谷口隆義の発言 (少子高齢化・共生社会に関する調査会)
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○副大臣(谷口隆義君) 総務副大臣の谷口でございます。
私の方から、まず、コミュニティーの再生について御説明をいたします。
少子高齢化、農山村地域の過疎化等が進展をしておる中、地域の共生の力や地域のきずなの脆弱性が進行しており、コミュニティーによるセーフティーネットの強化の必要性等が増大をいたしております。また、地方分権が進む中にありまして、団体自治ばかりではなく、住民自治を一層重視しなくてはならなくなっております。
こうした問題意識を踏まえまして、総務省といたしましては、お配りをいたしております資料の一ページにございますとおり、本年二月にコミュニティ研究会を発足し、集中的に議論を行ってきたところでございます。本年六月には中間取りまとめが提出をされました。
その第一は、資料の二ページにありますとおり、様々な活動主体が連携協力する場の有用性でございます。この場はプラットフォームとも言っておるわけでありますけれども、このような場の有用性でございます。コミュニティーの再生のためには、様々な主体がばらばらに活動するのではなくて、それぞれの地域に応じた連携協力の場を通じて活動が相乗的に行われるようにする必要があります。例えば、長野県飯田市におきましては、自治会、町内会、社会福祉協議会、青少年育成関連団体、防犯・防災関連団体等の幅広い関係団体の連携協力の場としてまちづくり委員会が設置されており、地域内の各種行事が活性化され、地域の一体感が生まれておるわけであります。
このため、総務省といたしましては、優れた事例の調査を行いながら、全国的に情報提供を行うことといたしております。
また、第二は、資料の三ページでございますが、そこにありますとおり、ICTの活用の有用性でございます。私自身も先日、徳島県上勝町における彩り農業の取組を視察をしてきたところでございますが、光ファイバー網を活用した経営システムによりまして御高齢の方が生き生きと仕事をされておられ、地域の活性化、コミュニティーの活性化が図られておったわけであります。
第三は、資料の四ページにありますが、都市の子供に農山漁村での自然体験等をさせるという都市、農山漁村の教育交流の推進についても提言がなされたわけであります。
都市、農山漁村の教育交流は、力強い子供の成長を支える教育上の高い効果が期待できます。同時に、受け入れる農山漁村においてもコミュニティーの再生を含めた地域活性化の効果も期待できるのであります。また、受入れ周辺地域のコミュニティーを含め、人材の活用の機会の創造や、さらには団塊の世代の受皿として期待されておるところであります。
総務省といたしましては、資料の五ページにございますとおり、文部科学省、農林水産省と連携をし、子ども農山漁村交流プロジェクトとして強力に推進することといたしております。このプロジェクトは、一年間に全国の小学生一学年百二十万人が約一週間の農山漁村体験を行うことを目指し、今後五年間で受入れ体制の整備や国民各層を通じた機運の醸成等を図るものであります。仮に全国で百二十万人の子供を五百地区で受け入れるといたしますと、一地区に二千四百人の子供が交流するということになり、受入れ地域のコミュニティーにも大きなインパクトを与えるということになります。
しかしながら、この取組につきましては、どうやって子供の安全を確保するのかとか、どうやって保護者の理解を広げていくか等の課題がございます。このような課題に対応するためには、モデル事業実施等を通じましてそれぞれの地域において取組を重ねるとともに、その成果を全国的に共有することが重要であります。
この取組につきましては、既に東京都の武蔵野市において市内全小学校の小学校五年生を対象に六泊七日以上、兵庫県におきましても県内全小学校の小学校五年生を対象にしまして五泊六日の自然体験活動を実施をいたしております。
総務省といたしましては、このような事例を地域別のセミナー等を通じて全国の都道府県や市町村等に紹介する等の支援を行うとともに、農山漁村、都市を通じた国民各層の機運醸成等を図ることといたしております。また、国のモデル事業のみならず、自治体独自の取組も積極的に支援することといたしております。
続いて、外国人との共生について御説明をいたします。資料の六ページでございます。
平成二年の出入国管理法改正によりまして入国が容易になった南米からの日系人を始めとして、近年、日本に在留する外国人の数は急速に増加をするとともに、日本国内に定住する傾向が見受けられます。日本における外国人登録者数は、平成十八年末現在で二百八万人を超え、この十年間で約一・五倍となっております。今後のグローバル化の進展及び人口減少傾向を勘案をいたしますと、外国人住民の更なる増加が予想されておるところであります。
しかし、その一方で、日本語によるコミュニケーションが十分できないという言葉の問題や、医療、教育の問題等、課題は山積をいたしており、その対応が地方公共団体における喫緊の課題となっております。このような中、各地方公共団体において、国籍や民族などの異なる人々が互いに文化的差異を認め合い、対等な関係を築いていこうとしながら、地域社会の構成員としてともに生きていくという多文化共生の地域づくりの取組が活発に行われております。
総務省におきましても、平成十七年度及び十八年度に多文化共生の推進に関する研究会を開催をいたしまして、その報告書を公表しておるところでございます。また、平成十八年三月には、資料七ページにございますが、地域における多文化共生推進プランを策定をいたしまして、全国の地方公共団体に対し通知をいたしました。このプランを参考として、現在、地方公共団体において、多文化共生施策の推進に関する指針、計画の策定に取り組んでいただいております。
なお、地方公共団体における具体的な取組事例といたしましては、例えば資料の八ページにございますとおり、愛知県、群馬県など六県一市においては、各県内の市町村における英語、ポルトガル語など多言語による行政情報や相談窓口をホームページ上に検索可能な形で集約をいたしております。
また、資料九ページにございますとおり、静岡県浜松市では、外国人学習サポート教室、カナリーニョと言いますけれども、これを設置し、不就学の子供たちへの就学支援や、就学している児童生徒への日本語とポルトガル語を使った学習指導などを行っております。
その他、災害や医療への対応を始めとして様々な取組を行われているところでございます。
総務省といたしましては、引き続き地方公共団体におけるこのような多文化共生の取組を支援してまいります。
以上でございます。