齋藤潤の発言 (経済・産業・雇用に関する調査会)

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○政府参考人(齋藤潤君) それでは、私の方から、経済財政諮問会議によって設置されました労働市場改革専門調査会が本年四月六日に取りまとめました第一次報告について御説明をいたします。
 お手元にお配りしております報告書の骨子を参考にしていただければと思います。
 本専門調査会は、昨年十二月に設置された専門調査会でございまして、八代尚宏国際基督教大学教授を会長に、それから樋口美雄慶応大学教授を会長代理に置きまして、労働経済、労働法、社会学等の専門家や弁護士あるいはシンクタンクの所長等の有識者によって構成されております。その役割は、働き手の視点から労働市場の現状を点検し、中長期的な改革の基本的な方向性と数値目標等の政策目標の在り方を検討することにございます。
 議論すべき課題は広範に及びますけれども、四月六日に取りまとめられました第一次報告におきましては、若年、女性、高齢者の雇用問題と労働時間短縮を中心にいたしまして、ワーク・ライフ・バランス実現の取組に焦点を当てて取りまとめられたところでございます。
 第一次報告は、「はじめに」と「おわりに」を別にいたしますと三章立てになっております。第一章は問題認識、第二章は目指すべき労働市場の姿、そして第三章はワークライフバランス憲章の策定というふうになっております。
 まず、第一章の「問題認識 六つの「壁」の克服を目指して」でございますけれども、ここでは、まず一のところで働き方をめぐる環境変化を企業をめぐる変化と働き手をめぐる変化に分けて整理しております。
 そして、これを受けまして、続く二のところでは克服すべき課題を整理しております。その課題を一言で申しますと、現在、働き方をめぐって大きな環境変化が見られる中で、労働市場がそれに対応できていないことにあるというふうにされております。より具体的に課題を見ますと、働き手にとりましては働き手が直面する六つの壁として整理できますし、マクロ経済的には経済成長に対する制約として整理できるというふうにされております。
 それから、続く第二章、「目指すべき労働市場の姿 多様で公正な働き方を保障」では、十年後を念頭に、目指すべき労働市場の姿を整理しております。その柱は、一のところにありますように、生涯を通じて多様な働き方が選択可能になることを始めといたしまして、以下、八つの項目にまとめられておりますが、一言で申し上げますと、多様で公正な働き方を保障されるような、そういう労働市場が目指されるべきであるというふうにされております。
 そして、第三章でございます。「「ワークライフバランス憲章 働き方を変える、日本を変える」の策定」というふうにございますが、この表題でも分かりますように、ワーク・ライフ・バランスの実現を主題にしております。ここでは、働き方と生活の間に存在する不均衡を是正し、ワーク・ライフ・バランスを実現することは日本の将来にとって緊急の課題であるという問題意識の下で、その実現に当たっては、すべての就業希望者にとって充実した働き方が可能になるよう就業率の向上を図る必要がある、また、そうした就業が豊かな家庭・地域生活と両立するように、労働時間の短縮を合わせてその取組を進めなければならないというふうにされております。その上で、就業率の向上と労働時間の短縮につきまして数値目標を掲げて取り組む必要があるというふうにされているわけでございます。
 数値目標の考え方につきましては、一のところにあるとおりでございますが、具体的に申し上げますと、まず就業率につきましては、就業希望者が就業できるようにするということを基本的な考え方としておりまして、数値目標が設定されております。
 まず、若年者の就業問題を念頭に置きまして、十五歳から三十四歳層の男性につきまして就業率を四%ポイント引き上げるということ、それから十五から三十四歳層の未婚の女性について三%ポイント引き上げることが目標として掲げられております。
 次に、女性の就業問題を念頭に置きましては、二十五から四十四歳の層の既婚女性につきまして一四%ポイント引き上げるということが目標として掲げられております。
 それから最後に、高齢者の就業問題を念頭に置きましては、六十から六十四歳層につきまして一三%ポイント引き上げること、六十五から六十九歳層につきましては一二%ポイント引き上げることが目標として掲げられております。
 以上が就業率に関する数値目標であります。
 次に、労働時間につきましては、特に仕事と生活の間の不均衡が拡大していると考えられますフルタイム労働者の労働時間を短縮するということを基本的な考え方としております。その上で、完全週休二日制を一〇〇%実施すること、年次有給休暇を一〇〇%取得すること、残業時間を半減させることを目標に掲げておりまして、これによってフルタイム労働者の年間実労働時間を一割短縮するということを数値目標として掲げております。
 最後に、二のところでございますが、ここでは、ワーク・ライフ・バランスを実現するには、政労使による国民運動を巻き起こし、大胆な意識改革を図るとともに、具体的な取組を果敢に進める必要があるというふうにした上で、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた本格的な取組を進めるために、「ワークライフバランス憲章 働き方を変える、日本を変える」の策定を提言しております。
 これは、そこにありますように五か条から成り立っております。第一条は、多様な働き方の権利を含め、働き方の共通原則を確立すること、第二条は、税・社会保障等、働き方に中立的な制度への改革を行うこと、第三条は、多様な保育サービスの提供、保育所の整備により待機児童を解消すること、第四条は、働き方の見直しを通じた仕事の効率化で年間実労働時間を大幅に削減すること、そして最後に第五条は、政労使による合意形成の仕組みを構築することというふうにされております。
 以上、簡単でございますが、労働市場改革専門調査会の第一次報告のあらましについての御説明でございます。

発言情報

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発言者: 齋藤潤

speaker_id: 7494

日付: 2007-04-25

院: 参議院

会議名: 経済・産業・雇用に関する調査会