元島和男の発言 (総務委員会)

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○参考人(元島和男君) 私たちは、先ほど申し上げましたように、五十五万人が申請して、総理大臣の書状をもらった方々が四十五万人、その間の十万という数字は一体何を物語るものであるかということでございます。
 私自身も、鹿児島県、熊本県、佐賀県、長崎県、申請はしたけれども、何年たっても何の音さたがない、我々は一体どうなっておるのか、そういうことをおっしゃる方もおいででございましたが、本部の方からもう一回再検討してくれということで、今申し上げましたように、鹿児島県の方、熊本県の方、佐賀県の方、長崎県の方を調べましたところが、申請した県に関係書類がないということと、もう五十年、六十年たっている今日、本人がその証拠になる品物を持っておられない、そういうことのために、申請はしたけれどもそのままの状態に置き去りになっておるということでございます。
 行ってみて、証拠書類はないですか、こう言いますと、涙を流しながら遺族の方々が、うちのお父さんが兵隊に行かないものを何で兵隊に行ったってうその申請をしましょうか、わずか書状を一枚もらうためにそんなうその申請はしませんよと言って、涙を流して私たちに抗議をなさいます。ごもっともなことだと思います。
 せっかく政府が恩典を与えようということを新聞等で報道されておりますので、それをごらんになって申請をされた方もたくさんおいででございます。その中に、今申しましたとおり、証拠の書類がないからといってそのままの状態になっておるということ、そして、私たちが調べた中で、約四十名近くおられますが、再検査をしてもらった方はわずか何名しかいないんです。その三十何名の方々はそのまま置き去りでございます。こういうことを許されていいものでしょうか。だれが一体うその申請までして紙切れ一枚の書状をもらおうとするんでしょうか。私は、申請された方々の真心を認めていただいて、こういう方々にも早く、書状一枚でもよろしいから差し上げて、遺族の方々に安心してもらいたい、そう思うものでございます。主人も、もう国は、国のやり方はこれはいかぬ、もう日本の国を愛そうとか、日本の国のために頑張れとかとは言わぬ、もう自分たちだけで結構だ、そう言って死んでいきましたよということでございます。
 それからもう一つ。遺族の方々に書状を渡すということになっております。私は、第一議員会館の会議室で宮下会長に涙を流してお願いをいたしました。平成元年九月一日までに一生懸命にこの運動をされた方々が、亡くなった方には何の恩典もないんですか、余りにも国は冷たいじゃございませんかということをお願いをいたしまして、遺族の方々にも書状が申請すれば渡るようになりましたけれども、残念ながら、時既に遅し、平成十四年度にはほとんどの奥様方も亡くなっておられます。私の島原でも、百五十三名おった遺族の方が、平成十四年に申請されたのはわずか三十二名でございます。あとはみんな亡くなってしまっておられます。
 家族の方に、お父さん、お母さんに代わって申請をしなさい、こう言いますと、もう元島さん、結構ですと、もう父も母も国を恨んで、もう二度とお国のためと命をささげるようなことはするな、そう言い残して死んでいきました、もう私どももそういうものは要りません、そういう家族の声を聞きました。わずか、たった一名が、長男さんが申請をなさいました。恐らく全国的にも遺族の方々の申請はわずかだろうと、二、三万だろうと思っております。それだけもうみんなが亡くなってしまっておるんですよ。
 亡くなるときに何と言って死んだか、それが問題なんです。今の日本が、愛国という二字さえも教育基本法に盛るのにやあやあ言わなきゃならないような世の中にしたのは一体だれの責任なのかと、そう申し上げたいくらい私たちは残念でなりません。以上でございます。

発言情報

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発言者: 元島和男

speaker_id: 33682

日付: 2006-12-14

院: 参議院

会議名: 総務委員会