2008-06-10
衆議院
阿部俊子
厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会
阿部俊子の発言 (厚生労働委員会臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会)
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○阿部(俊)小委員 自由民主党の阿部俊子と申します。
本日は、貴重なお話をいただきまして、大変ありがとうございます。私はB案提案者の立場で質問をさせていただきたいと思います。
私、大学時代の友人を肝移植を待ちながら亡くした、四十二歳でありましたが、そういう経験を持ちまして、臓器移植に対しては非常に思い入れがあるところであります。
国際移植学会におけるイスタンブール宣言は、非常に重いものと私ども受けとめております。特に、国際的に移植用臓器の不足が深刻になっている中、現行法で、日本においては十五歳未満の子供から脳死臓器移植を禁止し、子供の臓器移植のほとんどを海外に頼っている立場としては、このイスタンブール宣言、非常に重いものだと受けとめています。
我が国におきましても、自国内で子供の臓器移植を可能とするための臓器移植法の改正が検討されているところですが、法施行後十年、いまだ法改正に至っていない現状があります。
この背景には、阿部知子先生もおっしゃいましたように、一九八五年に作成されました脳死判定の診断基準、これがあいまいであることが挙げられると思っています。特に小児の場合は、臨床的脳死と診断されながらも三十日以上生存する、いわゆる慢性脳死と言われる子供が、これは二〇〇七年の日本小児科学会の調査からのデータでございますが、年間百例以上も存在すると言われています。
また、中には、臨床的脳死診断を満たしても、三年以上の長期にわたり、家族とともに在宅で生活している子供たちも存在いたします。意識がなくても、動かなくても、家族の一員として在宅で医療ケアを受けながら生活し、体は温かく、身長は伸び続け、体重もふえ、日々成長していく子供たち、このような症例は海外では決して存在いたしません。
脳死が人の死であるかどうかということについては、多くの諸外国で二十年以上も前にとっくに結論が出されているところでもあります。いまだに脳死が人の死であるかどうかについて議論を行っているのは、世界でも日本だけではないでしょうか。しかしながら、臓器を待つ側だけでなく、その臓器を提供する側、その議論というのも私どもは必要であると考えています。
近年、我が国では、小さな子供が虐待の被害者となり、命を落とす例も急増しています。B案の提案者といたしまして、私は、子供への脳死移植は全面的に反対するものではなく、まずは、虐待児童からの臓器摘出を防止するための基盤整備、さらには現行の脳死判定基準の検証、再検討、子供の権利を守るための基盤整備が行われるべきだと考えています。
そして、基盤整備が進められた後に、より低年齢の子供たちにも臓器移植が行われるように段階的に法改定をしていく、いずれはWHOが提唱されるガイドラインに沿った臓器移植法の改正が行われるよう法整備を進めるべきだと考えていますが、これについての御見解をお聞かせください。