園田康博の発言 (日本国憲法に関する調査特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○園田(康)委員 民主党の園田康博でございます。
私からも、さきの小委員会における、先ほど小委員長からの御発言、報告があったわけでありますが、それに関して三点ほどつけ加えさせていただきたいというふうに思っております。
まず、テレビ等における有料の意見広告の制限についてということでございます。
私どもも、やはりメディア規制というものに関しては、マスメディアの報道の自由あるいは表現の自由というものをきちっと守っていかなければならないという立場に立ち、そして自主的、自律的な判断というものを尊重しつつ、禁止をすることの是非については検討を加えていきたいというふうに考えたわけでございます。
その際には必要最小限度に抑えるべきではないかという観点から、テレビ等の広告放送につきましては、私ども民主党の原案においても、理性的な判断ではなくて感情的に訴えるという意味で扇情的な影響力を有するものであることや、あるいは広告を放送するには莫大な費用がかかるので資金の多寡によって格差が生じてしまうということなどから、投票日の七日前からの規制ということで考えておりました。
これまでの御議論を皆様方から受けるうちに、先ほど船田与党委員からもお話がありましたとおり、まず第一点として、総量規制という形で期日前投票期間に合わせて投票日前の十四日間としてはどうかという御提案や、あるいはさらに、先ほどありました、十四日間とした上で賛否平等の取り扱いに関する放送事業者の配慮規定というものを置いてはどうか。これは内容的なものではなくて外形的なものであり、公平性をきちっと担保するというところからの配慮規定というふうにおっしゃっておられるわけでございます。さらに、憲法改正案の発議後投票日までの全期間、先ほど御指摘ありましたけれども、これもいっそのこと禁止してはどうかという諸案、さまざま御提示をされているところでございます。
これに関しまして、メディア規制というものに関しての考え方の中で、広告も表現の一形態であることは当然のことであろうというふうに思っておりますので、報道の自由ということを念頭に置きつつ、原則、メディアの自主性や自主規制というものを尊重する立場には私どもも変わりはございません。
ただし、テレビCMについての、賛成意見、反対意見を対等に扱う、あるいは時間帯や曜日などにおいても公平に自主規制で扱うということが本当に可能であるのかどうかという疑念はまだ払拭し切れていないのではないかなという思いがございます。
加えて、例えば憲法改正案を発議するときに三つのテーマを同時に発議した場合に、A案、B案、C案すべてに賛成という意見、あるいは逆にすべてに反対という意見、あるいはABには賛成だけれどもCには反対、あるいはAには賛成だけれどもBCには反対、Aには反対BC賛成、AC賛成B反対、AC反対B賛成などという多様な意見表明というものが考えられるわけでございまして、これらを自主規制で公平に扱うことが本当に可能であるのかということも議論をしていく必要があるんではないのかなという気がいたしております。
いずれにしても、今後、こういったさまざまなシミュレーションを現場において行われるということを念頭に置きながら、このような疑念を払拭する努力を私どもも続けてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
もう一点、政党等にのみ無料広告を認めるということに関してでございます。
国民投票法案では、政党等は憲法改正案に対する意見を無料で放送することができると規定をさせていただき、テレビ等は政党等が録音あるいは録画した意見をそのまま放送するという、ある種、公職選挙法の政見あるいは経歴放送のようなものを想定いたしております。
政党のみに無料広告を認めることは合理的理由がないという御批判がございました。国会が改正案の発議機関として主体的役割を担うということは、私は憲法自体が期待をしているんではないか、同時に、国会を構成している政党こそが議論の経緯を熟知し、そして責任を負うということを可能ならしめる団体であるという形で、国民に対して改正案に関する基本的な情報を提供するのは政党が望ましいのではないのかなと現時点でも考えております。したがって、政党が行う広告については公営で行うことといたしました。
ただ、新聞広告につきましては、紙媒体のものとして国民投票公報が別途あるということから考えまして、あえて政党にだけ無料枠をつくる必要がないものと判断をいたしております。これは条文より削除するという方向で今検討をさせていただいております。
また、これまでの議論や与党提案者からの御指摘を踏まえて、先ほど船田委員からも政党以外の一般の団体について各政党が指名する団体は無料枠を利用することができるという御提案がありましたけれども、これについては私どももそのように検討をしてみたいというふうに思っておるところでございます。
三点目でございますが、広報協議会の構成と業務についてでございます。
広報協議会に求められている仕事といいますのは、改正案やその要旨や新旧対照表の作成、そして賛成意見及び反対意見の枠、スペースが公正かつ平等になっているかどうかをチェックするというものでございます。したがって、裁量の余地のない部分をオーソライズするのが広報協議会に求められている仕事であろうというふうに思っておりますので、このような性格からかんがみれば、広報協議会の構成としては、国会内組織として設けられている以上、会派所属議員数の比率によることが原則、しかしながら少数会派には配慮をするということとしていきたいというふうに思っております。
賛成、反対同数の委員数にするという御提案や御意見もございましたけれども、逆に、そういたしますと、改正案ごとやあるいは項目ごとによって賛成、反対の組織構成が変わるということも念頭に置かなければならないし、時に、全会派のうち賛成が九、反対が一という場合や、あるいは全会一致ということも場合によっては考えられるのではないのかというふうに思っておりますので、これについてはどのような構成にするのか疑問が残ってまいります。
そしてまた、先日の小委員会におきましては、各参考人から、この委員に政党以外の外部委員、あるいは外部委員による専門部会、あるいは第三者機関というものの設置を考えてはどうかという御指摘がございました。これは国民の議論をより喚起させるべきという立場からの御意見であったというふうに受けとめさせていただきました。
外部の有識者などの御意見を聞く機会というものは、この広報協議会の中、あるいは改正原案等々の質疑の中においても、しっかりと私どももこれは担保していかなければならないというふうに考えておるところでございますけれども、これの裁量の余地のない部分においては余り意味のないことではないのかなという御意見もあったことは御紹介をしたいというふうに思っております。すなわち、この広報協議会の仕事が賛成、反対それぞれの枠を形式的にオーソライズするという裁量の余地のないというところからすれば、これの中に外部の委員を入れて、あるいは反対の意見を入れてということを考えていくことには余り意味がないというふうに御指摘をされたものであると思っております。
加えて、裁量の余地のない業務を想定しているということからすれば、先ほど説明会の議論がございましたけれども、これの説明の内容等については、やはり今のタウンミーティング等々の話からすれば、裁量の余地がこの中にどうしても入ってしまうという危惧を払拭することは難しいのではないかという形で、この規定については私ども民主党としても削除する方向で考えたいというふうに思っておる次第でございます。
そのほかにも、公務員の政治的行為の制限規定の適用除外という御意見、御指摘もありました。これについては、私どもの主張に対して与党の方から一定の御理解を得ていただいているのではないかなという印象を持った次第でございます。
私の方からは以上になります。