河井克行の発言 (少子高齢化・共生社会に関する調査会)
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○副大臣(河井克行君) 法務副大臣、河井克行です。
初めに、いわゆる単純労働者の受入れについて説明をいたします。
まず、議論の前提として、我が国における外国人入国者の状況について御説明いたします。資料一をごらんください。棒グラフが階段状になっております。この資料一のとおり、我が国への外国人入国者数は年々増加傾向にあり、平成十八年における外国人入国者総数は史上最高の約八百十一万人となっており、さらに本年の入国者数もこれまでのところ昨年を上回る勢いで推移しております。
入国者を国籍、出身地別に見ますと、資料二をごらんください、一位韓国、約二百三十七万人、二位台湾、約百三十五万人、三位中国、約九十八万人の順に多くなっており、地域別ではアジアが全体の七一・九%を占め、次いで北米が一二・八%、ヨーロッパが一〇・六%の順になっております。なお、参考までに、南米は全体の一・四%、約十二万人であります。
また、平成十八年中の外国人入国者総数約八百十一万人のうち一七%に当たる約百三十七万人は、日本に長期間在留、滞在される方が再入国許可を得て入国されたものであり、これらの再入国許可による入国者数を控除した約六百七十三万人が、平成十八年中に新たな目的を持って入国された外国人の方となります。
この約六百七十三万人の外国人の方を入国目的別に見ますと、資料三をごらんください、のとおり、約六百四十一万人、およそ九五%の方が観光、商用、国際会議、親族訪問などの短期滞在という在留資格に該当する方々であり、次いで研修、興行、定住者、留学の順になっております。なお、資料四のとおり、日本で働くことのできる在留資格の入国者数は約八万一千人であり、さらに、資料五のとおり、日系人に代表されるように日本で働くことに制限のない在留資格、すなわち日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、そして定住者の三つの在留資格でありますが、これの入国者数は約五万五千人となっております。
一方で、賃金格差等を背景に、近隣諸国から我が国での不法就労を企図して入国する外国人は依然として後を絶たず、資料六のとおり、不法残留者数は近年確実に減少を続けているものの、本年一月一日現在で約十七万一千人といまだ高水準で推移しております。また、平成十八年中には入管法違反として約五万六千人の外国人を退去強制しておりますが、資料七のとおり、このうち実におよそ八〇%に当たる約四万六千人が工員や建設作業員、ホステス等として不法就労に従事していたことが判明しております。
平成十五年十二月に犯罪対策閣僚会議が策定した犯罪に強い社会の実現のための行動計画では、不法滞在者を今後五年間で半減することを目標としており、法務省としては残された一年余りの期間において、これまで以上に不法滞在者削減のため施策を強力に進めていく所存であります。
このような現状をかんがみますと、少子高齢化時代を迎えた我が国においては、外国人の受入れの在り方に係る議論は重要なものと認識しておりますが、不法滞在者が依然として相当数存在する現状においては、いわゆる単純労働者の受入れは慎重に検討すべきであると考えております。いずれにしても、外国人労働者の受入れにつきましては、現在の我が国の社会状況や社会の要請の中で、外国の方々をいかに治安や産業、国民生活に問題を与えない形で我が国に受け入れていくのかということが重要であると考えております。
次に、外国人登録制度について説明いたします。
日本に入国する外国人の数が年々増加し、過去最高の約八百十一万人を更新するに伴い、日本に在留する外国人の数も増加の一途をたどっており、資料八のとおり、平成十八年末現在の外国人登録者数は約二百八万人と、二百万人を初めて突破した平成十七年末に引き続き過去最高を更新しており、さらに、本年度の登録者数が平成十八年末を上回ることは確実となっております。
平成十八年末の登録者数約二百八万人を国籍、出身地別に見ますと、資料九のとおり、一、韓国・朝鮮、二、中国、三、ブラジルの順になっており、近年は韓国・朝鮮の比率が低下し、中国及びブラジルの登録者数の増加が目立っております。
また、資料十において、都道府県別の人口に占める外国人登録者の割合を見ると、全国では一・六%であるのに対し、東京都二・八八%、愛知県二・八五%、岐阜県二・五九%、静岡県二・五八%と、これらの都道府県が上位となっております。さらに、資料十一において、外国人集住都市会議別の人口に占める外国人登録者数の割合を見ると、最高は群馬県の大泉町の一六・一%であり、次いで岐阜県美濃加茂市の一〇・二%、静岡県菊川市の八・三%と続いており、都道府県別、都市別で外国人の占める割合に差が見られますが、これらの都市においては、特にニューカマーと呼ばれる南米日系人を中心とする外国人住民が多数居住しています。
こうした現状を受けて、各種行政においては、外国人の入国や在留状況を正確に把握することの重要性が増しているところです。
現在、外国人の入国、在留状況については、入管法に基づく入国審査や在留資格の変更、在留期間の更新などの在留審査と外登法に基づく外国人登録制度において把握しております。しかし、現行制度に対しては、外国人の在留状況の把握と管理が入管法と外登法により二元的に処理され、行政の非効率や外国人の負担が生じているのではないか、在留外国人の居住状況や就労の実態が必ずしも十分に把握されていないのではないかといった指摘がなされています。
このような中、政府では、平成十七年七月、犯罪対策閣僚会議の下に外国人の在留管理に関するワーキングチームを設置し、同チームにおいて、法務省を含む関係省庁が、外国人の在留情報の把握や在留管理の在り方につき検討を行っております。本年七月には、資料十二のとおり、犯罪対策閣僚会議に外国人の在留管理に関するワーキングチームにおける検討結果が報告され、法務大臣による在留情報の一元的把握、所属機関の協力、行政機関の情報の相互照会、提供、正確な在留情報に基づく的確な在留管理といった方向性が示されました。
また、資料十三のとおり、本年六月に閣議決定された規制改革の推進のための三か年計画においては、在留外国人の入国後におけるチェック体制の強化として、外国人登録制度の見直し、外国人の在留に係る情報の相互照会、提供等がうたわれ、遅くとも平成二十一年通常国会までに関係法案を提出することとされました。
こうした政府での検討結果や閣議決定を踏まえて、法務省においても、資料十四のとおり、法務大臣の私的懇談会である出入国管理政策懇談会の下に在留管理専門部会を設置し、在留外国人と関係がある各種団体、個人から幅広く意見を聴取しつつ、今年度末に法務大臣への報告を行うべく検討を重ねているところであります。