猪口邦子の発言 (予算委員会)
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○猪口委員 ところで、少子化対策でございますけれども、新しい少子化対策の考え方の基本となっておりますのは、二つの大きな柱がございます。一つは、子育て支援、それからもう一つが、働き方改革でございます。この二つは、まさに車の両輪のように、今後、それぞれあわせて強化していただきたいと思うところでございます。
よく少子化対策は、いろいろと案があるけれどもどれが一番重要なのかということを聞かれることがありました。この国では、経済政策についての議論が非常に活発でありまして、経済政策においては、一番重点化するべき政策、こういう物の考え方があるのだと思います。しかし、社会政策においては、さまざまな家庭あるいは個人において困難の内容がさまざまでありますので、そういう意味では、どれか一つを重点化して答えが出るということではありません。体系的に、総合的に、そして、かなりきめ細かくさまざまな施策を組み合わせなければならないと思います。
ここで簡単に、新しい少子化対策の背景となっています考え方を述べてみたいと思います。また、それにつきまして厚労大臣のお考えを伺いたいと思います。
そのような考え方を表明して施策を強力に推進しようとしている中で、実は、我が国の人口動態の流れが変わってきております。二〇〇六年の出生数、これは、特に後半期において急増するようにもなっておりますし、また、二〇〇六年においては、結婚数も実に大きくその前の年を上回るようになっています。
このことが示すことは、政府が本気度を持って軸足を少子化対策に置けば、若い世代が、いろいろと不安はあり、経済的にも立ち行くか不安はあるけれども、しかし自分たちの生活の中で子育てを頑張っていこう、そういう政府に対する信頼あるいは社会に対する信頼を回復してくれるものではないかと感じております。
そこで、そのような少子化対策の考え方なんですけれども、まず第一に、子育てというのは、第一義的に保護者の責任であります。しかし、その保護者を社会全体で支えなければならない、それが社会の責務であるという考え方でございます。
それから、もちろん、特に働く母親、共稼ぎの家庭、そのような家庭を重点化することも必要でありますが、同時に、全子育て家庭支援という考え方をとり、特に我が国ではゼロ歳から二歳の間の子供たちは専業主婦によって育てられている率が高いので、すべての子育て家庭が裨益するような少子化対策ということを柱にしたわけでございます。
それから、三つ目は、乳幼児の時期、これは、その親にとって、本人の年齢も若く、したがって、その人の生涯の中で所得が低いときであろう、このように考えますと、乳幼児を抱えている家族を支援することを重点化するということも考え方にございます。
それから、四つ目として、従来は、子供の安全、安心ということは必ずしも少子化対策の観点から議論されたことではないかもしれませんが、私は、全国各地を担当大臣として回り、現場の意見、地方の意見を聞く中で、保護者たちが最後に語る言葉は、いろいろあるけれども、結局は不安であると。治安状況、子供が巻き込まれるべきでないような事件の多発、この社会についての漠然と不安感があるということをおっしゃいましたので、子供の安心、安全ということを重点化するということを考えました。
それは、新しい少子化対策の中の、例えば小学生期におきます放課後子どもプランによって、小学校に上がりますと、低学年のときは下校時刻が早く、その不安感から母親が仕事をやめなければならないということも多いことを知って、今後は、小学校の中で預かりながら、夕方までスポーツをさせたり、補習を望む子供にはそれをさせたりということを可能にする施策を導入したり、あるいはスクールバスの導入を積極的にしたりという、こういう考え方を施策体系の柱として、あるいは考え方として抱いていたわけでございます。
そして、その二つの大きな柱は、子育て支援、そして働き方改革でございます。そして、子育て支援につきましては、子供の年齢進行順に施策を整理しまして、わかりやすく、国民が自分の子供の年齢だったらどういう支援策が受けられるのかということを示していったわけでございます。
細かい施策の説明はここではいたしませんけれども、厚労大臣に、今私が申し上げました、今後我が国におきます少子化対策を強化するときの基本的な考え方、そして、体系的に、総合的に、多角的に推進しなければならず、どれか一つ、どっちが重要なのかという議論よりも、そのような体系性が重要であるということについて御意見を伺えればと存じます。