平野達男の発言 (農林水産委員会)
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○平野達男君 まず、大臣の先ほどの答弁を聞いておりまして改めて思ったのは、やはり農林省の、政府の政策というのは経営体の育成であるという、その経営体に着目した政策ではないかというふうに思っています。
他方、私どもは、その経営体という概念も決して否定するものではありませんけれども、これは何回も申し上げましたけれども、農業というのは農村というのと表裏一体であると。農村の構成される方々というのは、大規模な農家もあれば小規模な農家もある、兼業農家もあれば専業農家もある。そういった方々が一体となって農村が構成されていて、そういった状況を基礎にして農業が展開されるんだというふうに思っています。
その上で、今回の品目横断対策の最大の私ども間違いだと思っているのは、こういう経営体をつくりなさいということを入口で指定したということです。具体的には、個別経営については四ヘクタール以上、それに該当しない場合には二十ヘクタール以上の原則ですね、集落営農をつくりなさいと、そういった場合に支援の対象にしましょうということで制度設計されているわけです。
私どもは、今こういう状況、今非常に農業、農村を守る状況が厳しい状況だからこそ、その地域でどういう農業が展開されればいいか、経営体という言葉をあえて使わせていただきますけれども、どういう担い手が育成されていけばいいか、そこで考えさせていただければいいと、そういう発想に立っています。
その上で、先ほど青木委員から御指摘のあった、大臣の私の先般の質問に対する答弁、私も、この生産費を賄えないような農家に若干の助成をしたからといって、高齢化は進む、人口は減少進む、そういう人たちをここでキープしたからといって、農業の将来展望が開けてくるとは私は思わないのですという答弁には、かなり私も引っ掛かるものを覚えました。
今の農山村の状況がどうなっているか。こういった高齢者の方々は、特に米に関しては、これは何回も何回もこの議論を委員会で申し述べさせていただきましたけれども、米価が下がっている、下がっている中で、多くの農家は生産費以下の状況の中で米生産を続けているということです。中には、物財費すら割るような状況の中で米の生産を続けている。
なぜ、そんなことをやっているかといいますと、高齢者の方々は、私が農業をやめたら、耕作することをやめたら、受け手がいないんですと。受け手がいないから、私は体の続く限りこれやるんですという状況なんです。裏を返せば何かといいますと、そういう人たちが赤字覚悟で、だけれども、私がやめれば農地を耕す人がいないという、その意欲といいますか、気持ちが今の現在の農村、農地、これを支えているという状況でありまして、この点を大事にするか大事にしないかというのが私どもと多分政府の明確な姿勢の違いだというふうに私は思っています。
今、ちなみにこういう方々は、残念ながら私たちも、私の認識でも後継者はいないという農家が多いですから、五年、十年すれば、多分だれも耕作する人がいなくなるという状況なんです。ただ、繰り返しますけれども、その人たちがそういう気持ちで今耕している。だからこそ、今そういう状況を大事にしながら、その人たちが参加をして、この地域の経営体、担い手あるいは農業、農村、どうやっていくかということを考える仕組みを構築する。そのためにも、まず今せめて赤字を出しているような状況を改善するために一定の所得補償をすると、そういうことが非常に大事ではないかということで今回の農業者戸別所得補償案を出したということでもございます。
以上です。