伊吹文明の発言 (教育基本法に関する特別委員会)
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○国務大臣(伊吹文明君) 今、先生がおっしゃったとおりだろうと思います。基本的には、人間というのは、学校と地域社会とそして家庭の中で大きくなって、人格の形成をし、知識を付けていくわけです。
先生がおっしゃったことはすべてそのとおりだと思いますが、残念ながら、時代の進展とともに、まあ今から六十年前、現教育基本法が初めて制定されたときは、農業で自分の生活を支えている人は五割を超えておりましたね。ですから、土に定着をして三家族一緒に住んでいるという形態が非常に多く、そのことはコミュニティーができやすいということですね。ところが、今は農業で生活を支えている方はもう一けたというか、五%以内になっておりますし、多くの人たちは職を求めて都会に出てきておりますし、共働きが始まっておりますから、確かに家庭教育は大切なんですけれども、共働き、核家族という状態ではなかなか家庭が昔のようには機能しないと。その実は役割を学校の先生にやや期待し過ぎていると。学校の先生もいろいろなことをおっしゃりたい場面がたくさんあると思うんですよ、いじめの問題だとかいろいろなことがあると。しかし、教師のお立場としては言えないこともあるんでしょう。だから、私がここでこういうことを言っておるわけですが。
人間は、よく言われるように、母親の子宮の中にいたときに一番穏やかな状態にあるわけですから、家庭教育が根本であるということは大切ですし、またそういうことを大切にしていかなければならないということを学校教育の場でも教えなければいけないし、今回の教育基本法には家庭教育という条をわざわざ起こしたということもそういう意味ではございますが、現実はなかなか、社会の進展に伴って家庭教育が従来のようには十分ではないということは認めなければいけないと思います。