てたいと思っている人々を社会全体でしっかり支える仕組みが今こそ必要とされているのです。
 子ども手当の財源は、配偶者控除や子供の扶養控除などを解消することなどによって確保します。税の控除を解消する代わりに、現在、高齢者に比べて十七分の一しかサービス給付を受けていない子供に給付するという考え方です。現在の所得税の控除制度は、所得の高い層に相対的に有利な制度であって、本当に支援を必要としている方たちに対する適切な支援にはなっていません。控除を解消して手当に転換することによって、特に所得の低い層の子育てを応援することができるのです。
 すべての子供たちに安心して育ってほしい、すべての希望する人々に安心して子育てをしてほしい、そういう願いを込めて、同僚議員の御理解を願いながら、以下、法律案の概要を御説明いたします。
 第一に、題名を「児童手当法」から「子ども手当法」に改めるとともに、その目的を、児童を養育している者に子ども手当を支給することにより、児童の養育に係る経済的負担の軽減を図るとともに、次代の社会を担う児童の成長及び発達に資することとします。
 第二に、子ども手当は、義務教育修了前の児童を監護し、かつ、これと生計を同じくする父又は母等に対し支給するものとし、子ども手当の支給に関し、所得制限は設けないものとします。
 第三に、子ども手当は、月を単位として支給するものとし、その月額は支給の対象となる児童一人につき一万六千円としています。
 第四に、子ども手当の支給に要する費用は、その全額を国庫が負担するものとしますが、暫定措置として、当分の間、子ども手当の支給に要する費用は、その百分の九十二に相当する額を国庫が負担し、地方及び事業主については、これまでの負担額を踏まえ、その百分の二・五に相当する額を都道府県及び市町村がそれぞれ負担し、その百分の三に相当する額を事業主からの拠出金をもって充てるものとしています。
 第五に、国は、子ども手当の支給に要する費用を賄うための安定した財源を確保するため、所得税に係る扶養控除等の改廃その他の必要な措置を講ずるものとします。
 なお、この法律は平成十八年四月一日から施行するものとしています。
 以上が本法律案の趣旨及び内容の概要です。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いいたします。
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山下英利#8
○委員長(山下英利君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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阿部正俊#9
○阿部正俊君 短時間でございますが、今の法案につきまして、関連することも含めまして少し質疑をさせていただきたいと思います。
 どうぞ、私のお聞きすることは、正直、ある程度分かっている上での話でございますので、大臣、どうかひとつこれからの社会保障について、どういうふうな政治が行われても、やはりきちっと政策論として国民に明示して、言わば納得といいましょうか、負担が少ないからいいんだという発想じゃなくて、システムとして、やはりこれからの社会にとってそういうことなのかなというふうな合意形成に資するような相当率直な提案といいましょうか、というのをしていかないと、どんな政権であれ私はもたないと思います、ことがありますので、社会保障というのは増えればいいというものではございませんし、かつまた国民の税負担が増えればいいというものでもない。一方で、社会システムとしてやはり維持していかなければ社会全体が回転していかないということだけは事実ではないかと思うんですね。
 だから、負担と給付のバランスをどうかというのは言わば初歩の初歩でございまして、それだけにとどまるんじゃなくて、全体のシステムとしてこれから、まあ私は成熟社会と言っていますけれども、そういう中で、年金にしろ医療にしろ介護にしろ、あるいは子育ち、子育てにしろですね、というふうなシステムについてどういうふうに構成していくかというふうな観点で御発想をいただきまして、是非、将来展望を切り開いていってもらいたいと。
 従来の福祉というのはどっちかといいますと、負担は少ない方がいい、給付は多い方がいいというふうなことを、まあそれを、まあ当然のことと言ってはなんですけれども、言っていませんけれども、そういう傾向もないではなかった。これからはやはりそうはいかないと。
 私は、大きな意味で今や日本は、まあ昭和三十六年ごろに言わば第一ステージの社会保障の基本ができたんだと私は思います。つまり、国民皆保険の年でございます。だけど、そのときの発想といいますのはどうしてもやっぱり、まあ非常に極端な言い方しか、ちょっと知恵がないんで恐縮ですけれども、生きるか死ぬかのところのナショナルミニマムのレベルをどうするかという議論がどうしても中心だったような気がするんですけれども、今はちょっとそうじゃないんじゃないかなと、相当高いレベルに達している国だと思います。
 私は、第一ステージの社会保障論と第二ステージの社会保障論とは違うんではなかろうかというふうに思いますし、第二ステージとして改めてシステムとしてどんなふうなシステムがいいのかということについて接近できるような論議を展開していかなきゃいかぬのじゃないかなというふうに思いますので、どうか大臣、ひとつ御自分の率直な意見を御開陳いただければ有り難いなというふうに思います。
 正直言いまして、政府参考人の方、答弁が不十分だとか申し上げませんけれども、どうか社会保障についてそうした思い切った、国民に向かって本当に問える姿を勇気を持って提示していくということが今求められているんじゃないかなと思いますので、どうかひとつ、そういう意味での積極的な、ある種の意欲的な御答弁なり御意見なりをちょうだいできれば有り難いなと思っていますので、よろしくお願いします。
 まず一つは、三位一体改革について、十七年度のときに、国民健康保険制度について従来の国庫負担を都道府県負担に一部切り替えまして実行したはずでございますけれども、そのときの額は幾らだったのかということもお聞きしますが、同時に、大きなことは、仕組みの考え方として、県負担をするという限りは、全国一律の国の配分ではなくて、県単位にそれなりのまあ自主性といいましょうか、県単位について、A県とB県はやり方違うよというようなことを前提にしたやり方というのを、医療保険についても、国民健康保険については工夫していこうじゃないのというふうな思いがあったのではないかなと思いますんですけれども、その辺についてどんなふうに実施されようとしているのか、あるいは実施に着手したところもあるかと思いますけれども、金額と、それから各自治体ごとの言わば裁量というか自主性というのをどういうふうに発揮されようとしているのか。
 特に、国民健康保険の場合には、保険制度でございますので、保険者というのは各市町村なり、その他のところもあるわけでございますが、被用者保険も含めてですね、保険者というのはどうも今まできちっとした保険者機能を発揮していないような気がするんですけれども、この辺との関係についてお答えいただければ第一問として有り難いと思いますけれども、よろしくお願いします。
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水田邦雄#10
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。
 国民健康保険制度につきましては、委員御承知のとおり、高齢化の進展、それから低所得者層の増加がございまして、大変財政状況厳しいわけでございます。こうした状況を踏まえまして、私ども、保険運営の広域化を通じました財政の安定化、それから医療費の適正化を進めることによってその基盤、体力を強化する必要があろうかと考えてございます。
 この保険運営の広域化でありますとか医療費の適正化に当たりましては、ただいま委員から御指摘ありましたとおり、都道府県がそれぞれの置かれた状況におきまして主体的な取組が必要であるということから、昨年の国保制度改正におきまして、確実な財政措置が講じられる三位一体改革の中で、都道府県に市町村間の財政を調整する権限の一部を移譲するということによりまして、都道府県の役割の強化を図ることとしたところでございまして、具体的には都道府県調整交付金という仕組みを導入したものでございます。
 あわせまして、都道府県が保険料負担軽減の観点からも市町村を支援することといたしまして、低所得者の保険料負担を軽減する制度に係る都道府県の負担割合を引き上げたところでございます。これらの都道府県負担の導入に伴います税源移譲額は約六千八百五十億円と、このようになってございます。
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阿部正俊#11
○阿部正俊君 保険局長ね、申し訳ないけれども、説明したってしようがないんですよ。要するに、都道府県でどういうふうな違いが生じたのかと。実質的な評価を、その政策の評価をしたんですか。導入したと、額がどうだという話は分かっています。だけれども、都道府県の自主性を尊重するから地方自治に回したんでしょう。これ答えなきゃ。大臣、どうですか。
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川崎二郎#12
○国務大臣(川崎二郎君) 言われるとおり、都道府県が市町村の調整を行うという仕組みにしてまだ一年なものですから、多分彼らはデータを持ってないんで阿部委員に対する御回答ができないんだろうと思いますけれども、確かにそういう視点に立って、制度改正の結果として都道府県の果たす役割、役割が変わってきたならば、県単位によってかなり変化が来ているんじゃなかろうかと。そして、どこの県の運用がうまくいって、他の県にもこれをモデル事業としながら頑張りなさいよと言うのか、いや、私たちは独自性発揮しますと言うのか、そんなことをしっかりウオッチしながらやっていくのが私どもの行政の責任だろうと思います。
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阿部正俊#13
○阿部正俊君 分かりました。よろしくお願いいたします。
 同じような意味で、生活保護の問題をちょっと、今回の法律改正に入ってないんですけれども、お聞きしたいと思うんですが、昨年の十一月から暮れにかけて地方団体、政府・与党等で様々な論議が、生活保護について対象とするかどうか議論されたと思うんですけれども、結果的には法律案に入っておりません。これにつきまして、いきさつ、それから基本的な考え方、これからの展望等についてまずお尋ねしたいと思いますが、どうでしょうか。生活保護の問題について入っていないことについて、御説明なりこれからの考え方を、展望を聞かしてください。
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川崎二郎#14
○国務大臣(川崎二郎君) 阿部委員とこういう議論をし合うとは、私、夢にも思ってませんでして、私のグループのこの問題の正にオーソリティーでございますし、何でも分かっている人に質問されるというのは、学校の先生に生徒が質問を受けているようでございますので、失礼なこともあるかと思いますけれども、お許しを賜りたいと思います。
 先ほど、一つの切り口を阿部委員がお示しをいただきました。我が国は、そういう意味では欧米に追い付き追い越せ、こんな思いでやってきたと。特に、福祉の分野ということになれば、ヨーロッパ社会を見ながら歩んできたことは間違いないと思っております。そして、我が国はこれからどの方向へ行こうかというときに、例えば少子化対策にいたしましても、また介護にいたしましても、様々な先進国の例を見ながらいろいろなことを考えてきたことは事実だ。
 そういう意味で、今回、分権というものを進めていく中で、我が国はどの方向へ進むんですかということが大きな議論であろうと思います。実は生活保護の議論の中で、市長さん、知事さんとかみ合わなかったのはその点でございます。
 私から御提案申し上げたのは、フランスという中央集権国家ならば生活保護はすべて国が責任を持つことになりますと。一方で、ドイツのような分権国家ならば生活保護はすべて地方で行うことになりますと。我が国は、そういった意味では、生活保護は国が四分の三、地方が四分の一御負担をいただいておりますので、重層的に役割分担しながらやってきている。そういう意味ではアメリカに近い形になっておるのかなと、こう思っております。そして、より分権を進めろという形ならば、やはりどこの国をモデルとしながら、いや、日本独自のものをつくり上げていくのかと、こういう観点で議論したいと申し上げましたけれども、基本的にはやはりこれは国が担うべきだという知事さん、市長さんの御意見と、私どもは、それでは少し切り口を変えてみましょう、すなわち生活保護費を三つに分けてみました。一つは生活費、実態の生活費、それから住居費、それから医療費に分けてみました。
 生活費というお金の支給に関しては、御主張どおり、やはり国が責任を負うべきかなと、こう、まあ一つの切り口。そして、しかし住宅ということになると、正直申し上げて地方の方がいろいろな事情が分かっているんではなかろうかと、また地方自体も住宅というものをお持ちじゃないんでしょうかと、そういった意味では地方の裁量権に任した方がいい分野ではなかろうかと。したがって、税源移譲とともに全部地方へ移しましょうと、こういう提案をした。
 それから、医療につきましても、今、医療制度改革の中で入院から介護の方へと、こうしていく。したがって、この分野のリーダーシップもやはり県や市の方が取りやすいんじゃないですかということで、少し切り口を分けてみて御相談をさせていただきましたけれども、どうしても国と地方の役割という接点ができ上がらなかったもんですから、そこで私は、いろいろ与党の皆さん方からも御意見を伺ったし、いろいろ悩みましたけれども、結論として、話合いが付かないものを国の権力で押し付けるという話になると、これは後々のこの社会保障行政、やはり重層的な役割を担っていくもんですから、ここは一歩引きましょうということを知事さんに申し上げたところでございます。
 しかしながら、生活保護費の適正化ということについてはひとつ合意をしてくださいということで、知事さん、市長さん、私と官房長官が四人でサインをいたしまして、生活保護費の適正化に向けてやっていくということで既に話合いが始まり、そして我々に課せられた課題については一つ一つ解決しながら、今、特に大都市が問題でありますから、進めさせていただいているところでございます。
 いずれにせよ、私どもはやっぱり重層的な役割を担わなければならないということで、地方と国がしっかり話合いながらやっていきたいなと、こう思っております。
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阿部正俊#15
○阿部正俊君 それじゃ、ありがとうございました。正に、まあ特に福祉行政、生活保護を含めた、行政の地方と国の役割分担ということについて、非常にまじめにダイレクトに論議してきた時期というのは意外と少ないんじゃなかったかなというふうに思いますので、是非実りある論議の結論を得られるように努力をしていただきたいと思います。
 まあ、特に生活保護については、やはり結果論でございますが、いわゆる扶助率ということを考えますと、都道府県によって、大体、一番低いところと高いところでは七、八倍の差があるわけですよね。これが果たして国民一律ということを言えるのかどうなのかですね。
 率直に言いますと、これからの社会保障というのは、レベルの高さ云々というだけじゃなくて、公正な形で運営されているというところをやはり確保していくということが大事な視点じゃないのかなというふうに思うわけでございますので、どうか、そういう意味で、負担のおっ付け合いみたいな話ではなくて、まともな意味でのシステム論として展開してもらいたいということを御要望申し上げたいと思うんです。
 特に、あえて言いますと、厚生労働省、特に旧厚生省でやっていたような福祉行政、生活保護を含めて、老人の介護保険も含めて、医療保険もそうですが、やはり実際に国が直営で、直轄でやっている部分というのはほとんどないというふうに言っていいくらいではないかと思うんですね。ほとんど市町村ないし都道府県という、自治体のかかわってくる場面というのが非常に多いわけでございますので、生活保護だけではなくて、これからも出てまいりますが、都道府県、市町村との役割分担といいましょうか、いうふうなことをやっていかないといけないんではないのかなと思いますので、その辺の基本的な理念といいましょうか、三位一体の改革というのは、何かいかにも、まあ確かに財政面が中心になることはやむを得ないんでございますけれども、やっぱり第二ステージのこれからの福祉論にふさわしいシステムがどういうことなのか。
 特に、公正な形で世の中にシステムとしてつくっていくということを考えますと、旧厚生省でやってきたことのほとんど大多数が、やはり基礎自治体である、自治体との間の共同、あるいはそれ全部一律でいいのか、果たして公正さを考えた、AさんとBさんと違ってもいいんではないかという面も私は否定できないんじゃないかなと思いますので、その辺についてのこれからの厚生行政の地方との関係といいましょうか、自治体との関係ということについての整理の仕方の理念的な考え方について、再度大臣、ちょっとお聞きしておきたいなと思いますけれども、お願いします。
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川崎二郎#16
○国務大臣(川崎二郎君) 先日、ロシュの会長さんと議論する場がございました。今回の鳥インフルエンザ対策、すなわちタミフルの備蓄について諸外国の状況どうですかと、こう、教えてくださいと、どこの国が一番うまくいっていますかと言ったら、やっぱりフランスがうまくいっていると言うんですね。やっぱり中央集権国家というのは危機管理早い。じゃ、どこが遅いんだって言ったら、やっぱりドイツが遅いと。これはまだ予算も決まっておらぬと、こういうお話がございました。
 その中で、我が国は、市場備蓄別として、二千百万の備蓄、半分が国、国が千五十万、地方が千五十万、もちろん地方財政手当をいたしますけれども、そういう体制の中で、まず最初に我が国、国が七百五十万備蓄をして危機管理を整えますと。しかし、危機管理といえどもやっぱり地方の隅々まで手が回らなければならない。そういう見地からするとやはり地方も備蓄してほしいということで、一年目の終わりから二年目にかけて地方も備蓄をしていただいて、国、地方で一千五十万人ずつの備蓄すると、こういう計画になっています。私は、正直言ってこれが今の日本の姿だろうと思っているんです。
 フランスのように、国がもう既に備蓄終えています、フランスは、二五%分。確かに早いなという感じします。しかし、いや、ドイツは全然ですよと言われると、何となくああそうなのかなと思いながら、我が国の体制というのは、今申し上げたように、まず全体的な問題は国が基本的に持つ。しかし、やはりある程度、一、二年という年限の中では地方もきちっと完備してもらうということでお願いをして、御了解もいただいて進んでいる。
 そういう意味では、三位一体というものを考えましても、まず危機管理という仕事は我々の仕事なのかなと。実は参議院の予算委員会でも、難病予算を地方によこせといったことがあるのかという御下問をいただきまして、いや、地方からこういう要求出ていますよということでお示ししたことがございましたけれども、実はそんな議論がございまして、やっぱり危機管理については国がまず責任を負っていかなければならないと、こんな感じをいたします。
 それから、今委員のお話にありましたように、一体性を保つべきものと、そろそろ地方間で違ってもいいじゃないかというものを仕分しながら、ある意味では、今、一段階、二段階というお話もいただきました。一段階のレベル行くまではやっぱり国がきちっと予算配備をしながらやっていくと。しかし、もう二段階目を目指すならば、地方に財源をお渡しをして、権限をお渡ししてやっていっていいんではないかと。そういう意味では、今回、知事さんとの議論の中で、施設介護給付費、この給付と、それから施設整備費、合わせてセットでお渡しいたしました。これについては大変高い評価を知事さんからはいただきました。そこまで踏み込んでやってくれますかと。
 そういう意味では、そういう段階を迎えたものはそういう形で整理をしていったらいいんだろうと。そういう意味では、国がやっている施策も今みたいなような形で少し分けながら、国が絶対やらなきゃならないもの、いや、そろそろ成熟して地方に渡すべきものというものを議論していくことが根本的に大事なんだろうと思っています。
 どうも今回は野党の皆さん方からも御批判いただく、まず小泉さんの大号令がありまして、逆に言えば、なかなか各省庁、大号令がないと動かないというのも事実でございますから、大号令があった中でやってきたと。しかし、次にやるんだったら、やっぱりきちっと理念をもう少し整理してやっていくと。しかし、余り整理ばかりに時間掛けますとどうも遅くなるというのが公務員のややもすると癖でございますから、やはりスピード感を持った理念整理をしながら次の対応をしていかなければならないのかなと、こう思っています。
 で、最後に申し上げたいのは、我が国がどういう国家を目指すのか。ここはやっぱり国民合意を早くつくらなきゃならないと。随分差があるんだと思いますよね、随分差があると思います。
 少子化対策でも、フランス、スウェーデンの例をもってこれが一番いいんだって言われるけど、じゃ、我が国はそういう国を目指すんですかということになると、ちょっと違うような感もいたしておりますので、そういう意味では、どういう目標を持つべきかなということも国会の中でしっかり議論しながらやらせていただければ有り難い、こう思っております。
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阿部正俊#17
○阿部正俊君 ありがとうございました。どうぞ意欲的に、全体的な枠組みをきちっと踏まえていただきまして、オープンにかつ公正にやっていただくということが大事なのかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 さて、具体的な話で、今回、児童手当法の一部改正が盛り込まれておりますが、これは私の後に予定されております、特に児童手当につきましては渡辺先生からまた詳しくお取り上げいただけるんじゃないかと思いますので、それは私は少し離れますが、むしろ次世代支援政策と私は言いたいんです。少子化対策というのはどうも大人の現実に、我々の論理ではないかなと。我々の将来の年金が心配だから子供を多くつくっておこうやとか、あるいは生産力が落ちるからもっと子供多くないと困るよとか、これじゃないんじゃないかなと。
 本来、子供は自分で育つんですよ。確かに、産むのは大人です。生まれた子供は、それは乳飲み子はともかくとして、僕は中学生ぐらいからもう大人と同じ扱いにしていいんじゃないかなと。だからむしろ私は、言葉じりではございませんけれども、子育てではなくて子育ちではないかと。一字違うんです。「て」と「ち」の違いだけですけど、えらく違うんじゃないかなと。別な言い方しますと、我が国の状況を考えますと、自分に照らしても反省すべき点が少なくないんでございますが、やはり子の親離れと親の子離れができてないという面がないかなというふうに思うんです。
 子育てといいますと、いかにも何か母親の責任みたいになっちゃうような気がするんですね。小学校五、六年ぐらいになってもまだやっぱり何かそんな感じで、しかも三世代、世帯同居なんて減っているものですから、不安で不安でしようがなくなってくる、責任がある。だから、あとはもう子供産むのが面倒くさいことならば、それはむしろ子供なんかつくらないで優雅な生活した方がええという話になってしまう。ということじゃなくて、世帯として子供を産むか産まないかを決めるんじゃなくて、そうじゃないんです、私が言うのは。世代として、大人の世代がこれから育つ世代、あるいはまだ生まれてもこない世代に対して未来を持った社会と財政を用意するというのが我々の責任じゃないか。
 それからしますと、例えば悪いこと言いますと、今度も何とかテロ対策船とか、あるいは昔何とかエンゼルプランとかやってた、数千億円。一方で、三十兆円ぐらいの国債を発行してツケ回ししてる。これはどうなんだろうかと。まず、ツケを回さないこと、それからいい環境を用意すること、それさえまずやることが先決じゃないかなと思います。お金上げることだけで済む話じゃないだろうというふうに私は思います。したがって、子育てではなくて子育ちということで問題を考えてみてもらったら有り難いなと。
 児童家庭局長さん、あなたはその仕事ですよ。未来の子供たちから見て今の大人に対して発言していくこと、これがあなたの仕事だと僕は思うんです。でなかったら、児童家庭局というのは外しなさい。そう思います。大人の論理だけで今考えていないかということをむしろ反省してみてもらいたい。
 今回だったって、小泉さんの、三十兆円切ったのかもしれませんけれども、やっぱり先送りでしょう。六十年間の国債ですからね。六十年間の子供たちまで使うものを我々が使っているわけです。これは世代として間違いじゃないでしょうか。これは自民党が悪いとかなんとか言えるかもしれませんけれども、世代として考えたらやっぱり、私は世代として、大人の世代として落第だなと思います。だから、極端に言うと、教育基本法の改正も賛成ですが、その第一条には、私は、借りた金は返すと書いてください。プライマリーバランスなんという格好いいことを言ってて、どうも返さない人が多いんじゃないかなという気がするんだけど。どうもこれじゃ政治としては私は落第じゃないかなと思うんですね、経済的にはそれでバランス、しばらくしのげるかもしれませんけれども。そんなふうな感じいたしますが。まあ余り余計なことばっかりしてても駄目ですけど。
 それからすると、私は、少子化対策というよりも、児童手当のあれももちろん大切なことですが、同時に、社会システムとして次の世代に対して本当に子育ち、自分で育つ環境ができているのかねということを考えてみると、例えばよく言われる女性の就業形態、子供は女性からしか生まれませんので、子供がきちっと生まれて育つ環境ができているというようなことを考えると、就業のMカーブなんというのはもうとんでもない話なんじゃないかなと思うんですね。これ余り改善されたという話も聞きません。育児休業ということも、取得率もどの程度なのか、どの程度進んで、そのために経済界も含めてどう協力したのかということについては見えてきてない。
 これじゃやっぱり私は次世代支援政策にはならないんではないかというふうに思うんですね。少子化対策というような言葉はやめましょうよ。大人の論理じゃないですか、それは。次世代の、どういうふうに育てられる、育つ環境が用意できるかという発想で物事考えてもらいたい。
 したがって、例えば女性の就業のいわゆるMカーブ、妊娠・離職、あるいは就職・就業、出産・離職・就業、子育て・離職・就業というようなことがやっぱり直されないと本物の次世代支援政策にはならないんじゃないか、借金を増やさないことはもちろんのことでございますけれども。
 この辺について、ひとつ御所見をちょうだいしたいと思います。
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川崎二郎#18
○国務大臣(川崎二郎君) 確かに、一つ一つの対策、経済的支援、私自身は三つの柱と言っておりますけれども、経済的支援、それから保育の支援、それから雇用の問題、こういう問題を一つ一つ丁寧に解決していかなきゃならないということも大事でありますけれども、まず基本的な理念、将来にツケを回すようなことはしない、自分たちの時代のことは自分たちで解決していくと、こういうものをまず持たないといけないという阿部委員の高邁な思想であり、またしょっちゅう我々そういうお話をいただいているんですけれども、正に我が国の社会というものを、今日の社会をつくったのは我々の責任でございますので、その社会自体の問題点というのをもう少しお互いに指摘し合いながら、次の時代にはどうあってほしいという期待、こんなものを持ちながら政治全体が進んでいくべきだと、こういうお話であろうと思います。
 一方で、少子化の原因というものを考えますと、一つは結婚が遅れてきている、また結婚しない人が増えてきた、これが大体三分の二の理由。三分の一の理由が、どうも、我々の世代また次の世代までは結婚した夫婦が二人の子供を産んでいるけれども、今のままの推移でいくと二を切ることになるかもしれないなと。したがって、若い夫婦が、このままいくと、二人の子供を育てるには経済面や雇用の問題から達成できないんではなかろうかと、こんな課題も出てきているように思っております。
 したがって、もちろんまず理念をきちっと立てながら、しかし、一方で一つ一つの施策も急がれるということは事実でございますので、両方うまくいくように、いろいろな御意見を賜りながら何とか前進できるように努力をしてまいりたいと考えております。
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阿部正俊#19
○阿部正俊君 ありがとうございました。
 それじゃ、具体的な話でございますが、児童扶養手当の改正が盛り込まれておりますが、地方負担というのはなぜなのかという議論があるんだと思いますが、私、前から疑問に思っていますのは、児童扶養手当というのはだれに対する手当なのかと。一応大人が受け取るわけですから、その養育、扶養している者ということになりますけれども、願いは子育ちなんだと思うんです。女性であれ男性であれ、男性はないか、母子家庭のいわゆるお母さんへの支援じゃないんだと思うんです、端的に言えば。それじゃちょっと女性に気の毒ですから、子供が受け取るべき話なんではないかと。
 となると、今、生別母子というのは増えております。つまり、離婚による、子供ができた後離婚するときのケース。自由ではありますけれども、子供に対する責任はやっぱりきっちり果たしてもらわなきゃいかぬというのが、児童扶養手当という、他の大人が出すわけですから、税金で、その前に親御さんがちゃんと責任取っているかねということは、どうも日本は甘いんじゃないかと思えてしようがありません。
 第一義的には、やはり子供さんの育成ということについての扶養の責任というのは親が持つべき話なんで、それはどうも、どれぐらいの率が親の費用、仕送りといいましょうか、しているのかどうなのか、あるいはそれを実現するためにどんな工夫をしているのか、諸外国と比べてどうなのかということについてひとつお答えをいただきたいと思います。
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北井久美子#20
○政府参考人(北井久美子君) 離婚母子世帯におきます父親からの養育費の状況でございますけれども、平成十五年の調査によりますと、離婚母子家庭のうち、養育費の取決めをしておりますのが三四%、そして、現在も養育費を受けておりますという回答の者が一七・七%ということでございまして、養育費は、御指摘のとおり、母子家庭の自立を図る上で重要であると思いますけれども、実際にはその支払は低調な現状にございます。
 こうしたことで、厚生労働省といたしましては、養育費の手引というものを作りまして、これは現役の裁判官の研究会での御研究などを踏まえて作ったものでございますが、養育費の額の相場や養育費の取得手続等を示した手引でございます。こうしたものを各都道府県に配付をしておりますほか、市町村窓口で離婚届を取りに来られる際にその養育費の取決めをしましょうということを訴えることが有効でありますことから、養育費の取決めに関するリーフレットを、市町村窓口で離婚届用紙を渡す際に手交していただくべくリーフレットを作りまして、各市町村に配付をいたしております。
 さらに、法改正の関係では、近年、二回にわたりまして民事執行法が改正をされまして、養育費の強制執行手続が改善されたところでございまして、こうした制度の活用が今後見込まれると考えております。
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阿部正俊#21
○阿部正俊君 北井局長さん、もうちょっと理念を持ってくださいよ。税金でやるということは、その親でない人が育てると、正に社会システムとして子育ちを応援するんですから、そのためには、まず親御さんとしてやることをきちっとやっているという状態をつくることによって初めて国民も納得するんじゃないですか。それもしないで、ただかわいそうだからやるという時代じゃないわけでございますので。
 三割から四割ぐらい、せいぜい三割から四割ぐらいですね。残りはどうなるんですか。それは、仮にね、じゃ子供中心ですから、どうしても出せなかったら出しても結構です。でも、将来出せるようになったらそこから取ってくるぐらいの気持ちで考えてもらいたいなというふうに思います。そういうふうな意味で初めて国民も、離婚もまあ別に自由ですけれども、ちゃんと果たしてほしいし、果たさなかったら、子供が気の毒だから子供には出しましょうと、だけど親からは取ってくれということが本来の、まあ言わば公正さと先ほど申し上げましたけれども、そういった物の考え方の一つじゃないかなと思いますけど、御決意のほどをもう一回お聞かせください。
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北井久美子#22
○政府参考人(北井久美子君) 別れた父親から養育費を確保するということは、民法上も母子寡婦福祉法上も責務がありまして、当然のことでございますが、我が国の場合、協議離婚がほとんどで、なかなかそのときに必ずしも養育費の取決めをしていないということがやっぱり強制的に取立てをするとかということについての難点であろうと思っております。
 諸外国においては裁判による離婚がほとんどでございまして、そういうことになりますと立替払みたいな仕組みもできるかと思いますが、日本では現状の離婚制度においてはそうした強烈な仕組みづくりはなかなか難しいと思っておりますので、厚生労働省といたしましては、やはりきちんとこの扶養義務ということをわきまえて親御さんが責任を果たしていただくべく、その広報周知といったようなことで取り組んでいきたいというふうに思っております。
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阿部正俊#23
○阿部正俊君 是非、三年後ぐらいに、これぐらい向上しましたということを教えてください。三年後私いないと思いますけれども、是非そうしてください。
 それから、ちょっと話別になりますが、高齢者関係の施設整備についてお尋ねいたします。
 今回、交付金を廃止いたしまして、都道府県の裁量にゆだねるということになりましたが、ただ一方で、これはかなり細かい話かもしれませんけど、いわゆる施設整備費の参酌標準というのを国が作っているんですよね。これまだ生きているようにも聞いているんですけれども、任せた以上は任せっきりにするというのが本来ではないかなと思うけど、その関係はどうなんですか。
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磯部文雄#24
○政府参考人(磯部文雄君) 参酌標準は、各市町村が介護保険事業計画を策定する際に各種サービスの見込み量を定めるに当たって参酌すべき目安として定めておりまして、在宅と施設のサービス量が均衡の取れたものとなるよう厚生労働省からお示しするということでございまして、施設整備費に係る助成の在り方とはかかわりなく参酌標準は必要なものであると考えております。
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阿部正俊#25
○阿部正俊君 そういうのはやっぱり、何というかな、表向き自由だと言いながら裏方で要らざるおせっかいを出しているという姿じゃないですか。任せるならちゃんと任せるということだと思います。
 元々は十数年前、ゴールドプランというのが初めて登場しまして、市町村が何をやったらいいか分からぬというようなところで、参考にして参酌しましょうと、してくださいということでお示ししたのが始まりでしょう。それからもう介護保険も行われ、施設整備も数十万人の入所施設もでき、やっているわけですよ。という中で、今度は整備費も補助金やめて、廃止してやるというわけでしょう。ということは、参酌標準で何でやるのかね。
 一方で、これちょっと聞きにくい話かもしれませんけれども、じゃ、運営費はどうしているのというところについて参酌標準みたいなものは何もない。介護保険で、都道府県別の給付費の額というのは、高いところと低いところではえらく差がありますよ。何でそれを同じく国庫負担ないしはそれに加えて後代の一律補助金で賄うんですかね。これは本当に自治ですか。自治というならば、A県とB県を違うということを認め、自分たちの財源で自分たちの施設整備なり運営費もやると、上下差が付いてくるということをある程度加味していくというのは本来ではないでしょうか。
 つらいことですけれども、もらう方は全部もう必要性に応じてもらえ、何というかな、基準、施設整備も何か本当は自由だけれども参酌標準みたいなので縛り付けるというようなことは何だろうかと本当に思うんです。それこそ正に地方自治と厚生行政のこれからの展望の中の一つの試金石だと思うんですよ。
 医療についても言えることですけどね。病床規制なんてやっていながら、こういったところについてはどんどんどんどん医療保険で給付はしているわけですよ。新しく作るところには一生懸命抑えると。そういう発想というのはどうだろうか。新しいシステムとして国民に納得できる話かどうかということについて、もう一度御答弁ください。
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磯部文雄#26
○政府参考人(磯部文雄君) 先ほども申し上げましたけれども、参酌標準は市町村を縛っているということではございませんで、市町村がそれぞれの介護保険事業計画を作るに際しまして、参考としてそれを見ながら、それぞれの市町村が自分の介護計画を立てて、それに応じて施設入所数をコントロールしていくということでございまして、あくまでも参考としてのものでございます。
 それから、それぞれの施設の運営費についてお話がございましたが、一つには、施設の整備というのは介護給付全体に影響をいたしますので、第一号の保険料との見合いがございますから、それぞれの市町村はそれぞれの一号保険者の保険料の状況を見ながら、また、それから今回、移譲に伴いまして都道府県の負担割合を五%増やしたということでございますので、それによりますと、都道府県自身で見ますと一二・五%が一七・五%ということで四〇%近い増加ということでございまして、それに応じてやはり都道府県も施設整備について自分の判断でやっていくということになろうと思っておりまして、両々相まちまして、自治あるいは自分の介護保険について自分のところで決めていくということができるようになると考えております。
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阿部正俊#27
○阿部正俊君 これはやめます。
 最後に一つだけ、私の提案をちょっと申し上げます。
 これからのいろんな介護保険なんかも含めて、医療保険もそうですが、保険の範囲を限定するとか、あるいは自己負担を増やすとかということをせざるを得ない状況が生まれてくると思うんですね。
 ただ一方で、そういうときに、よく厚生省では低所得者に配慮するって表現を使うんですけれども、私はちょっと、余りにも一般的過ぎて、これから先の展望をどう持てばいいのか分からぬということになりかねませんので、私は、例えば保険から外すとかあるいは自己負担をするとかということについては一応することにして、下手に免除だとか補助だとかというのをまずやめて、それをいったん払ってもらって、どうしても払えない人については別の、代替支払制度と私は自分では名付けているんですけど、そこから代わりに払っておきますと、その代わり債権にしておきますと、ただし、あなたが、その方が仮にお亡くなりになったら、財産を残されたら、そこからお払いくださいと、まずこちらの方にね、御自分のお子さんに行く前にですね。というようなところも、これから先考えていかなきゃいけない公正な、高度なレベルの社会システムじゃないのかなというふうに思いますけれども、代替支払制度というようなことを言っているんですけれども。
 生活保護もそうですね、資産についてほとんど評価しないですね、フローだけ。それからあと、今度の老人の、お年寄りの介護保険の食費とか、衣食住は原則保険外にしましたけれども、一部助成するという格好になっていますね。これからの医療保険だって国保だって、こんな一部負担の免除とか、点数低くするとかやっていますね。
 そういうものは別の制度としてやって、代わりに債権化して払っておきますから後で返してくださいとしないと、社会的な公正さというのは保てないんじゃないかなと思うんですね。関係のない子供さんというのは、出すといったら税金で出すわけですから、その分をお亡くなりになった方が、お子さんに関係のないという言い方変ですけれども、お世話余りしなかったお子さんに引き継がれていくようじゃ社会的な公正というのは僕は言えないんじゃないかなと思うんですけれども、それもこれからの高齢社会と言われる社会の一つのシステムではないかなと思いますけれども、最後にそれについての感想なりを大臣なりにお聞きして、終わりにしたいと思います。
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川崎二郎#28
○国務大臣(川崎二郎君) 私も、厚生労働大臣に就任する前ですかね、その後でしょうか、厚生省の人たちとこの議論をしたこともありますし、また大臣になってからも、少し勉強してくれと言ってあります。
 そういう意味では、どうしてもフローというものに着目して御負担を願っている、したがってフローがない人たちについては社会が責任を持っていくと、こういう形になっている。しかし、結果としてストックがあって、そのストックについては、お亡くなりになった後、御遺族の方々に相続されてしまう、そこはお世話をさしていただいた社会というものが優先になる社会ではないだろうかと、こんな議論の中で、そのやり方の方法として一つ今御提言いただいたんだと思います。
 確かに、これからよりお年寄りが増えていく時代、そして今回、所得のあるお年寄りに三割負担ということで医療制度改革をお願いすることになりますけれども、それと同じようにストックのある人たちについては、やはり若者同様の御負担をお願いをしていくという社会にだんだん変わっていくんだろうと、変わらざるを得ないと思っております。しっかり勉強しながら次の制度に向けてやっていきたいと、このように思っております。
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阿部正俊#29
○阿部正俊君 終わります。
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