福井俊彦の発言 (予算委員会)

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○参考人(福井俊彦君) お答えを申し上げます。
 まず最初に、今回、このように大変世間をお騒がせいたしまして大変申し訳なく思っております。心からおわびを申し上げます。
 お尋ねの件につきまして、順次、なるべく簡潔にお答え申し上げたいと思います。
 まず、村上氏との関係でございますけれども、村上氏とは、九八年、私が民間で仕事をしておりましたとき、具体的には富士通総研というシンクタンクで仕事をしておりますときに、富士通総研が主催する様々な研究会のメンバーで村上氏があったというふうなこともありまして、知り合ったわけでございます。当時、村上氏は、通産省の官僚といいますか役人でいらっしゃいました。日本のコーポレートガバナンスの改革、変革の必要性について大変力説しておられました。
 九〇年代の終わりというのは、日本全体が大変な閉塞感の中にあって、だれしも新しいことに積極的には取り組む勇気が出ない、むしろしり込みすると、そういう雰囲気の中で、官庁にお勤めの方がそんなに勇気を持って前向きの説を唱えられると、そのことだけでも大変私どもは共感を覚えた、富士通総研の多くのメンバー、私も含め共感を覚えていたわけであります。
 一年ほどたちまして、委員御指摘のとおり、九九年の夏に突然村上氏が、通産省を退任してでも、つまり独立して今後は日本のコーポレートガバナンスの改革に向けて頑張りたいと、こういうことを突然おっしゃいました。通産省の役人を辞めてでも一人でそれを頑張ると、ますます富士通総研のメンバー、私はその意気込みというものを評価すべきではないかというふうに思いまして、有志数人とともに拠出をした。私は一千万円と、サラリーマンとしての私には大変負担の重い額でございましたけれども、拠出をさせていただきました。
 その後、二〇〇三年三月に日銀総裁を拝命いたしました際に、民間でおりましたときに様々な民間会社と社外取締役その他コミットメントをしておりました。これは全部整理をしたつもりでございます。それから、村上氏との関係でも、アドバイスをすると、こういうことも今後はできないということで、これも断ち切ることにいたしました。すべて断ち切ったということでありますけれども、村上氏に対する一千万円の拠出についてそのときに考えました。富士通総研の有志とともに、当時の村上氏の志を激励するという趣旨で出したものでありますし、ファンドの性格と申しますか、拠出金の性格は、投資家、私が自らその具体的な運用を指示することができる性格のものではないと、一任勘定、投資信託とそういう点では同じものであるということを踏まえ、解約する必要はないと判断したわけでございます。
 その後、ファンドを保有し続けたわけでありますけれども、最近に至れば至るほど、私は日本銀行総裁の立場としては、村上氏その他個々の投資家の具体的な投資行動について、そこに立ち入って調べたり判断したりコメントをしたりする、そういうことはもうできなくなった立場で、ずっと報道等を頼りに彼の動きは見てまいりましたけれども、最近に至れば至るほど、村上氏の当初の志に本当に沿った行動を取っているかどうかということについて必ずしも確信を持てないという気持ちが次第に募ってきていたということでございます。そして、今年の二月になりまして、もう私は村上氏に対しての激励というのは十分尽くしたというふうに判断するに至り、解約を申し入れた次第でございます。何か具体的な契機があって二月に申し入れたということではなくて、最近に至る村上氏の行動が当初の志、本当に沿っているかどうかということについて確信がだんだん持てなくなったと、そういう気持ちの累積の結果ということでございます。
 解約の手続は、このファンドというのは、解約すればすぐ清算されてお金が戻るということではありませんで、解約そのものも決算期よりも大分前のものについて次の決算期に解約の手続が行われるということでございます。私は二月に解約しましたので、次の決算期というのは六月末、つまり、今六月でございますが、今月末になって正式の解約行為が行われる、つまり清算が行われると、こういうことでございます。したがいまして、ファンドそのものは継続運用と申しますか累積運用が行われておりますので、六月末の時点で正式に決算が行われませんと、私自身の最終的な損得勘定、これは全く分からないという状況でございます。
 仮に六月に清算が行われ、最終的なリターンと申しますか利益が残るということであれば、当初より私は利殖を目的にしてやったわけではないと、つまり、九九年、これは私どもとしては大変負担の重い額ですけれども、村上さんがまさかそんなにお金をもうけるということは夢にも想像しておりませんで、失敗すれば全部なくなると、でも頑張る男に対する支援ということでやったものですので、利殖目当てということでは全くありません。
 したがいまして、もし六月末に清算を受けて利益が残るようであれば、私自身の利益のためにこれを使うつもりは全くありません。初めからその意図はありません。もし結果的にプラスが残れば、国民の皆様がどのような角度からごらんになられても納得いただけるような使い道にこれは振り向けたいと、こういうふうに思っております。お金を出しました当初からのこれは一貫した物の考え方でございます。
 大要、以上でございます。

発言情報

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発言者: 福井俊彦

speaker_id: 9074

日付: 2006-06-15

院: 参議院

会議名: 予算委員会