水落敏栄の発言 (国際問題に関する調査会)
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○水落敏栄君 ありがとうございます。
自由民主党の水落でございます。
先ほど、澤委員から、東アジア共同体構築はちゅうちょなく進めなくちゃいけぬと、こういう御意見もございましたし、大門委員からも、東アジア共同体は必要なんだと、こうした御意見がございました。もちろん、私も、この東アジア共同体構想については、これは進めていかなくちゃいけないと、こう思っておりましたけれども、ただ、私の危惧するところが二、三あるものですから、その辺を申し上げさせていただいて、それに対して委員の皆さんからも御助言いただければ有り難いな、このように思っております。
昨年の十二月にマレーシアで開かれた第一回の東アジア首脳会議では、この地域における共同体の建設を促進すると、こういうふうに宣言をしております。そして、共同体の主たる目的は私は経済の相互依存にあると思いますけれども、しかしながら私は、共同体という概念の弱点が幾つかあるように思うわけです。
弱点ですけれども、その一つが政治体制の問題であると思います。この共同体の域内には、民主化を果たした国から共産党や軍部による独裁国家まで、各国の政治体制には著しい違いがあるということがございます。
その二つ目は、経済の問題であります。経済の発展度合いも、日本やあるいはシンガポールといった先進国と、ミャンマーとかラオスとかいったそうした途上国とは雲泥の差があるわけであります。こうした経済格差をどのように解決していくかということが第二点であります。
その三は、宗教上の問題であります。EUのほとんどの国はキリスト教でありますけれども、ASEANプラス3の域内ではいろいろあって、世界人口の第四位を占める人口二億二千万のインドネシアはイスラム教でありますし、タイ、ミャンマーは仏教、フィリピンはキリスト教等々であります。中国は余り特定した宗教はございません。したがいまして、そこから、宗教上の問題から、インドネシア国においては一部の州の独立紛争の問題もございますし、フィリピンのモロ・イスラム解放戦線、それらに伴うテロの問題は深刻であります。
第四は、どこの国が主導するかということであります。形式上ASEAN主導ということであると思いますけれども、大変失礼ながら、ASEANのどの国を見ても、果たして指導力を発揮できる国があるかどうか疑問であります。EU統合ではドイツ、フランスが先導しましたけれども、それに倣って日中というわけにもいかないんだろうと現時点では思います。
さらに、安全保障の問題につきましても、台湾海峡の問題、北朝鮮問題など、域内の重要な安全保障問題は、これは米国を抜きにしては語れないと思っておりますし、日本の安全も米国あっての安全だというふうに私は思っています。
そうしたことで、共同体構想の弱点ばかり申し上げましたけれども、これからの共同体構想を進めるについて我が国の立場からどのような方策取っていったらよいのか、大変大ざっぱな私の意見でありますけれども、委員の皆様の共同体に対する御意見があれば是非お聞かせいただきたいな、このように思います。
終わります。