猪口邦子の発言 (予算委員会)
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○猪口委員 総理、まことにありがとうございます。大変に本質に踏み込んでお答えいただきました。
総理の少子化に対する思い、まあ大きな声で言うかどうかは別で、官房長官時代から非常に熱心で、積極的で、この分野こそ重点化していこうという、そういう思いにあふれていたと私は思い出しております。まことに感謝申し上げ、総理大臣として一層この分野の強化に不退転の決意で取り組んでいただければと、お願い申し上げます。
それでは、柳澤大臣にお伺い申し上げます。
柳澤大臣は、私、思い出すこと、たくさんございます。少子化対策の担当として、国として政策を強化するときには、一つには予算措置があります。それから、もう一つには税制での対応がございます。予算措置を強化していくには、今申し上げましたとおり、当時官房長官でありました安倍総理を私はお頼りいたしました。そして、税制を改正しなければならない、子育て支援型の税制という考え方を党税調においてしっかりと打ち立てていただかなければならない。そのときの党の税調会長は柳澤大臣でいらっしゃいました。私は、当時、一般に党税調の議論というのはそう早く始まらないんですけれども、昨年は、二月、三月の時点から柳澤大臣のもとで、積極的に少子化対策を支援するような新しい税制の考え方を内々に議論を始めたと伺いました。
私は、自分の日記を見ましたところ、三月一日に、柳澤大臣に意見を伺いに議員会館のお部屋に伺っております。そのとき、当時の柳澤税調会長は、少子化分野は大変重要だ、なかなか理解が得られないかもしれないけれども担当大臣としてしっかり頑張るように、党税調の側からは全力をもって支えてあげたい、早い時期に議論を始めることによってみんながその話になれていく、内々でいろいろと議論していると。これは、税調の他の幹部の先生方に伺ったときも、皆、口をそろえてそういうふうにおっしゃってくださいました。
私の印象としては、柳澤大臣は、本当にこの少子化対策について熱心に、そして女性の社会的な機会の拡大について理解を示しながら、具体的な施策がどうあるべきか、税制がどうあるべきか、そういうふうに考え抜かれてこられた先輩の議員の先生でいらっしゃると感じておりました。
それで、さきの残念な発言がございまして、大臣はたび重ねて謝っていらっしゃいます。私は、そのお姿を拝見するたびに、非常に胸痛むものがあります。もちろん、発言された言葉は決して適切でなく、すべて反省しなければならないということは言うまでもございません。そして、大臣は、それについて、そのように、すべて撤回し、反省し、謝罪されてきました。改めてここで謝罪していただきたいということを、私としては非常に申し上げにくいです。そのように徹底的に謝罪されてきたわけですから、ここは、大臣の本心は決してそこにはないということを私としては理解しております。
そこで、私は、柳澤大臣が生まれたころ、そして柳澤大臣の世代について思いをいたしておりました。
柳澤大臣は、終戦を迎えたとき、ちょうど十歳の直前のころだったと思います。そして、その後、職業人となって、日本の戦後復興の時代、また、無資源国でありながら石油危機を乗り越える、そのような時代を切り開いて、そして、日本がさまざまな価値の転換を見ていく中で、その新しい価値と積極的に向き合う、そのような努力をされてきた世代ではないかと思います。
もちろん、若い世代から見れば、いろいろなところで、発言が不十分でありますとか、さきの発言のように、間違っている発言ということがありました。しかし、それについて、その発言を完全に反省して取り下げておられます。
そのことについて、その世代が、異なる時代の中を生きてきたにもかかわらず、新しい男女共同参画、そして少子化対策の子育て支援など、新しい価値と積極的に向き合うその努力を一生懸命され、かつ、間違ったことについて、それを取り消し、謝罪し、その努力をしているということについて、そういう新しい価値と向き合う努力について、今後一層さらに進めていただきたいと思いますとともに、世代間において、一人の人のキャリアタイムの中で、大きく日本の社会の価値が変遷する中で、上の世代の、心を込めた対応をしつつも、言葉が不十分であったり間違っていたりしたということについて全面的に撤回される。そのこともまた認めて、受けとめて、また、新しい世代とともに、新しい世代のために、先ほども、若い人たちにフィットした少子化対策を打ち立てなければならないということをおっしゃってくださいましたけれども、そういう新しい世代の思いを重視して歩み続けてくださるというところに、やはりそこに、ある種の、非常に国民社会として重要なものがあるのではないかと思います。それは世代間の問題もあるのかもしれませんが、上の世代の方が新しい価値にしっかりと向き合おうとしている努力について、私は、積極的にさらに努力していただきたいと考えております。
大臣に、さきの発言のことも含めて、今後一層少子化対策を重点化し、世代を超えて、若い世代の苦労や新しい価値について努力してくださることをよろしくお願いしたいと思いますが、御意見を伺いたいと思います。