鰐淵洋子の発言 (少子高齢社会に関する調査会)
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○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
本調査会におきまして、少子高齢社会の課題と対策について、参考人の皆様より貴重な御意見を伺い、また皆様と意見交換をさせていただきました。この場をおかりいたしまして、清水会長を始め関係者の皆様に心より感謝を申し上げたいと思います。
初めに、少子化対策について意見を述べさせていただきたいと思いますが、少子化対策につきましては、これまでの中間取りまとめの際にも意見を述べさせていただいておりますので、本日は簡潔に申し上げたいと思っております。
出生率低下の最大の原因として晩婚化、非婚化によるもの、そのような報告もございます。この晩婚化、非婚化に至る過程には様々な理由が考えられますが、大きな課題として働き方が挙げられるかと思います。パートや派遣業など不安定で低所得の雇用や、仕事と家庭の両立が困難であることなどが晩婚化、非婚化につながっていると考えられております。そこで、働き方の見直しを進めていくことが最優先の課題であると考えております。
具体的な対応といたしましては、生活を犠牲にしない働き方への転換でございます。仮称でございますが、仕事と生活の調和推進基本法を制定し、国を挙げて、企業と国民が一体となり働き方改革を推進するとともに、育児休業制度の改善や正規・非正規労働者の均衡処遇など、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスを図るための雇用環境の整備に引き続き取り組む必要があるかと思います。
次に、子育ての様々な負担が子供を持つことに対するちゅうちょを生み出しているという指摘もございます。我が党としましても、引き続き児童手当の拡充や妊娠・出産費用の軽減といった子育てに係る経済的負担の軽減を進めることに取り組んでまいりたいと思っております。
不妊治療女性におきましては、二〇〇四年に創設され、当初通算二年であった支給期間が昨年四月からは通算五年に延長されました。さらに、今年の四月からは、支給額が年一回十万円から一回十万円を年二回まで、このように拡充をされ、所得制限も緩和をされております。しかし、参考人より指摘もございましたが、引き続き負担軽減の取組も必要であるかと考えております。
そのほか、若者の就労支援も重要な取組でございます。安定した就労を確保するための再挑戦の機会を創出することが重要です。キャリア教育、職業体験、体験学習など、より充実した取組、また雇用行政と教育行政の連携強化、また企業の採用・人事制度の柔軟化、こういったことを進めていく中でさらに若者の就労支援にも取り組んでまいりたいと思っております。
私たち公明党としましては、昨年の四月に少子社会トータルプランを発表しております。子供の幸せや子育ての安心が確保される社会こそ国民すべてに優しい社会であるとの考え方に立ち、子育てを社会の中心軸に位置付け、社会全体で支援するチャイルドファースト、子供優先社会の構築を訴えたもので、その改革の方向性と具体的施策について提起したものでございます。引き続き、このトータルプランに基づいて、少子化対策、子育て支援に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
次に、高齢者対策について意見を述べさせていただきます。
本調査会におきまして、生涯現役社会の推進、高齢期の生活保障基盤、地域社会と高齢者、高齢期の住生活環境、このテーマの下、参考人の皆様より意見聴取をさせていただきましたので、この観点から意見を述べさせていただきます。
まず、日野原参考人より、高齢者が六十五歳と定義されたのが四十五年前のことで、その当時の平均寿命が六十八歳であった。その後、平均寿命が二十年延びたことを考慮すると、高齢者の定義を七十五歳以上とすべきである。また、人生を百歳とすれば、七十五歳からの人生に有終の美を持たせたい。単に生きるのではなくて、良く生きることが重要である、こういった趣旨のお話がございました。今後、高齢化が進む中で、一人一人が良く生きること、充実した生き方、それができるかどうかが、この視点が重要になってくると思いました。
この生き方の実現のためには、生涯学習の推進や予防重視の医療、介護の推進によって、心身ともに健康であることも重要な課題であると思います。また、二〇〇六年四月に改正高年齢雇用安定法が施行され、六十五歳までの雇用確保が前進しましたが、意欲と能力がある限り、年齢にかかわりなく働き続けることのできる生涯現役社会を目指す取組として、そのほかにも、短時間勤務の導入やシルバー人材センターによる派遣事業など、多様な就業機会の確保も必要であると思いました。
また、三和参考人より、定年退職後、元気な人が何もすることがないのは社会的損失であると感じ、NPO法人を立ち上げ、ボランティアとして地域の中で、何か世の中のためになればと地域活動を始めた、そのような報告もございました。
団塊の世代の方が定年を迎えられますが、まだまだお元気でもあり、そしてすばらしい経験も持っていらっしゃいます。こういった方々が昼間も地域に在住し、ボランティアなど地域の活性化のための取組や培われたビジネススキルを生かし、コミュニティービジネスや事業型NPOの起業など、地域経済への貢献も期待できるのではないかと思っております。また、何よりも高齢者の皆様、団塊の世代の皆様の生きがいや居場所づくりにもなると思っております。団塊の世代、そして高齢者の方々が多様なライフスタイルに合わせた生き方が選べるメニューの開発や職業紹介の制度の構築を推進してまいりたいと思いました。
次に、高齢者と地域社会、住生活環境ですが、高齢化の進展に伴い、その状況は地域によって大きく異なることが予想されます。今後、地域ごとの状況や将来展望に応じた対策を確立する必要があります。都市部におきましては、急速に高齢者人口が増大することが予想されます。既存の都市ストックを効率的に活用し、インフラの維持管理費用を最小限度に抑えながら生活の質を確保していくため、都市の中心部に機能を集中するいわゆるコンパクトシティーの形成が重要になってくると思います。また、高齢者や障害者を支援するバリアフリー施策にとどまらず、妊産婦や子供などすべての人が自分らしく生きていけるユニバーサル社会が求められてくるのだと思います。
また、今後、ニーズがますます高まる介護サービスの計画的な整備に積極的に取り組む必要があります。高齢者が住み慣れた地域から切り離されることがないよう、地域密着型サービスの整備など、都市部の実情を踏まえた住宅ケア体制の確立を目指す必要があると考えます。そのほか、独居高齢世帯の増加も予想されますので、地域住民や関係機関が参加し、高齢者を支える福祉と住まいの連携、これらの対策も必要であると思いました。
次に、地方過疎地域対策でございますが、保母参考人から、過疎地域は厳しい実情であるとの報告があり、生活用水の管理、買い物、移動手段の確保、この三つが最低レベルの住生活環境を確保するために不可欠であるとの御意見がございました。そのほかにも、医療、介護等の課題もあり、これらも生活をしていく上で必要なレベルの確保が最低限度保障されなければなりません。国と地方自治体との役割分担を整理しつつも、国と自治体と地域のあらゆる人々が協力し合って地方過疎地域におけるきめ細やかな高齢者対策を講じていかなければならないと思いました。
最後に、高橋参考人より次のようなお話がございました。高齢者が普通に生活できる国づくりが重要な課題である、全人口の中で高い割合を占めるに至った高齢者はもはや特別な存在と見るべきではない、こういったお話がございました。政治の最重要課題として少子化対策、子育て支援とともに、高齢者の皆様のすべての方が生きがいを感じ活躍ができる社会づくり、環境づくりに引き続き全力で取り組んでまいりたいと思います。
以上、簡単ではございますが、三年目の調査を中心に少子高齢社会の在り方について意見を述べさせていただきました。
以上でございます。ありがとうございます。