清水嘉与子の発言 (少子高齢社会に関する調査会)
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○会長(清水嘉与子君) ただいまから少子高齢社会に関する調査会を開会いたします。
調査報告書の提出についてお諮りいたします。
本調査会は、設置以来、三か年にわたり調査を行ってまいりました。
今期国会におきましては、これまでの調査の経過及び結果についての報告書を議長に提出することになっております。
理事会において協議の結果、お手元に配付の少子高齢社会に関する調査報告書案がまとまりました。
以下、その概要について御説明申し上げます。
本調査会は、第百六十一回国会の平成十六年十月十二日に設置されて以来、「少子高齢社会への対応の在り方について」を調査テーマとし、一年目は、少子化の要因及び社会・経済への影響に関する件について、また、二年目は、少子高齢社会の課題と対策に関する件について調査を行ってまいりました。
調査の最終年に当たる三年目は、第百六十五回国会において、少子化対策等の取組状況について政府から説明を聴取し、質疑を行うとともに、仕事と生活の調和、不妊治療及び生殖補助医療について、参考人から意見を聴取し、質疑を行いました。
また、第百六十六回国会において、生涯現役社会の推進、高齢期の生活保障基盤、地域社会と高齢者、高齢期の住生活環境について、参考人から意見を聴取し、質疑を行いました。
さらに、五月九日には、これまでの調査を踏まえ、本報告の取りまとめに向けて調査会委員間の自由討議を行い、委員からは、高齢者雇用の確保に向けた企業の取組の必要性、生殖補助医療に関する法規制の必要性、生活を犠牲にしない働き方への転換の必要性、高齢者の安定した生活保障基盤確保の必要性等が指摘されました。
このような取組を経て、本調査会として意見を集約し、四つの柱から成る十九項目の提言を取りまとめました。
提言の主な内容は、第一に、仕事と生活の調和の推進として、柔軟な労働時間の選択を保障するための措置を事業主に義務付けることの検討、専門職においても仕事を継続しやすい勤務形態の保障、育児休業期間中の所得と休業前所得との格差縮小、子育ての喜びを実感できるような体制の整備、児童・家族関係給付費の一層の拡充、社会人の学習・能力開発に対する公的助成の拡大の検討、正規・非正規雇用者間の賃金格差の是正、若者の安定した雇用の機会の確保、社会保険の適用における雇用形態間の差の解消等であります。
第二に、妊娠・出産に向けた環境整備として、出産適齢期が存在するとの医学的事実について学校教育等を通じた広報啓発、子宮がん検診の受診率向上への取組、若年者の子宮頸がんの増加傾向について早い段階からの周知啓発、不妊治療への公費助成や医療保険適用の在り方等についての検討、生殖補助医療について子どもの福祉の観点を踏まえた制度の枠組みの速やかな提示、全都道府県での周産期医療ネットワーク整備に向けての支援、NICUの確保及びその長期入院患者の後方支援体制の整備、安心して安全に出産できる環境づくりのための助産師の活用や不足している産科医の確保・育成等であります。
第三に、医療・介護の充実に向けた環境整備として、開業医をかかりつけ医とすることによる病院と開業医との機能分担、研修制度を含めた医師養成の在り方の見直し、産科・小児科、がん医療、在宅医療、緩和医療の充実に向けた手当て、地域において看護師が主体となってケアを提供できる体制の整備、看護師が地域で活躍していくための能力形成の必要性、高齢者の在宅介護を支えるために子どもから高齢者までを障害の有無にかかわらず受け入れる、いわゆる富山型の制度についての周知啓発、終末期をめぐる問題について国民の理解の促進と更なる議論の推進等であります。
第四に、生活保障基盤及び住生活環境の整備として、国民の年金に対する不信の払拭、少子高齢化に伴う年金制度の持続可能性についての懸念の解消、リバースモーゲージについての適切な情報の提供と諸外国の事例を参考とした新たな枠組みについての検討、コンパクトシティや高齢者が外出しやすいまちづくりの取組の推進、コレクティブハウジング等高齢社会における新しい住まい方への支援の検討等であります。
政府はもとより企業におかれても、本提言の趣旨を理解され、これらの実現に努められるよう要請するところであります。
以上が調査報告書案の概要であります。
つきましては、本案を本調査会の報告書として議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕