高木新二郎の発言 (経済産業委員会)

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○参考人(高木新二郎君) まず、今の日本の事業再生の問題点は何かと、こういうことでございますが、御案内のように、もちろん大企業で、私どもがやっているのは個別事業の再生でございますが、御案内のように大企業については、特にメガバンクについては不良債権の処理は大方片が付いたと、まあもちろん残っている問題もございますけれども。これからは地域の、地域銀行の方の不良債権がまだ残っておるね、これはやはり地域の事業再生と一緒にやっていかなきゃいけないねと。そのために何が必要なのか。先ほど下平尾参考人がおっしゃいましたが、やはり人材でございます。
 この産業再生機構を解散いたしまして、一斉にプロフェッショナルの連中が地方に今散っております。地方の再生に、相談を受けて、これは民間ベースでございますが、コンサルタントなどとして活躍し始めました。それを統括するものとして、経産省、中小企業庁でおつくりになりました中小企業再生支援協議会、これが、当初私が考えておりましたよりもうかなりやはり利用されるようになってまいりました。これは、先生、イギリスの例をおっしゃいましたけれども、もっと細かいことになっちゃいますけど、日本の文化かもしれません。
 私は元々弁護士でございますが、法律事務所へ行かないで無料の区役所の法律相談へ行くと、こういうのが日本人はやりやすい方でございまして、民間のコンサルタントへ行くよりも中小企業再生支援協議会に相談に行くと。こういうことになって、大変中小企業再生支援協議会が活用されてくるようになりましたが、その再生支援にはかなりのばらつきがございまして、これは、その支援事業を担当する人材の質の問題でございます。
 例えば中小企業、私どもも再生させましたがホテルの、温泉旅館の再建。これは、借金減らしただけでは駄目なんですね。やはり、例えばじゅうたん一つ取ってみましても、借金減らすために節約ばかりしていたんでは駄目。借金をうんと減らして次のニューマネーが投じられるほどにやはりいい財政内容にして、それでニューマネーが入り込むようなところまで、喜んでニューマネーがつぎ込まれるようなところまでやはり財務リストラを進めなきゃいけない。それで、そこで初めて活性化してくる。
 ところが、地方銀行の方がおやりになりますと、旅館の歯ブラシをコストダウンした、一円やったんだ、年間幾ら助かるのか、二万円だと。これではやっぱり再生しない。そういった事業再生のスキルというものをやはり高めていく必要がある。そのために中小企業庁では再生支援協議会の全国協議会というようなものをつくってこの能力のアップを図ろうとしておりますが、一方でいろんなやからが、不純分子がやっぱり入ってきております、中小企業を食い物にする。
 例えば、中小企業を再建、再生するにはそのオーナーの家を残してやらなければ再生じゃないというような甘言を弄しまして、自分のダミー会社に、銀行とこわ談判いたしまして担保債権を減らし、その家をダミー会社に買わせて、三年たったら買戻しをさせてやる。いやそんな、再生しなきゃ三年たったって買戻しできないわけでございます。それでさや稼ぎをすると。これは昔のやくざがやっていた整理屋の手口でございます。そういうようなやからがやはりこういうところに入ってきた。再生ビジネスが盛んになりますと、やっぱりそういう副作用が出てくる。
 そういう、今度できますこの改正産活法では、認証ADR、中小企業再生支援協議会の幾つかがそうなっていくのだと思いますが、そういうところにそういうやからが入ってこないように、かつそういう人材がたくさん育っていくような中小企業再生支援協議会の全国協議会などの活躍などが期待されると、こういうふうに思っております。ほかの、中規模以上の事業再生の問題もございます。
 それから、その活性化のための事業再生の資金はどうするんだ、これについては、今回の改正産活法第四章の事業再生の活性化の中に、中小企業基盤機構の信用保証、信用保証協会の信用保証。つまり、そういうリストラクチャリングをやっている間にも、過剰債務の会社の再生をやっている間にも運転資金が必要になる。そういったものについて資金を供給するのはDIPファイナンスですが、そういうのの信用保証をやるというようなことで、そういったことを推進しようということも考えられておりますが、これも余りルーズに運用いたしますといろいろ問題が出てくるわけでございますが。
 問題は、そういった本当の再生プランが本当に活性化するものになっているのか、単に何百年続いたしにせの跡取りさんをお助けするだけのもので、そのために国のお金を使うというようなことではなくて、本当に、例えばその中の従業員の中で育ってきた経営能力のある人に経営を任すとか、そういうこととも結び付けて本当に活性化していくと、地方のボスだけを助けるものじゃないんだと、こういう視点も必要なのかなと思ったりしております。

発言情報

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発言者: 高木新二郎

speaker_id: 27028

日付: 2007-04-17

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会