江畑謙介の発言 (安全保障委員会)
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○江畑参考人 お答えいたします。
日米間の、自衛隊及び米軍との共通性あるいは運用の一体化が進むということに関する御質問なんですけれども、どう対応したらいいかということでなくて、基本的に、今まで既に日本の自衛隊の運用権というものは独立しておりまして、それは、相互間の調整によって、どこまで米軍がやり、どこまでの負担を日本側が担当するかということは確保されてきています。
これが今までなかったのが、御存じの在韓米軍の韓国における戦時統帥権の問題で、平時においてもかつてはアメリカが持っていたのが返還され、今度は、二〇一二年をめどに、有事においては韓国軍がアメリカ軍の司令官の下に入るという形になっていたのが、そうではなくて、別個独立、韓国軍は韓国軍、独立した形で行う。
そのために、今ある在韓米軍司令部のような形ではなくて、在韓米軍と韓国軍、おのおの独立した国の独立した軍隊が韓国という地域及びその周辺地域を守る場合には、どうやって役割分担を行い、どこのところをどちら側が担当するかということを調整し合うわけですね。それがまさに日本と同じような形になる。もちろん国の状況が違いますから、アメリカと韓国の間で、どういう形でお互いの調整機能のシステムをつくっていくかというのはこれからの問題ですけれども、基本的には日米間のものに似たようになると思います。
それが今度行われるのが、具体的な形としては、平時の日米間の政治的な要素の高い調整だけではなくて、有事においてはどうするかということが、まさに横田につくられる日米間の運用調整司令部と申しますか、そういうところで行われるということになって、したがって、必ずしもというより間違いなく、日本の独立性はこのまま保持されたままだろうと思います。
ただ、今議員が御指摘になられたような危険性というもの、日米間の利害が異なるというような場合があります。例えば、予想されるものとしてみれば、イランに対してアメリカが軍事行動を起こすという場合にどういうふうに我々はそれに対応したらいいかという話になりますね。アメリカは表上はイランから一滴も油を買っていませんが、裏でスポットや何かでどういうふうにやっているかわかりませんけれども、それはともかくといたしまして、日本は一九%をイランから輸入、依存しています。今のところ撤退状態ですが、アザデガン油田の開発や何かでいろいろ利権の問題もある。
それで、アメリカのイランに対する軍事的な行動が行われた場合、そこにアメリカが、例えば沖縄の基地を中継としてディエゴガルシアに戦闘機部隊やあるいは爆撃機部隊を派遣するという場合に、沖縄の嘉手納基地を使いたいと、事前に言ってくるかどうかわかりませんが、もし相談されあるいは現実においてそれが確認された場合にどういう対応をとるかというようなときには、かなり大きな政治的な決断が迫られる可能性はあります。
その一つの例としては、一九八六年のリビア爆撃のときに、アメリカは、イギリスから発進するアメリカ軍の戦闘爆撃機を、フランスやスペインの上空の通過の許可を願い出たんですけれども、両国は拒否いたしました。そのために、アメリカは、ジブラルタル海峡を通って、つまり完全に公の海の上を通って地中海に入るという、したがってその分だけ非常に長距離になりますが、空中給油を重ねて、途中でそのために事故が起こってアメリカ軍機が何機か落ちましたけれども、そういうような事例もありました。
ですから、それを日本がやれというわけではございませんけれども、そういうような方法ということも、事例も過去にはあった、同じNATOの中でも利害が対立する場合にはそういうこともあるということを御参考に申し上げておきます。
以上です。